2011.12.31

2011年という年

今年もあと2時間半。

短いような、長かったような、特別な年。

日本の中でなにかが変わった年。

NASAにとっても、特別な年。

スペースシャトルが30年の歴史に幕を閉じた。

古川さんが1999年の選抜から12年の歳月を経てソユーズで国際宇宙ステーションに向い、単独フライト日本人最長記録を更新した。

未曾有の津波被害を「だいち」が伝えてきた。

HTV 2号機の管制が地震被害によって一時、つくばからヒューストンに移った。ドッキングポート移設の数時間後。移設時に地震が来ていたら…

「きずな」が被災地と世界とを結んだ。

世界を変えてきた人々が亡くなった。

盟友たちと、12年ぶりに再会した。

ソユーズを見に行った友と、飲んだ。

「はやぶさ」の映画が封切られた。

「ライト・スタッフ」を、みんなで、観た。

大きな彗星が、あらわれた。

来年は、この国と、世界の宇宙開発が、新たな地平を目指して着実に歩む年になりますように。

みなさまよいお年を。

2011.07.23

パイオニア・アノマリーの謎が解けた?

惑星協会からのメールで、パイオニア・アノマリーの謎が解けたらしいことを知る。

Pioneer Anomaly on the Verge of Solution - What We Do | The Planetary Society

パイオニア・アノマリーとは、NASAの惑星探査機パイオニア10号と11号がそれぞれ木星と土星の探査を終えて太陽系の外に向かって飛行を続けている際に、探査機が太陽の重力で減速される効果よりもわずかに強く減速されている事が探査機との通信の電波を解析した結果わかったことをいう。

パイオニア・アノマリー - Wikipedia

これはすごく小さなズレだけれど、ドップラー効果による解析なので、ほんのわずかなズレでも重力理論との比較が極めて精密にできる。1980年にNASA/JPLのJohn D. Andersonが初めて指摘して以来、30年にわたっていろいろな可能性が検討されてきた。重力理論がほんのわずか間違っている可能性、太陽系内に未知の天体がいてその重力の影響を受けている可能性、などなど。

惑星協会が会員から寄付を募って、1970年代の古いコンピュータの磁気テープをフォーマット変換して打ち上げ直後からのドップラー効果の詳細な変化を解析した結果、この減速の大きさは時間と共に減少している事が明らかとなった。

つまり、謎の減速は打ち上げ直後の方が強くて、時と共にだんだん理論値とのズレが少なくなっているという。

この減速の様子を説明するもっとも有力な説は、パイオニアが搭載している原子力電池の崩壊熱によるものらしい。

NASAの深宇宙探査機には、プルトニウム238の崩壊熱を熱電素子によって電力に変換する原子力電池が搭載されている。その熱はパイオニアのパラボラアンテナの裏面(地球から見て)などから宇宙空間に放出されるが、その放出のエネルギーがパイオニアを減速させているらしい事が今回の解析で明らかとなった。パイオニアの熱流量のコンピュータモデルをシミュレーションして突き止めたとのこと。

パイオニアは探査機全体を自転させて姿勢を安定させる「スピン制御」を行いながら太陽系の外に出た初めての探査機なので、この種類のドップラー効果の測定に適している。その後のボイジャーやガリレオ、カッシーニなどはフライホイールによる三軸制御で姿勢を保っているために、ドップラー効果の測定には誤差が大きく、解析には不向きという。

1970年代のSF映画に出てくるようなコンピュータの磁気テープを再解析することが可能になったことが今回の成果につながった。

管理人もこのデータのフォーマット変換にかかる費用に寄付をしたので、惑星協会からのお礼のメールで顛末を知ることができた。

解析チームとチームをまとめたSlava Turyshevさん、おめでとう&おつかれさま。

2010.12.31

宇宙クラスタ的2010年

ふと振り返ってみると、今年はこのブログを3本しか書いてないという。それもすべて山崎直子宇宙飛行士の初フライトだった件… ^^;

昨年3月に始めたTwitterですが、7ヶ月後に携帯が水没してiPhoneに切り替えたのをきっかけに、すっかりブログから遠ざかってTwitterオンリーの暮らしになってました。その間、Twitter上で様々な方と出会い、リアルでもお会いしていろんなイベントに参加したり忘年会をやったりと、今年は文字通りTwitter三昧な一年だったわけです。

そんな一年を振り返って5thstar管理人的な宇宙クラスタなニュースを振り返ってみます。

宇宙からあけましておめでとう

昨年12月21日にバイコヌールからソユーズで宇宙に向かった野口聡一宇宙飛行士。日本人として二人目の国際宇宙ステーション長期滞在で6ヶ月を過ごし、6月2日にカザフスタンの平原に帰還しました。その間、数多くの地球の写真を宇宙から撮ってTwitterに投稿し、宇宙から地球を見るという感覚を世界中の30万人のフォロワーと共有してくれました。帰還後も見計らったようなタイミングでTwitterでつぶやき、多くの宇宙ファンを魅了しています。印象的だったのは元旦に投稿されたこの年賀状。

Noguchinewyear2010
(c) Soichi Noguchi/JAXA

宇宙から見る初日の出。Twitterのリアルタイム性に感動した瞬間でした。

宇宙クラスタWikiページ登場

Twitterのリアルタイム性は感動的ですが、TL上で流れる面白い議論がそのままでは流れ去ってしまうのが残念。そこでいろんな人がTogetterを使ってその時その時の議論をまとめてくれる訳ですが、そんなまとめもいつしか膨大な量に。そこで@lizard_isanaさんこと柏井勇魚さんが宇宙クラスタのためのWikiサイトを作ってくれました。iPhoneの地図アプリを眺めているうちに、宇宙天文航空関連の「ここどこだクイズ」なんてのも。このアイデア、のちに野口宇宙飛行士が軌道上からパクって再現してくれました。(^^)v

米チリで巨大地震発生

宇宙とは直接の関係はないのですが、地理で発生した巨大地震で日本にも大きな津波の襲来が予測されたことからTwitter上ではいろいろな情報が飛び交いました。結果的には日本には大きな被害がなくてよかったのですが、玉石混淆の情報があふれかえるTLの中で、どのニュースメディアよりも速い生々しい情報を手に入れることができるTwitterの威力をまざまざと感じました。日頃どんな専門家をフォローしておけばよいのか、考えさせれられた一日。


今後の宇宙政策の在り方に関する有識者会議なう

政府主導の政策決定を標榜する民主党が宇宙政策について検討するために組織した有識者会議。メンバーの一人に秋山演亮和歌山大学学生自主創造科学センター長が選ばれたことを本人がブログで公表し、その後、会議の様子をブログ上で発信し続けてくれたことから、Twitterの宇宙クラスタでも議論が沸騰。準リアルタイムで宇宙政策決定の状況が部外者にも伝わってくるという、極めて興味深い状況が出現しました。(でもその後の宇宙政策の流れは………)

そして山崎直子さん、宇宙へ

管理人にとっては1998年の宇宙飛行士選抜をともに闘い抜いた盟友の一人。12年の待機期間と度重なるシャトルの打上げスケジュールの変更もものともせず、山崎直子宇宙飛行士がついに宇宙へと旅立ちました。この間、公私にわたり様々な困難を乗り越えてこられた訳ですが、きぼうモジュールの中で作業するなおこさんの満面の笑顔をみて「ああよかった」と、心からうれしくなりました。

その後、12月26日にNPO法人有人ロケット研究会(MRP)と早稲田大学宇宙航空研究会(WASA) が開催したスペースシャトル搭載公式記念品の返還記念式典とその後の懇親会で彼女にお会いして、帰還後初めて、ゆっくりとその心境を伺うチャンスがあったわけですが、新しい目標を見出してがんばっているその姿にまた感動。応援しています。

おめでとう。そしてすてきな未来へ。

第1回宇宙クラスタ酒抜き座談会

都内某所で宇宙クラスタ関係者が今後の広報戦略などを勝手に座談会。Ustreamやついキャスで映像音声も配信し、Twitterを巻き込んでいろんな議論をしました。ニコ生とあわせて現場とネットが侃々諤々と議論を繰り返す様がこのあと、定番の風景に。

はやぶさ、劇的な帰還

このブログの読者には説明は不要ですね。7年間の旅を終えて、幾多のトラブルを乗り越え、今年の社会現象ともなった探査機はやぶさが、無事、オーストラリアのウーメラ砂漠にカプセルを帰還させました。本体は残念ながら大気圏再突入で燃え尽きてしまいましたが、その劇的な姿は多くの人の心をつかみ、今年一番の科学ニュースとなりました。JAXA/ISASの相模原キャンパスでの一般公開を皮切りに、はやぶさカプセルの展示には全国各地でたくさんの人が駆けつけ、上坂監督が作ったプラネタリウムの全天周映画「HAYABUSA Back to the Earth(HBTTE)」もこの手の番組としては空前の大ヒット。Googleのロゴまでがはやぶさに!

上坂監督とお会いできたのも、Twitterのおかげです。今度ぜひご自慢の望遠鏡をみせてくだしあ。

広報実証機イカロス

宇宙空間で帆を広げて太陽からの光圧で推進することに初めて成功したイカロス。Twitter上でのお茶目なつぶやきが人気を博して「広報実証機」の称号をもらうことに。

探査機としてのTwitter利用ははやぶさが先でしたが、ファンの心理をうまく掴んで一躍人気者に躍り出たその姿には賛否両論はあるものの、JAXA広報の新しい可能性を感じさせてくれました。

[追記] JAXAの衛星・探査機の擬人化ツイッターで一番早かったのはみちびき @QZSS の2009年12月1日、次がイカロス @ikarosukun で今年の1月22日、はやぶさ @Hayabusa_JAXA は4月7日から、と、ご指摘いただきました。勘違いすみません。お詫びして訂正します。

準天頂衛星みちびき打ち上げPV

9月11日準天頂衛星みちびきが種子島宇宙センターからH-IIAロケットで打上げられました。JAXAiや筑波宇宙センターでパブリックビューイングがあり、管理人は筑波宇宙センターからその模様を見守りました。会場の会議室が満杯となり急遽予備の部屋が解放されましたが、そちらも立ち見が出るほどの盛況。打上げの瞬間、子供たちが「わぁー」と歓声を上げたのが印象的でした。

宇宙クラスタ忘年会2010と第1回宇宙クラスタ映画上映会

去年の忘年会はつくば市内某所でしめやかに?行われた訳ですが、今年の忘年会は@makoto_maruさん幹事のもと、なんと70名が集まる大変な騒ぎとなりました。これだけの人数が集まっても、一糸乱れぬ統率のもとに粛々と会が進行するところに「訓練され過ぎな宇宙クラスタ」の強さを感じます。この席上で、来年1月16日の「第1回宇宙クラスタ映画上映会」のお知らせもアナウンスさせていただきました。日本科学未来館のイノベーションホールを借り切って、「ライトスタッフ」という映画を見ようという趣向ですが、告知から48時間で100名の枠が埋まってしまう、という、こちらも大変な勢いに。とどまるところを知らぬ宇宙クラスタ、おそるべしです。

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Scjfilm2

宇宙クラスタメンバーにはとてもかっこいいワッペンとスタッフTシャツイラストを作っていただきました。

あかつきが金星周回軌道投入に失敗

5月21日に種子島からイカロスとともにH-IIAロケットで金星に向けて打ち上げられた探査機「あかつき」。管理人的にはISASの探査機がH-IIAで打ち上げられるという、感無量の探査機だったけれど、12月17日の軌道投入で、逆噴射が予定よりも短い時間で異常終了し、金星周回軌道への投入に失敗するという出来事がありました。あかつきはその後、地球とのデータ通信の再開に成功し、探査機の状態の詳細なテレメトリーの解析がISASによって進められているところです。6年後に周回軌道再投入のチャンスが巡ってくるようですが、探査機に何が起きたのか、今後の詳細なデータ解析が待たれます。

JAXAiに花束を

今年4月の第2回事業仕分けで「閉鎖」と決まったJAXAの広報展示施設「JAXAi」。皮肉なことに、事業仕分けのニュースによって初めてその存在を知った人が押し寄せるようになり、はやぶさカプセル展示でも大人気となりましたが、12月28日20時、6年3ヶ月に亘るその歴史を閉じました。宇宙クラスタではあかつきのペーパークラフトを作ってメッセージカードや寄せ書きとともにJAXAiに届けよう、という企画が盛り上がりました。管理人は駆けつけられなかったですが、数多くの宇宙ファンや著名人が駆けつけ、野口宇宙飛行士も「JAXAiなう」のつぶやきを。Twitterを通じて中の人とも顔見知りになっていただけに、現場の悲しみがより深く伝わってきました。残念です。JAXAにはよりよい広報のありかたを目指して頑張っていただきたいものです。


***

この一年、Twitterを通じてじつに多くの方々との交流をすることができました。いずれもTwitterがなければとてもお会いすることもなかった人たちです。米国惑星協会のEmilyさんともツイ友になることができて、管理人はうれしい。

みなさま、今年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願いします。

2009.12.31

2009年を振り返って

今年は日本の宇宙開発がいろいろな意味で大きな転換点となりました。ブログ記事を見ながら駆け足で振り返ってみると...

宇宙飛行士新三兄弟誕生

JAXAが10年ぶりに募集(前回はJAXAではなくNASDA)した日本人宇宙飛行士選抜がほぼ1年の時間をかけて終了。2月25日、油井亀美也さんと大西卓哉さんの2名の合格が発表されました。油井さんは航空自衛隊のパイロット、大西さんは全日空のパイロット、ということで、従来の人選とはかなり異なる結果に世間の注目が。

今回の選抜では初めて現場にテレビカメラが入り、その模様は3月8日にNHKスペシャル「宇宙飛行士はこうして生まれた」として放映されました。また今回の選抜では初めて「補欠合格」が設定され、9月8日、3人目の宇宙飛行士候補者として金井宣茂さんの合格が発表されました。三人はNASAやロシア宇宙庁の宇宙飛行士養成訓練に参加し、2年後に宇宙飛行士としての資格を認定される見込みです。

今回の選抜の特徴としては、管理人がこのブログで書いてきた連載記事「宇宙飛行士になるには」をかなりの受験生が読み込んでいて、新世代の人たちとも強いつながりができたこと。今回の二次選抜受験組はその人数にちなんで「49ers(フォーティーナイナーズ)」というのだそうです。

「宇宙飛行士になるには」の記事は@sorae_shunさんに http://sorae.jp/ の連載記事としても採用していただきました。

日本人の宇宙長期滞在

日本人として初めて、国際宇宙ステーションに若田宇宙飛行士が長期滞在しました。シャトルの外部燃料タンクのバルブの不調などでスケジュールが何度も延期となりましたが、ディスカバリー号で3月16日に打ち上げエンデバー号で7月31日に帰還、となりました。

また、日本人二人目の長期滞在となる野口聡一宇宙飛行士が、JAXAの宇宙飛行士としては初めて、日本人としては秋山さんに次いで二人目となるソユーズ宇宙船で12月21日にバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、23日から約5ヶ月の予定で今も国際宇宙ステーションに滞在しています。

日本人宇宙飛行士の今後の予定としては、来年3月に山崎直子宇宙飛行士がシャトルで、2011年には古川聡宇宙飛行士がソユーズで、2012年には星出彰彦宇宙飛行士が同じくソユーズで、国際宇宙ステーションを訪れる予定となっています。

日本の有人宇宙技術HTV

9月11日、JAXAが宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証機を搭載したH-IIBロケット試験機の打ち上げに成功18日には国際宇宙ステーションに無事ドッキングしました。暴露部に貨物を運ぶ暴露部と、大口径の与圧部から実験ラックを補給できる能力を持ち、日本が有人宇宙技術の一端を担う実力を持つことが実証された記念すべき第一歩となりました。8月31日の総選挙で政権交代したことともあいまって、国内で有人宇宙活動に関する議論が一気に活発化したのが印象的でした。HTVは11月2日、軌道離脱マヌーバの後に大気圏に突入しました。

世界天文年

今年は世界天文年ということで、各地で様々な行事催しがありましたが、空の上でも7月22日に皆既日食があり、全国各地でも部分日食が観測され、多くの人が空を見上げました。管理人は薄曇りの空から三日月上の太陽を瞬間眺めただけ... ^^;

後述するTwitterのおかげで、獅子座流星群や双子座流星群を見上げ、ネット上で盛り上がった一年でもありました。

宇宙開発戦略本部案とパブリックコメント

2月6日、政府の宇宙開発戦略本部専門調査会が開かれ、「2020年ごろにロボットによる月探査、25〜30年ごろに有人宇宙船を開発し、月面で飛行士とロボットが連携して探査する」とする計画案を提出。毛利衛日本科学未来館館長も日本の二足歩行ロボット技術を活用する案を独自に提出して話題となりました。

ノンフィクション・ライター松浦晋也さんのブログでは5月、宇宙基本計画へのパブリックコメントを、10月には宇宙活動法へのパブリックコメントを送ろう、という呼びかけがありました。

11月には行政刷新会議による事業仕分けが始まり、GXロケットの開発は中止、LNGエンジンの開発を継続とされました。

帰ってこい、はやぶさ!

探査機はやぶさの帰還予定日まであと165日。小惑星イトカワへのタッチダウンでわくわくしてからもう4年も経っています。満身創痍となって姿勢制御もなかなか大変ですが、運用チームの人たちは「真田運用」と異名をとる超絶テクニックを次々と繰り出して、カプセルを無事に地球に帰還させるべく、日夜がんばっています。

当ブログのはやぶさ関連記事はこちら:

2009.02.08
Hayabusa's returning home

2009.02.09
はやぶさ翻訳アゲイン

米国惑星協会のEmily Lakdawallaさんもはやぶさのことを記事にしてくれています:

2009.11.19
Hayabusa's still coming home: JAXA engineers come up with yet another creative solution

2009.12.17
Hayabusa on the home stretch

がんばれはやぶさ!

米国惑星協会

米国惑星協会といえば、看板ブロガーのEmily Lakdawallaさんが第二子Sanayaちゃんを4月に出産
されたのですが、その出産休暇中のゲストブロガーとしてご招待いただき、米国惑星協会のブログに招待記事を5本執筆しました。会員になってから苦節?16年、こんな形で協会に貢献することができたなんて、感涙。

Twitterにハマる

Twitterそのものは去年試していたのですが、そのまま放置状態。気を取り直して@5thstarのIDで再開したのが今年3月。最初の数ヶ月は@NASAのTime Lineを眺めながら、シャトルの打ち上げをNASA TVで眺めるくらいだったのが、@kazuhitoさん、@summerwindさんとTwitter宇宙呑みをしたあたりから爆発的につぶやき始め、いまではTwitter無しでは生きられない身体に...www

Twittermonth

宇宙からのはじめてのつぶやきは5月13日。ハッブル望遠鏡の修理ミッションに参加したMike Massimino宇宙飛行士が

@Astro_Mike: From orbit: Launch was awesome!! I am feeling great, working hard, & enjoying the magnificent views, the adventure of a lifetime has begun!

というメッセージを送ってきました。

JAXAでも10月29日に野口宇宙飛行士が、11月10日には山崎宇宙飛行士がTwitterを始められ、12月28日には野口宇宙飛行士が宇宙から初めて日本語で

@Astro_Soichi 日本の皆様へ、はるかISSからメリークリスマス!

というメッセージを届けてくれました。

Twitterで流れてくる情報をもとに国際宇宙ステーションを眺めたり、獅子座流星群や双子座流星群を見たり、宇宙ステーション内の写真を見ながら「食べるにぼし」を同定したり、年末にはTwitter宇宙クラスタの忘年会が開かれるまでに。ロサンゼルス郊外のNASA/JPLから送られてくる映像を見て、ウィルソン山天文台に迫る山火事の模様に気をもんでいたのも、Twitterの情報があればこそ、でした。

金星ミク

いつも独創的なアイデアで楽しいものづくりにチャレンジしては、その様子を動画にまとめて楽しませてくれるニコニコ技術部。その中でもネギ振りはちゅねミクを自作のロケットに搭載して打ち上げ試験を続けていたのが超電磁Pさんこと森岡澄夫さん。管理人の今年のエイプリルフールネタとして取り上げさせていただいたのだけど、現実はネタよりも奇なり? 9月には仲間たちと、米国ネバダ州のロケットコンテスト「XPRS」(eXtreme Performance Rocket Ships)に参加、はちゅねミクを載せた全長約2メートルのK-550ロケットを打ち上げるという快挙に。

その超電磁Pさんが、JAXAの金星探査機あかつきのメッセージキャンペーンに団体枠で初音ミクとはちゅねミクのイラストを載せよう! というキャンペーンを始められたので、管理人も英語のブログ記事を書いて応援することにしました。当初100名だった目標が数時間で達成され、次の1,000名も数日で達成、有志の手によってメッセージが英語、中国語、韓国語、フランス語、エスペラント語などに翻訳されていくにつれて署名の輪も国際的に広がり、31日現在、13,000人を超える署名が集まっています。

探査機に名前を乗せるキャンペーンの広がりがやや頭打ちの傾向を見せつつある中、これまで宇宙開発に興味を持たなかった層がこの金星ミクキャンペーンで今後どのように宇宙開発に親近感を抱くのか、今後の展開が注目されます。

時の流れのスピードがどうにかなってしまったんじゃないかと思えるほどにいろいろなことがあった2009年。

来年がみなさんにとってよい年でありますように。

2009.06.27

TPS連載終了

今週一週間、Planetary Blogに連載してきた私のブログ記事の最後の一本が先ほどアップされました。

Jun 22 - Reach for the Stars
Jun 23 - Deep Inside Europa
Jun 25 - Pushing to the Limit
Jun 25 - Images from Final Phases of Kaguya
Jun 26 - Across the Generations

惑星協会の会員になったのは今から15年ほど前のことだったけど、その頃はまさか自分がこんな形で関わりを持つことになるとは思わなかったなぁ... (遠い目)

Emilyさん、Jenniferさん、ありがとう。いつの日かお会いすることができればと。;)

2009.06.23

Planetary Blog連載開始

Emilyさんの出産休暇中のゲストブロガーとして、最初の記事がPlanetary Blogにアップされました。今週一週間を担当します。お楽しみに。

2009.04.28

Planetary Blog

あのEmilyさんが第二子Sanayaちゃんを無事出産されたとのことで、めでたい。

で、かねてより予定されていたEmilyさんの出産休暇中のゲストブロガーの顔ぶれが彼女の最新ブログ記事で明らかとなった。

そう、不肖、管理人も、Emilyさんからの依頼を受けて、惑星協会のブロガーのピンチヒッターを務めさせていただくことに。ここの日記のような超マイナーブログと違って、読者数が圧倒的に多いから、緊張する。

とはいえ、日本の宇宙開発の現状を世界に発信するまたとないチャンス。

さて、何を書こうか。

記事ネタ募集中です。

2009.04.19

宇宙飛行士友の会発足

史上初!

日本の宇宙開発史上、これまで宇宙飛行士の選抜はTBSを含めると6回、NASDAとJAXAによる公募だったものは5回あった訳ですが、選抜の医学試験を受けて仲良くなった同期の連絡会の幹事がそれぞれ連絡を取り合って、過去5回公募の選抜メンバーが一同に会するパーティが18日、都内某所にて開催されました。

Dsc_0900s

1984年の第1期が「PS友の会」、1991年の第2期が「MS友の会」、1995年の第3期が「5thstar」、1998年の第4期が「Issac98」、2008年の第5期が「49ers」、それと、書類審査や一次試験で不合格となったものの、飲み会で仲良くなったり、これから宇宙飛行士を目指すという若者も含めたグループ「Astronaut2008」も。足かけ24年。退職された人からこの4月に某機関に入社して初任者研修が終了したばかりの新人まで総勢78名。おまけに特別参加のVIPたちまで。日本の元気を信じられるようなすごく濃いメンツたち。

幹事グループの幹事役をつとめていただいたIさん、ご苦労様でした。Wさんとの堅いきずなも実に感動的で、場が大いに盛り上がりました。まさにスタンディングオベーションでしたね。

初めてお目にかかった皆様、これからもよろしくお願いします。「選抜体験記」のコーナーも「Episode I」「Episode II」を欠番として置いておいたので、これを機会に皆さんからご寄稿いただけるとうれしいです。あ、もちろん「Episode V」と「Episode VI」もよろしくね。

日本の宇宙開発応援団として、日本人宇宙飛行士の友人として、ささやかながらお役に立つことができればと。

2009.02.02

Superbird-7

ムービーの担当者から教えてもらったのでここでもご紹介。

三菱電機:宇宙システム:ニュース イベントレポート.

(注:音が出ます)
Superbird-7, A Long Journey from Kamakura to Space
MISSION01 〜 MISSION03 (to be continued)

アントノフがかっこいいすね♪

スカパーさんにはいつもお世話になっております。

参考
スラッシュドット・ジャパン:初の「国産」商業通信衛星スーパーバード7号機打ち上げ成功

某串刺し企画も期待してます。Episode IとEpisode IIコンプリートの野望達成まで目前か? かれこれ25年ですからねぇ。皆勤賞はすごい。Hats off!

2008.09.28

乗物酔い・腎臓結石

ある人のブログをウォッチしていたら、名古屋で会議があったらしいですね。

> アレルギー性鼻炎患者のQOL について―医療経済学的視点を含め―
> 司会:今野昭義(南東北病院)
> 演者:荻野敏(阪大)

というランチョンセミナーが開催されたようで、なかなか面白そう。聴いてみたかったな。

今朝、宇宙飛行士選抜の二次試験の集合時間にやんごとない事情で遅刻してしまうという夢をみた。ものがものだけに、遅刻すれば即失格という。いやな汗をかいて目覚めた。いやー、10年経っても悪夢ってよみがえるもんですね。(>_<)

という夢のお告げのせいでもないけれど、ふと思い立って、 東京厚生年金病院耳鼻咽喉科のページをチェックしてみた。すると、

乗り物酔いについて」  当院石井正則部長のオリジナルホームページ

というリンクがあって、@niftyのページに飛ぶ。IBM Homepage Builderで作ったサイトのようだ。ヘリコプターや車や機関車のアイコンが動いていて、このページの作者は「癒し」が好きだったりするのかな...?

JAXAの二次選抜では耳鼻咽喉科の先生による医学検査も含まれます。が、回転椅子による乗物酔いの検査という、いかにも宇宙飛行士選抜らしい検査は二次ではなくて三次選抜で行われます。上記のサイトには

乗り物酔いに勝つための13ヵ条

というページがあって、参考になります。

1.脂肪分の多い食事をとらない
2.空腹はだめ。食べ過ぎず、適度な食事を
3.乗る前に排便を済ませる。便秘は要注意
4.厚着をしない
5.寝不足は大敵。前日は十分に睡眠をとる
6.きついネクタイやベルト、体を圧迫する下着は避ける
7.乗り物内で読書しない。なるべく遠くの景色を眺める
8.後ろ向きの座席を避け、進行方向が見える前の方に座る
9.気分をリラックスさせ、呼吸は深くゆっくりと
10.不安が強い人は、事前に酔い止めの薬を服用する
11.乗り物内では、頭をぐらぐら揺らさない
12.気分が悪くなったら、早めにシートを倒すか横になる
13.窓を開けて風を浴びる。船なら甲板に出て空気を吸う

また、乗り物酔いをよく知るための実験は、まさしく回転椅子の実験のことが書かれています。

私自身の受験の際にはこのような情報は知らなかったので、自己流で検査を克服しました。私は子供の頃から乗物酔いがひどく、ジェットコースターもだいの苦手だったのですが、自分で車やオートバイを運転する時には酔わないので、自分の体が外部からどのような加速度による力(G)を受けるのかが事前にわかっていれば、体が適応する、ということがわかります。

戦闘機のパイロットが旋回してGを受ける際に、下半身の圧を高めて血液が脳から失われないようにするGスーツのことを思い出しながら、ジェットコースターの軌道の回転半径をみながらGの方向と強さを予測し、下半身に力を込めながら、回転の中心を見つめるようにすると、あら不思議、それまで苦手だったジェットコースターがただの宇宙飛行士訓練装置に思えてしまって、恐怖が消えてしまいました。

遊園地を純粋に楽しむ、という気分になれなくなったという副作用はちょっと残念ですが... (^^;)

これからJAXAの二次選抜を受ける人は、ちょっと気が早いですが、三次選抜に向けての準備もしておきましょう。毛利さんはラマーズ法の呼吸で回転椅子の検査を乗り切ったそうで、私もその呼吸法を真似してなんとかコリオリ刺激の気持ち悪さを我慢することができました。

*****

ところで、元ライブドアの榎本大輔氏がISS滞在のためにSpace Adventures社に約22億円を支払ってロシアで訓練を受けた挙げ句に、医学検査に引っかかって宇宙飛行が出来なかった件は、打ち上げ日1ヶ月前に実施された2回目の検査で「榎本氏の腎臓結石は、前回の検査の時よりも大きくて数が多い」と診断されたことが理由だそうです。

Wired Vision: 元ライブドアの榎本氏、宇宙旅行費用22億円の返還を求めて提訴

榎本氏とSpace Adventures社とロシア連邦宇宙局(RFSA)の関係者の間で、どのような契約がどこまで納得の上で合意されていたのかはわかりませんが、腎臓結石は発作が出るまでは自覚症状がないだけに、かなりかわいそうな状況ですね。

私も宇宙飛行士受験を考えるようになるまで知らなかったのですが、虫歯の痛みや腎臓結石の発作時の痛みは、本人が理性で抑え込める性質のものではないので、RFSAやNASAやJAXAなど有人宇宙飛行の世界では極めて深刻に受け止めています。巨額の予算をつぎ込んで、装置の製作や訓練を積み上げてきた巨大プロジェクトが、たった一人の人間の体調管理の齟齬のために、水泡に帰してしまいかねないわけですからね。宇宙飛行士に選ばれたら、絶対に腎臓結石の発作に見舞われたりしないように、厳しく体調管理に努めなければなりません。

腎臓結石の原因には遺伝的な要素も一部あるようですが、豊かになった食生活や、不規則な生活、さらに年齢が誘因としては大きいようです。

大阪府立急性期・総合医療センター・腎臓内科:腎臓病の種類と原因 腎臓結石

先ず全ての患者さんに言えることは水分をたくさんとることです。1日の尿量として1.5〜2リットルを目標にすることです。特に夏の暑い日に汗をたくさんかくような時には、尿の出や色(あまり濃い尿とならないように)を気にしながら十分に水分を取るようにしましょう。水分としては何でもかまいませんが、カルシウムのとりすぎに注意して牛乳は1日1本(200 )以下にするのが良いでしょう。尿路結石は食生活の著しい向上とともに大幅に増加しています。即ち動物性タンパク質の取りすぎが尿中のカルシウム排泄量を増やすために結石ができるわけです。
また、尿酸の元であるプリン体を多量に含むレバーや牛肉を摂り過ぎると、高尿酸血症となり、痛風の原因となると同時に尿酸結石の原因となります。野菜類はどうでしょうか。野菜類に含まれる繊維成分は腸管よりのカルシウムの余分な吸収を防ぎます。ただ、ホウレン草の摂り過ぎには注意しましょう。結石の中ではシュウ酸カルシウム結石が多いのは先に述べた通りですが、ホウレン草にはたくさんのシュウ酸が含まれており、カルシウムとくっつくと水に非常に溶けにくいのです。その他、カルシウム摂取については制限すべきかどうか難しいところです。適当量のカルシウムは成長などの他の面からも必要です。また、一般的な食事パターンからみると、朝昼夕の3食をきっちり十分な水分をとって食べ、夕食は早目に食べて就寝まで4〜5時間の間隔をあけて、夜食は控え、寝る前に一杯のお茶か水を飲むことも予防としては大事です。その他、結石の種類によっては予防的にあるいは治療として薬物療法が行われることもあります。
要は、年齢とその人の一日の消費カロリーをちゃんと考慮した栄養バランスに気をつけ、3食を規則正しく食べて、就寝と起床と毎日の運動を規則正しく続けて体調を自己管理していく事が、宇宙飛行士の絶対的な義務と言えます。榎本氏に健康アドバイザーがついていなかったのは、不幸でしたね。

そうはいっても忙しい現代社会。私自身、最近は午前0時を回ってから遅い夕食を食べ、午前3時に就寝して午前8時に朝食、などという、極めて不規則な生活をしています。こんな生活を続けていたら体がガタガタになるのはわかりきっているのですが、ストレスも溜まるから、たまには楽しい仲間達と旨いものを食べて、酒を飲んで発散したい。健康管理には激ワル! 「宇宙飛行士に選ばれなくてよかった!」と思えるのは、じつはこんな一瞬だったりします。(^^;)

受験の悪夢はもうずいぶん見なかったのになぁ...

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