2004.09.30

X1 Launch of SpaceShipOne

ごんざぶログ経由でX-Prizeのミラーサイトを知ったので、webcastで今日のSpaceShipOneのX-Prize挑戦1回目のフライトをなんとかリアルタイムで見ることができた。アクセスが集中してブツ切れだったけれども、どうにか様子がわかった、というところ。

無事100kmの目標をクリアして今着陸。カメラマンの前に機体が戻ってくる。かっこいい。歴史が刻まれる瞬間。

2004.08.04

Rutan says NASA should hurry

Florida TODAY紙の記事。

Space Rutan says NASA should hurry

いかにもBurt Rutan氏らしい、自分自身の業績に裏打ちされて、自信に満ちあふれた、辛口のNASA批判の言葉が並んでいる。

"And if the business-as-usual space developers continue their decades-long pace, they will be gazing from the slow lane as we speed into the new Space Age -- this time not for prestige, but this time to fulfill people's dreams."
くぅ〜、カッコよすぎやん。こんなセリフ、吐いてみたい。

2004.07.28

SpaceShipOneのX-prize挑戦日が決まる

DPR-Japan Postさんからトラックバックをもらったので見に行ったら、SPACE.comにThe Next Great Space Race: SpaceShipOne and Wild Fire to Go For the Goldという記事が載っていた。

Burt Rutan氏率いるScaled Composites社のSpaceShipOneがX-Prizeに挑戦する一回目のフライト日が9月29日に決まったという。

ところで同じSPACE.comの記事にSpaceShipOne Data Shows Vessel Took a 'Trajectory Excursion'というのがある。6月22日(日本時間)のSpaceShipOneの初めての高度100kmの「宇宙飛行」において、ロケットエンジンによる加速中に機体がロールを始めて、パイロットのMelvillが機体のコントロールをバックアップシステムに移行。この結果として22日のフライトは予定のフライトコースから外れて、到達高度よりも低くなり、高度100kmの壁をぎりぎりで突破した、とのこと。


[追記 8/10] IEEE SPECTRUM誌 AUGUST 2004 pp.6-8によると、6月22日(日本時間)のフライトでSpaceShipOneは以下の挙動を示したという。

  • 母船から切り離されて7秒後、時速110kmものウィンドシアーを受けて機体が左にロール
  • 68秒後、ノズルが浸食されたことによる影響を避けるため、パイロットのMelvill氏が機体のトリムを調整
  • パイロットは76秒間のロケットエンジン燃焼の中間付近で大きな爆発音を耳にして驚いた
  • マッハ2.9の大気圏再突入でパイロットはハリケーン(台風)のような風の音に悩まされた
  • SpaceShipOneは上述の様々なトラブルで予定の軌道を42kmもずれたが、予定通り着陸ポイントに戻ってくることができた
  • Burt Rutanが設定した飛行到達予定高度は109kmだったが、実際には120mだけ、時間にして約10秒間だけ、高度100kmの壁を越えていた

私の知人から聞いた情報では、このとき、Melvill氏は機体を捨てて脱出する、ことも考えた、らしい。実際にはこれは機体の特性から予想される挙動で、コントロールをバックアップに切り替えたりせずに、しばらく我慢していたら予定通りのコースを飛んでいただろうとのこと。ニュースソースを確認しなかったのでちょっとあれ、ですが、あらためて、フライトプランの重要性が再確認された、という。

9月29日と10月13日のフライトがあらためて期待できそうですね。それにしても完全マニュアル、パイロットの腕だけに頼る、というアプローチ、政府主導の宇宙開発計画では絶対にあり得ない。やっぱりすごい。

2004.06.22

史上初の民間宇宙飛行

多忙でしばらく日記の更新が滞っていましたが、今日はおめでたい日!

X-Prizeの受賞は目前との噂も名高い、スケールドコンポジット社のSpaceShipOneがついに高度100kmの「宇宙飛行」に成功!

・読売新聞:世界初の民間有人宇宙船、打ち上げ成功
・朝日新聞:民間初の有人宇宙飛行に成功 「国家」の独壇場に第一歩
・朝日新聞:「チョコレートキャンデーが浮いた」 民間有人宇宙飛行
・WIRED News:民間開発の『スペースシップワン』、高度100キロの有人宇宙飛行に初成功
・WIRED News 写真
・Florida Today: Civilian rockets into the final frontier

数年前、ワシントンのスミソニアン航空宇宙博物館を訪れた際、史上初の無給油無着陸での世界一周飛行の快挙を成し遂げたボイジャーを間近で見て、しばし感慨に浸ったことがある。ライト兄弟の飛行機やゴダードの液体燃料ロケット、アポロ11号の司令船カプセル、ピカールの世界一周熱気球、などが一堂に会する名誉の殿堂の部屋に、ボイジャーを設計したバート・ルータン氏のSpaceShipOneもいずれ加わるのだろうか。だとすれば、スミソニアン始まって以来の「一人で二機の機体を殿堂入りさせる」という快挙になるかもしれない。って、ちょっと気が早すぎるか。

「宇宙飛行士」という言葉は、これから職業宇宙飛行士に限られるのかな。宇宙観光客とは異なる、という意味で。

三兄妹の近況と、それにまつわる私の想いはいずれ日を改めて。

高度100kmか。宇宙エレベーターの実用化はまだまだ先だろうけれど、テザーを数百km延ばした宇宙ブランコを作ることができれば、ここからほんとの宇宙軌道へ乗り出す日は、もうほんの目の前、かも、しれない。ムーアの法則が宇宙にも適用できればなぁ...

宇宙開発の歴史のターニングポイントとなる一日だ。

2004.01.27

宇宙レース開催に名乗り

これもフロリダトゥデイの記事。「Florida, New Mexico square off to host X Prize Cup

12月20日の記事にも書いた、X-Prizeの続報、というか、うら話。

「X-Prize」というのは「2005年1月1日までに民間資金だけで3人乗りの宇宙船を高度100kmまで打ち上げ、無事に帰還させ、同じ宇宙船で2週間以内に再度打ち上げる」ことを初めて達成したグループに賞金として1千万ドルを与えるという企画。今年の夏にもこの目標を達成したチームが出るのでは、と、言われているらしいが、その後、エントリーしたチームによる宇宙レースを開催するらしい。その宇宙レースの会場をどこにするかで、フロリダとニューメキシコが競い合っているという。いやぁアメリカ、ですな。

ボンネビル乾湖でロケットカーのスピードレースをやったり、ストックカーレースやビッグフットカーレースをやったり、P-51なんかの飛行機レースをやったり、という、アメリカならではの発想がいい。

1942年4月18日に空母ホーネットから発進したB25で東京初空襲を敢行したドゥリトル中佐も、若い頃は飛行機レースでずいぶんとならしている。後の欧州戦線における戦略爆撃第八空軍の司令官。映画「パールハーバー」は史実と異なる。話がそれちゃった。:p

2003.12.21

実はコケてたSpaceShipOne

@kazuhi.toさんのブログに実はコケてたSpaceShipOneという記事があるのを発見! 先日、この日記でも取り上げたばかりだったんですが... SPACE.comのスクープみたいですね。着陸後、車輪の一つが引っ込んでしまって、滑走路から飛び出したという。「損傷は軽微で修理できる」とのこと。おおごとでなければいいんですが...

この一連の写真を撮ったカメラマン氏はAlan Radeckiとのこと。

[追記] スラッシュドットジャパンにもスレッドが立ってます。

2003.12.20

Microsoftと民間有人宇宙飛行

MYCOM PC WEB: あのMicrosoft創業メンバーが宇宙計画! 上空発射で超音速に成功

民間初の有人宇宙を成功させるだろうとの呼び声が高いプロジェクトとして、17日に超音速飛行に成功した、SpaceShipOneを資金面でサポートしているのがMicrosoft創業メンバーの一人のPaul G. Allen氏であることがあきらかに。

「このプロジェクトをサポートできたことを非常に誇りに思う」
「航空業界の未来を開く革新的なスピリッツが伝わってきて、本当にすばらしい」

Microsoftが宇宙へ、という噂はいろいろあったけれど、なるほどね。こういうことか。SpaceShipOneの動向から目が離せない。テストパイロット募集したりしないのかな。なんちゃって。Microsoftのロゴをしょって飛ぶ姿を想像するのはちょっとおぞましいものがあるけれど... :p

[追記] 三菱電機BBサイエンスサイトのDSPACEコラムに「X-Prize」のわかりやすい解説が載ってます。広報用のカメラマンの腕前も相当なものだ。月をバックにしたこの写真なんて、計算して飛行ルートをばっちり合わせなきゃ撮れないよ。それだけ広報に気を使ってるってことか...

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