2007.09.17

ニコルソン・クレーター

一瞬、火星の人面岩の話題かと思ったけど、違うのね(w

Technobahn ニュース : 火星のナゾの地形「ニコルソン・クレーター」

元ネタはこれのようです。

ESA: Nicholson Crater on Mars

Nicholsoncrater
Image Credit: ESA/DLR/FU Berlin (G. Neukum)

Technobahnでは

こういった侵食は、流水によるものと、風による風化によるものの2つが可能性として挙げられるが、どちらにしても、どうして丘陵部分の片面だけにこのような侵食の跡が残っているのかに関しては十分な説明ができていない。
としているけれど、管理人は非専門家なので、この画像を見て、一目で「非科学的に」断言します。(w

これはどうみても風による浸食ですね。まるで風洞実験の跡みたい。風上側のクレーターの底面が標高が高く、風下側がえぐれている。しかも風食によって運ばれた堆積物が、風を遮る山の陰に堆積している。

これが何を意味するかというと、火星のこのニコルソン・クレーターの付近では卓越風の風向がほとんど一定であるということ。季節によって、風向の変動がほとんどないのでしょう。地球のような海を持たない火星では、大気の循環モデルが地球とは比較にならないほど単純であることを予想させる。

火星の大気圧と風速はわかっているのだから、ニコルソン・クレーターの中央丘を形成する岩石の硬度がわかれば、この地形が発達するのに何万年か、あるいは何千万年かかるのか、が計算で求められる。

似たような計算を他のクレーターに対して行えば、火星の卓越風が維持された期間が求められるかも。もしかしたら、火星に海が存在したとされる期間が推定あるいは否定されるかも。

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2005.10.27

マーズ・ポーラー・ランダー発見は間違い

1999年、火星に着陸を試みて消息を絶ったNASAの火星探査機「マーズポーラーランダー」。5月5日の記事でNASAが再捜索を試みる、と書いて、追記で「お手柄!かな...」と書いたのだけど、その後の捜索で、パラシュートや機体だと思われていたのは実は火星表面の模様だったらしい。

Mars Global Surveyor Mars Orbiter Camera: Mars Polar Lander NOT Found

The Planetary Societyのブログ経由の情報。

解説を読むと、5月6日に書いた追記がいろいろ勘違いをしていたことに気づく。まず、Sky and Telescope誌のwebサイトに載っていたプレビュー記事の写真は1999年12月から2000年1月にかけて撮影されていたもので、この時、写真の領域は二酸化炭素の霜で覆われていた。

火星表面のある一点にカメラの狙いを定めて衛星全体をピッチ軸とロール軸で姿勢制御しながら撮影をするcPROTO (compensated Pitch and ROll Targeted Observation)というテクニックを駆使すれば、極めて解像度の高い写真を撮ることができるが、この操作は極めて難しいらしい。今年4月の撮影は露出があわなくて失敗。7月、8月、9月と撮影の試みを続けて、9月27日に撮影に成功。

新しく撮られた画像では、探査機と思われていた輝点が消失している。5年前の画像の輝点はどうもピクセルのノイズだったようだ。

cPROTOのテクニックは探査するべき地点が決まらないとできないので、候補地点が無くなった今となってはこれ以上の捜索はできないようだ。現在火星に向かっている新探査機、マーズ・ルコネサンス・オービターに搭載された高解像度カメラHiRISEの活躍が待たれるとのこと。

難しいものですね。

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2005.05.28

マーズグローバルサーベイヤーが同僚衛星を撮影

現在、火星の周りを回っている人工の衛星で最も古いマーズグローバルサーベイヤーが、搭載するカメラで別の衛星を撮影した。

Sky & Telescope: Astro Image in the News: Spying on the Neighbors

4月20日にはESAの衛星、マーズエクスプレスを撮影。この時、両者の距離は250km。

翌日にはNASAの衛星、マーズオデッセイを撮影。この時、両者の距離は90km。

なかなか面白い画像だ。でも、地球衛星軌道上ではこんなことは日常茶飯事で行われているのだろうなぁ...

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2005.05.05

マーズポーラーランダーの再捜索

スペースサイト!経由:

Space.com: Search on Again for Mars Polar Lander

1999年、火星に着陸を試みて消息を絶ったNASAの火星探査機「マーズポーラーランダー」の再捜索をNASAが試みるという。

以前の記事、

NASAの火星探査機と米国のスパイ機関
マーズグローバルサーベイヤーの解像度

でマーズグローバルサーベイヤーの解像度が思ったよりいいことを書いたけど、NASAはいつかマーズポーラーランダーを再捜索するんじゃないかと思っていた。スピリットとオポチュニティの探査がかなりの収穫をあげた今、再捜索の時間の余裕ができた、ということなんだろうか。

一説によると、もう見つかっているんじゃないか、という話もあるらしい。Sky and Telescope誌に注目。

[追記 5/6] 一夜明けて、Sky and Telescope誌のwebサイトに、マーズポーラーランダー発見?のプレビュー記事が載っている。

Sky and Telescope: Mars Polar Lander Found at Last?
FloridaToday: Mars craft wreckage found, scientist says
HoustonChronicle: Has scientist found Mars wreckage site?

サンディエゴのMalin Space Science Systems社のチーフサイエンティスト、Michael C. Malin氏によると、マーズグローバルサーベイヤーが1999年から2000年にかけて撮影した画像を、スピリットやオポチュニティの撮影に成功した経験を活かして再解析したところ、パラシュートと逆噴射ロケットの噴射痕とみられる地点を見つけ出すことに成功したとのこと。

画像を見ると、確かに着陸船本体も写っているように見える。

NASAは今年後半にマーズグローバルサーベイヤーの姿勢を火星表面の目標地点にロックオンして画像を撮影する方法により、解像度50cmの写真で再調査する予定という。

お手柄!かな...

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2004.04.09

NASAの火星探査機の探査を5ヶ月延長

JAXAの月探査情報ステーション経由の情報。

NASA、ローバミッションを5ヶ月延長へ

5ヶ月の延長運用の資金として、1500万ドル(約16億5000万円)の追加支出を行うことを決めた.....ローバ計画全体額の2%程度
スピリットとオポチュニティの状態が極めて好調なことからの決定でしょうが、目一杯、探査に頑張ってくれることに期待、ですね。

的川先生は、のぞみの観測装置を活かせなかったことが悔しくてしょうがない様子ですが...

それにしても桧舞台に立てなかった日本の「のぞみ」の観測機器を、運んでくれる探査機はないものでしょうか。それらには、アメリカやヨーロッパの現在の機器が束になってもかなわない大気・プラズマの観測機器がつまっており、今回のアメリカの発見をグローバルに検証するための大切な「武器」なのですが……
どちらかというと「YMコラム」というよりは「YMの個人日記」、という趣ですね。

個人的には本家TPS会誌の雰囲気のほうが好きです。本家TPSについてはまたいずれご紹介しましょう。

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2004.02.01

オポチュニティが火星の地表に

NASAの火星探査機オポチュニティが台座から火星の地表に無事降り立ったとのこと。

Opportunity on the Martian Ground
Image Credit: NASA/JPL

障害が回復して調査活動に復帰したスピリットとともに、これからたくさんの情報を送ってくれることを期待。

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2004.01.25

オポチュニティがタッチダウン

NASA TVの情報。2時6分、無事タッチダウンしたようです。おめでとう!

JAXAのページが常時更新されてます。

[18:13追記] 最初の画像が届きました! すばらしい。

Opportunity Image
Image credit: NASA/JPL

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NASAの火星探査機の情報をお求めの方へ

NASAの火星探査機オポチュニティの着陸は日本時間の25日(今日だ!)の午後2時5分頃、です。

その影響か、このサイトへもGoogleなどの検索エンジンでの来訪者が増えてきました。

火星探査機の日本語で読める情報は

JAXA月探査情報ステーション「マーズ・エクスプロレーション・ローバ

がもっとも充実しているようです。休日出勤、ご苦労様です>関係者の方

心配されるスピリットのデータ送信の状況も、次第に原因が特定されて改善されつつあるようですね。予断は許さないものの、めでたい話だ。

英語での情報はNASA/JPLのwebサイトから:

NASA/JPL: top > Mars Exploration Rovers

NASA TVの中継
がReal Playerで観られます。

ただし、着陸の瞬間は世界中からアクセスが集中することが予想されるので、いちばん肝心な瞬間はReal Playerでは観られない、かも、しれません。

オポチュニティの成功を祈ります。

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マーズグローバルサーベイヤーの解像度

火星探査機スピリットの着陸地点を火星軌道周回中の別の探査機マーズグローバルサーベイヤーが撮影した画像をNASAが公開した。

MER image

Image credit: NASA/JPL/Cornell

左側の写真はスピリット自身が撮影した火星表面の画像を変形加工して、真上から見た映像のようにしたもの。右側はマーズグローバルサーベイヤーが火星周回軌道上から写した画像。

何枚かの写真をコンポジット法で合成処理しているように見える。ランダーとエアバッグが展開した大きさはマーズグローバルサーベイヤーのカメラではほぼ 6 x 7ピクセル、といったところか。

ローバー(探査車)の大きさは1.6 x 1.5 x 2.3 m。上の写真と比較すると、4ピクセル分くらいになるようにみえる。マーズグローバルサーベイヤーのカメラの解像度って、意外にいいじゃん。

あくまで想像だけど、12月31日の記事の追記のテクニックを使ったのだろう。しかしこれだけの解像度の写真が撮れるなら、1枚の写真だけでもかなりいけるんではないのか?マーズポーラーランダーが行方不明になったのは解せないなぁ>NASAとNIMA

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2004.01.24

火星探査機スピリットの障害

22日のyosukeの日記で第一報を知りましたが、NASAの火星探査機スピリットが深刻な状態に陥っているようです。通信はできるが探査機が正常な反応を示さない。制御用のコンピュータかプログラムの異常が疑われているらしい。

気になりつつもしばらく様子を見てましたが、通信はできるものの、やはり動作が異常とのこと。フロリダトゥディ紙の記事に関係者のコメントがまとまっています。

火星探査機のプロジェクトマネージャーPete Theisingerによると、
「フライトソフトウェアが順調に動作していない」という。

例えば、正常であれば火星の夜の間に探査機は自らをシャットダウンするはずなのが、もう二日間近く動作しっぱなし。このことがスピリットの太陽電池パネルや充電池にどのような影響を与えるかはわからない。ただ、通信がまだ可能である、というのはよい兆候だ。「我々は探査機をかなり長い間、健康な状態に保つことが出来ると信じている」とのこと。

スピリットの動作を正常に復帰させるには数日から数週間かかる可能性があるという。

その一方で、2機目の探査機オポチュニティが、日本時間で日曜日の夕方に着陸。これもうまくいってほしいものです。

こんなこというと「陰謀史観だ」と怒られそうだし、日夜がんばっているスピリットのチームには誠に失礼極まりない話なのだけれど、まさかNASAが世論をオポチュニティの着陸成功や「やっぱり最後には人間が火星に行かないとね」という意見に注目させるためのネタ、なんてことはないでしょうね?? 映画「カプリコン・ワン」の見過ぎかな?? f^^;

オポチュニティ着陸がこれでより重要になったのは確か。成功を祈ります。

スピリットの着陸現場の写真がマーズグローバルサーベイヤーによって撮られています。すごい、こんなに鮮明に写るんだ!

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2004.01.17

火星研究者に石を送ろう!

火星の研究者、アリゾナ州立大学のクリステンセン博士に10センチぐらいの岩を送ると、火星ローバーに搭載されているのと同様の機器を使って岩の成り立ちを調べ、Web上に写真と共に載せてくれるという。

DSPACEコラム:火星科学者は本をカバーで判断しない
NASA/JPL: Send in your Schoolhouse Rocks!

一石二鳥のうまいやり方ですね。

的川先生、NASAのやり方をうらやましがってる場合じゃないですよ。

このような人間の生の感動をマスコミに露出させる手法はさすがです。宇宙開発がうんと身近になりますからね。
JAXA/ISASの最前線でがんばっている若手研究者の生の姿をもっともっと広報しましょう。うらやましがるのではなくて、次は先生が企画を仕掛ける番です。

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2004.01.15

スピリットが火星の大地に降り立つ!

NASAの火星探査機スピリットが台座から無事に火星の大地に降り立った。

NASA/JPL: Spirit Rolls All Six Wheels onto Martian Soil

おめでとう!

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2004.01.08

火星のコロンビア・メモリアル基地

NASAが火星探査機スピリットの着陸地点を、スペースシャトル・コロンビア号の事故で亡くなった7人の飛行士に敬意を表して「コロンビア・メモリアル基地」と命名。

Columbia Memorial plaque on Mars
Photo Credit: NASA/JPL

asahi.com:
火星着陸地点は「コロンビア」 シャトル事故しのび命名
YOMIURI ON-LINE:
火星カラー画像公表、着陸地は「コロンビア記念基地」
NASA JPL:
Space Shuttle Columbia Crew Memorialized on Mars
JAXA月探査情報ステーション:
マーズ・エクスプロレーション・ローバ トピックス

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2004.01.04

スピリットの最初の画像

NASA TVの情報:16時32分に最初の画像を取得

フライトディレクター主任研究員(primeprincipal investigator)が興奮した声で「今夜はすべてが順調だ!すばらしい」と叫んでいる。

JPLのwebサイトがつながりにくくなっている。

[追記] 管制室のモニタに表示された火星からの画像がこちらに:
http://spaceflightnow.com/mars/mera/040104image1.html

NASA/JPLのwebにも掲載されました。
http://www.jpl.nasa.gov/
http://www.jpl.nasa.gov/mer_images/First-images-horizontal-465.jpg
http://www.jpl.nasa.gov/mer_images/2NN001EDN00CYL00P1502R000M1.jpg

[追記2] 関連記事
http://www.asahi.com/science/update/0104/002.html
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20040104it03.htm
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040105k0000m030037002c.html
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=main&NWID=2004010401002789
http://www.jiji.com/cgi-bin/content.cgi?content=040104175546X865&genre=int

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着陸成功を確認

日本時間13時52分、スピリットからの信号を無事捕捉したようです。
おめでとうございます。

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スピリットがタッチダウン

日本時間13時36分、タッチダウン。
探査機からの信号が届くのを待機中。
と思ったら、RealPlayerがつながらなくなった。
視聴者数が増えるとやっぱり難しいですね。
CNNに切り替え...

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火星探査機スピリットがいよいよ着陸へ

火星探査機スピリットが日本時間13時35分に着陸予定。

さっきからNASA TVの中継が始まっている。
Mars Exploration Rovers

さっきまでインタビューに答えてミッションの説明をしていたアジア系と思われるスタッフの一人は、はでな星条旗のTシャツを着ていた。いや〜アメリカンですね。^^;

日本の火星探査機「のぞみ」は今回、残念でしたが、次回のチャンス、例えば「はやぶさ」の時には、NASA TVをみならって、管制室からライブ中継してほしいです。

インターネット中継するなら、ぜひLIVE! UNIVERSEの人たちあたりとコラボレーションして欲しいな。

とはいえ、今日はたまたま休みで自宅にいるからこそ、まったりと鑑賞できるわけで... ^^;

「スピリット」の成功を祈ります。

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2003.12.31

NASAの火星探査機と米国のスパイ機関

今月から来月にかけて、日本、欧州、アメリカの4機の火星探査機が相次いで火星に到着する。日本のJAXA/ISASの火星探査機「のぞみ」は 1998年7月の打上げの後、紆余曲折を経て今月14日に火星に最接近の後、太陽を周回する人工惑星となった。

欧州宇宙機関(ESA)の火星探査機ビーグル2号も25日に火星に着陸したと思われるが、信号を傍受することができず消息を絶ったままとなっている。ビーグル2号のチームは現在、火星軌道周回中の母船であるマーズエクスプレスが軌道を修正して、1月4日に更新可能な距離にまで降りてきた時に交信が出来ることに期待をつないでいる。[
時事通信, AP(SPACE.com)]

日本と欧州は今回が初めての火星探査の試みになる。アメリカとロシアは1960年代からそれぞれ火星探査機を送り込んでいるが、それぞれに失敗を積み重ねてきた歴史を持っている。

*****

4年前の1999年、NASAが火星の南極への着陸を試みて消息を絶ったマーズポーラーランダーという探査機について、一週間ほど前のSPACE.comに興味深い記事が載っていた。

1999年12月3日、火星の南極への軟着陸のために降下したマーズポーラーランダーが消息を絶った。1ヶ月後、NASAはミッションの失敗を宣言。その2年前から火星軌道を周回していた別の探査機、マーズグローバルサーベイヤーに搭載されたカメラを使って捜索を始める。捜索、といっても、カメラの解像度はポーラーランダーの大きさ(2m)ぎりぎり。NASAはNational Imagery and Mapping Agency (NIMA)に画像分析とポーラーランダーの捜索を依頼した。NIMAとはアメリカの国家保安のために地球表面の画像情報の解析を行う機関。つまりスパイ衛星の画像分析を扱うところ。

2001年3月にNASAとNIMAの共同報告書がまとまった時、NASAとNIMAの見解は大きく分かれる。NIMAはマーズポーラーランダーの着陸機本体とカバー、耐熱版、とおぼわしき3地点のピクセルを見つけた、と主張、NASAはNIMAの「発見」は、カメラのピクセルのノイズではないか、と判断。

決着は2005年に打ち上げ予定のマーズルコネサンスオービターに搭載された高解像度カメラHiRISEの映像が得られるまで持ち越し。HiRISEでは直径1mの物体まで見分けられるという。ただしHiRISEがポーラーランダーの捜索に使われるかどうかは他の科学的観測のための時間との兼ね合いとのこと。

NASAとスパイ機関との関係も面白いが、「1ピクセル分の画像データから情報をどこまで絞り出せるか」というのは興味深い問題。同じ地点を数枚、違う光線の状態で撮影できれば、火星表面のアルベド(反射率)の違いから、それぞれのピクセルが隣とどのように異なる振る舞いをするかがわかる。NIMAには岩石と人工物のアルベドの違いを解析するデータベースでもあるのだろうか。んでもって、そういうデータベースを使って地球上の全ての地点を日夜解析しているのだろうか。

なんの根拠も無いけれど、NIMAが提示したポーラーランダーの運命、つまり、探査機はどうにか軟着陸に成功して、その後、何らかの理由で通信が確立できなかった、は、案外正しいのではないか、という気がなんとなくする。

記事の最後にポーラーランダーを製作したロッキードマーチン社のSteven Jollyのコメントが載っている。「もしそうだとしたら、一体全体なんであいつは動作しなかったんだ?」

*****

[04/1/10 追記]

火星表面のどこに探査機がいるか分かっている場合、軌道を周回するマーズグローバルサーベイヤーが姿勢をその地点にあわせて修正することにより、50cm程度の大きさのものまで識別できる手法を開発したという。

SPACE.com: Orbiter Photographs Viking 1 and Pathfinder Landers on Mars' Surface

残念ながらビーグル2号やマーズポーラーランダーはこの手法では探せないとのこと。

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