2009.10.12

食べるにぼしが宇宙食に

ロケットや人工衛星や探査機の開発に携わっている宇宙開発業界の人にしてみればじつに不本意なネタの一つかもしれないけれど、宇宙食とか宇宙でのシモの処理の話はいつもじつに盛り上がる。人間たるもの、いつどんな場所にいたって、食べるものは食べなきゃだし、出すものは出さなきゃね。宇宙飛行士といえども例外ではない。いつの時代も万人に共感される話題であると言えよう。

世界各地の話題をリアルタイムでつぶやいて、ゆるやかにつながるメディア、Twitterで先日、そのリアルタイム性という威力を震撼させるような出来事があった。食べるにぼしはガガーリンの夢を見るのか。

***

ことの発端は、@tamamusiさんが国際宇宙ステーションの食事風景の高解像度写真を見ていて、画面の左端に日本語で書かれた袋を見つけたことに始まる。

tamamusi: あえてlargeサイズを。iPod発見。それよりマイクさんの右手の左、添加、る、Koichiが見える。http://bit.ly/18grmq
2009-10-10 17:24:29
それを管理人が見つけて、若田さん宛の宇宙食だとコメントしたのが2時間半後の20時5分。
5thstar: おーすごい! 若田さん宛日本宇宙食っぽいですねー。添加、って、添加物? RT @tamamusi あえてlargeサイズを。iPod発見。それよりマイクさんの右手の左、添加、る、Koichiが見える。http://bit.ly/18grmq
2009-10-10 20:05:00
そのわずか5分後には@myfunaさんが画像検索で、そのものズバリの「食べるにぼし」の画像を発見。
myfuna:「食べるにぼし」らしい http://j.mp/eMAs4
2009-10-10 20:10:46
この商品が宇宙を飛んでることを製造元は知っているのか、とか、ひとしきり話題になっているところに、SF作家の野尻抱介さんが早速本物をゲットして写真をアップ。私のコメントからここまで1時間ちょうど。
nojiri_h: http://twitpic.com/kyfle - NASA公認宇宙食ゲット
2009-10-10 21:05:59
そこで食べるにぼしにまつわるTwitter上の一連の流れをまとめてみました。

Togetter(トゥギャッター) - まとめ「カルシウム満点の宇宙にぼしがNASA公認宇宙食に??」
(12日22時現在サーバーがダウンしている?)復旧したようです。

適切な人材が適切につながれば、あっという間に宇宙ステーション内部の状況がここまで理解できてしまうというTwitterの威力をまざまざと見せつけられた瞬間でした... ^^;

Niboshi

にぼしの写真を拡大してよくよく観察すると、「DRIED WHOLE ANCHOVY」の文字が確認できる。

Niboshi2

To: Koichi
From: ????

誰かから若田宇宙飛行士へと託された宇宙食。若田さんが食べ残したものが今も地球周回軌道上に...

「From:」が読み取れないのだけど、もしかして若田さんの前任のコマンダー、マイク・フィンクかなぁ...? 彼は各務ケ原にも駐在していたバリバリの日本通だし。そういえば「Fink」と読めないこともない。うん、そんな気がしてきた... ^^;

2009.10.11

iPhoneなう

auのGSM対応携帯に機種変更してからまだ10ヶ月と経っていないというのに、水没事故で起動しなくなってしまった。とりあえず以前の機種にSIMを戻して急場をしのいでみたものの、電池は弱っているし、機能的には4年前の機種でさすがにもう使いづらいし、大事なデータはロストするし、で、相当に凹んでしまった。携帯を使い始めてから13年ほど。今まで一度も水没させたことがなかったのに、事故って起きる時には起きるもんですね。さっきまであんなに元気だったのに。

と、いつまでも落ち込んでいてもしょうがないので、このところTwitterにどっぷりつかりつつあることもあり、iPhoneの大先輩である@summerwindさんや@kazuhitoさんの後押しも手伝って、ついにSoftbankに乗り換えてiPhone 3GSを入手することに。

Iphonesoftbank

Iphonemules

Iphonebox

Iphone3gs

auを家族割にして2年契約にしてあったので主回線たる自分自身だけがauを解約する訳にはいかないと思っていたのだけど、ショップに行って聞いてみると、そんな制約はとっくに無くなっていた。携帯各社の水平分業モデルはこの1,2年の間にずいぶん進化してるんですね。あと、ポイントが溜まっていたのを違約金に充当できるとか、iPhoneを月賦で買うのにSoftbankの新しい割引制度が効くので実質の自己負担はかなり安くなるとか、一時期MNPがまったく流動しなくなっていた時期があったのがまるでうそのよう。

おまけでもらった「しゃべるお父さんスリッパ」がかわいー。ほっぺたをつまむといろんなセリフをつぶやくのだけど、その中にTVのCFの声で「ソフトバンクの思うつぼだ!」というのが。はい、思うつぼですよはい。bigストラップもお待ち申し上げております(謎

結局、auのGSM携帯をGSMとして使ったのは2回だけだった。この夏にはアメリカの知人に「次に会う時にはきっとiPhoneになってるわね」と言われて、「まさかそんな」と思っていたのだけど、行動パターン読まれてんなーうーむ。とりあえず来月の出張に間に合ってよかった。

これからいろんなアプリを試してみて、また使い勝手を報告します。とりあえずはアドレス帳とか楽曲ファイルとかいろんな設定の移行をちまちまと作業中。

Twitter上でお祝いのメッセージをいただいたたくさんの方々、ありがとうございました。Twitterでも書いたけど、機種変更なのに、おめでとうございますっていってもらえて、しかもそれがうれしいガジェットなんですよね、iPhoneって。^^;

2009.05.13

王様の耳はロバの耳

STS-125の打ち上げ成功、おめでとうございます。一時はハッブル宇宙望遠鏡の修理はシャトルプログラムの終了とともに絶望視されていただけに、とても感慨深いものがあります。

職場での神経の磨り減らすような緊急事態に対応して、ひと段落して自宅にたどり着いたのが午前2時。シャトルの打ち上げ予定時刻のことなんてすっかり忘れていたのに、缶ビール片手に遅い夕食を食べながら携帯でTwitterを見てたら、@NASAがカウントダウンの実況中継をやっていた。「そういえば自宅のネット環境が光ファイバーになって以来、しみじみとNASA TVみたことなかったなぁ」とパソコンを立ち上げ、NASA TVにつないで全画面モードにして、画面出力をリビングのテレビに接続し、ショットグラスにスコッチをワンフィンガー注いで、お気に入りのソファに寝転がって携帯でTwitterをチェックしながらちびりちびりやり始めた。

フロリダの青い空をバックにそびえるシャトルの勇姿を見てたら、これまでのことが走馬灯のように思い出されてきて、アルコールの勢いも手伝って、「どうせこんなところでつぶやいても誰も見てないだろうな」と思いつつ、これまでの28年間を振り返ってみた。

そしたらその一連のつぶやきがしっかりとkazuさんに捕捉されてしまっていた、という次第。いやおはずかしいです。いやいや「不満がある」ってわけでは... ^^;

いやぁ、インターネットって、ほんとうにいいもんですねぇ(水野晴郎さん風に)

今回のミッションではTwitter史上初めて、宇宙飛行士(@Astro_Mike)が宇宙からtweetしたとのことで、今日現在、なんと23万人がフォローしている。

そういえばアームストロング船長が月面でつぶやいたあの有名なセリフ、

That's one small step for a man, one giant leap for mankind.

というのは、わずか60文字であったわけで、ひとりの人間が歴史を塗り替えるのに、140文字ってほんと、じゅうぶんだよなぁ、と、思った次第。

王様の耳はロバの耳。

2009.03.07

なめんなよ

な、なめ猫復活... wwwww

2009.02.26

リッチコンテンツ、爆発

昨年末、深夜の高速道路を車でひた走った時に、その土地その土地のFMラジオ放送局の番組に耳を傾けた。FMラジオは80MHz近辺の超短波帯を用いるから、ラジオ局のアンテナを中心に数十km程度しか電波が届かない。それぞれの土地に密着したローカルな生活情報を提供していたり、首都圏ではお目にかからない独特の味のある人柄をもつパーソナリティが静かに語りかけてきたりする。

時速100kmで走っていると、数十分おきに放送局を切り替える必要が出てきて、日本の地理が頭の中を駆け巡る。静岡、名古屋、大阪、神戸... ヘッドライトに浮かび上がる無味乾燥なアスファルトの路面をひたすら見つめながら、それぞれの土地の人々の暮らしや優しさになんとなく心が洗われていくような気分になる。

ネット上のリッチコンテンツが増えて、各ページの滞留時間が長くなり、結果としてページビューの数が減った、といわれるようになって久しい。

そんな中、JAXAが九州朝日放送とタイアップして、「ミミネタリウム」というラジオ番組を開始したらしい。MP3とPodcastでネット視聴ができる。番組スポンサーはJAXA。画期的なことです。

JAXA:ミミネタリウム
KBC九州朝日放送:ミミネタリウム

今年は世界天文年。心が清々しくなるような、すばらしい企画だ。監修の阪本成一先生の人柄がしのばれる。

昔はこの手の番組のスポンサーといえば、サントリーが定番だったんですが、最近、どうしちゃったんでしょう。Hi-Fiステレオ(何)の前でグラスを傾けながら、独りオールドや角をたしなむ熟年層が減ってきたのかな。

JALが提供する城達也さんのJET STREAMもいい番組でしたねぇ。

それこそ星の数ほどちりばめられているネット上のリッチコンテンツの中から、自分の趣味に合うものだけを自動的に選び出して、ボチッとボタンを押したらあとは連続的にBGMにしてくれるようなナビゲーション機能が欲しい。

[追記] 上記のJET STREAMとは無関係だけど、たまたま見つけて気に入ったので、リンク

2009.01.28

malloc()

MacOS X 10.4を使うようになってしばらくたつのだけど、なんだかメモリやディスクが断片化してきたのか、動作が時々固まるようになってしまった。アクティビティモニタでメモリの空きを確認すると目一杯だ。ちゃんと確認した訳ではないけれど、最近、Firefoxの動作も不審だし、WordやExcelを終了してもメモリを解放しないお行儀の悪い動きをする。ことえりの動きもすっかり悪くなってしまった。いっそのことディスクを初期化してクリーンインストールをしてみたいという衝動に駆られるけれど、仕事も忙しいしなかなかそこまで踏み切ることができない。

などと悩みながら

【コラム】OS X ハッキング! (295) メモリ激安の今、敢えて仮想メモリに思いを馳せる
【コラム】OS X ハッキング! (297) メモリを解放せよ -- スワップ防止対策補遺

をつらつら読んでいると、「iFreeMem」というシェアウェアに目が止まった。メモリをわざと大量に消費し、他のアプリケーションが確保しているキャッシュを強制的に解放させ、取り込んでおいてから解放することで空きメモリを確保してくれるツールだという。ブルートフォースな手段だけど手っ取り早い。

ということで早速ダウンロードして使ってみた。なるほど、面白いようにメモリが解放される。ただ、ディスクも使用率90%を超えているので、メモリだけ解放しても快適という訳ではないけれど。

などといっているうちに30日間のお試し期間も過ぎたので、クレジットカードで購入するかどうかしばらく迷っていた。

今日ふと「まてよ、メモリの確保と解放だけでいいならmalloc()とfree()で十分じゃん」と思いいたったので、早速試してみた。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

int
main( int argc, char **argv )
{
 char *s;
 int i, k;
 int num = 1000000000;

 s =(char *) malloc( sizeof(char)*num );

 k = num / 10;

 for ( i=0; i < num; i++) {
 if( i%k == 0 ) {
   fprintf(stdout, "%d", (int)(i/k));
   fflush(stdout);
  }
  s[i] = 'a';
 }
 fprintf(stdout, "¥n");

 free(s);
 exit(0);
}

これを memclean.c として

% cc -o memclean memclean.c

で、memcleanバイナリをキックするスクリプトを

#!/bin/sh
$HOME/bin/memclean

として memclean.command としてデスクトップに置いておく。

Memcleancommand

% chmod +x memclean.command

これをダブルクリックすると、10秒ほどかけてメモリを1GBほど確保してから解放して終了する。

Memclean

できた。Hello Worldなみの簡単プログラムだけど、デスクトップの片隅をダブルクリックするだけで簡単にメモリ解放できる。思わずうれしくなってポチポチッとクリックしまくる。構想からここまで正味15分ほど。シェアウェアいらないじゃん。Kernighan&Ritchie万歳! マッキン万歳!

*****

で、ふと我に返って上のソースコードを見てみた。クロック2GHzのCPUを使ってるのだから、あたりまえっちゃぁあたりまえなのだけれど、我々はスーパーコンピューターを毎日ごく当たり前に使う時代に生きているのだなぁ。それにしてはなんと大量のCPUサイクルを世界中で無駄に浪費していることか。ご先祖様に申し訳が立たぬ。ゲイツ君もジョブズもその点では同罪か。

小学校3年生の頃、彗星ハンターの関勉さんの著作を読んで彗星の軌道計算に憧れ、6年生の頃、当時売り出されたばかりの関数電卓で三角関数を独学で覚えて近所の電気店の店先で立ち読みならぬ立ち計算で一生懸命、軌道計算をしようとしていたことがある。あとで聞いたところでは、店員には学校の宿題をやっているものと勘違いされて大目に見てもらっていたらしい。大学に入ってからプログラム電卓を買って、やっと自分で書いたプログラムを保存することができる環境を手に入れた。その頃から比べると、計算能力は実に1億倍近くも向上したことになる、はず、なのだけど。

我にケータイアプリの開発環境を与えたまえ。さすればケータイ一台で月面にも到達してみせよう。すくなくとも計算上では、ね。

少年ジャンプのヒーロー成長ものの漫画では、なぜかいつも主人公よりちょっとだけ強いライバルが出現して、主人公が切磋琢磨して成長してライバルに打ち勝つ。そのライバルと意気投合して、次にさらにちょっと強いライバルを倒す。

あのころは、最先端の科学技術が、ちょっと手を伸ばせば届くところにあった。

アポロ計画とは、つまりそういう時代だった。計算上では。

2008.09.28

わらしべ長者

永田先生の ブログ記事で拝見した、こちらの記事。

分裂勘違い君劇場:無学歴、無職歴、無実力のニートが年収500万円の正社員になる方法

いやこれ、まさにそのとおりだと、激しく同意します。

私自身は元々定職についていたからニートじゃないけど、人のやらない事をやっていたら気がついたら今の仕事になっているわけで。

あと、私の知人で、前から目を付けていた人も、ニートではないけれど、まさにこの記事のパターンのごとく。気がついた時にはすでに某社の取締役になっておられて、年収も私の2倍。いや素晴らしいです。orz

人生万事塞翁が馬。

2008.05.09

パソコン復活

パソコンなおった...けど...の記事の続報。

マザーボードのUSBが動かなくなったので、結局RATOCのPCIバス用USBカードREX PCI-U3をamazonで購入した。

カードが届くのを待つ間、CドライブをリカバリCDで購入時の状態に戻すことにした。6年前の素のWIndows XPに戻ったので、SP2を含め最新のWindows Updateまですべてを適用するために連休のほぼ一日をまるごと費やしてしまった。適用されたUpdateの数はおそらく80個ほど。必要最低限のアプリを再インストール。6年間のレジストリの垢を落として、だいぶすっきりした。バックアップできなかった古いシステムの個人用レジストリに今まで録画しておいたディスカバリーチャンネルなどの番組のメタデータが格納されていたことを知って、愕然。こんな仕様のアプリってありなのか??

Ratocpciu3

カードが到着したので早速装着。全国どこでもクリック一発で必要な部品をそろえられる。いい時代になったもんだ。早速ワイヤレスキーボードとマウスを復活させて、外付DVDドライブやUSBプリンタのドライバをインストールする。故障前の環境がほぼ復活した。あとはサウンドカードを調達するか否か。

ここまで部品代送料含めて1万円弱。対応に必要だった日数は正味一週間ほど。自分の人件費も含めてこれを高いと見るか安いと見るか。いままでパソコン自作には興味が無かったのだけれど、あらためてMicroATXマザーボードのアーキテクチャの冗長性には感心させられる。PCIカードの選択肢がじつに豊富。これでドライバとOSさえジャジャ馬でなければ、ずいぶんと幸せな環境が構築できるのに...

「パソコンで何を為すか」を改めて考えさせられた今回の故障でした。そろそろWindows Updateと袂を分って、環境を凍結するべきかなぁ。その場合はパソコンをファイアウォールで守ってあげないといけなくなるけど。

2008.05.05

パソコンなおった...けど...

パソコン壊れた... (;_;)の記事の続報。

その後、三栄電波から日本ケミコンのKZEシリーズを取り寄せた。

Nihonchemicon

電解液を吹いた松下製は8φだったけれど、日本ケミコンは10φなので一回り大きい。周りの部品とは干渉しない場所だったので、まぁこれでいけるかと。

ただ、最近のマザーボードはやたらパターンが細かいので、もはや昔のトランジスタラジオ製作の頃のような腕前ではいささか心もとない。

Soldering

どうもパターンの一本を傷づけてしまった... (^^;)

おそるおそるマザーボードを組み込んで、電源を入れてみるけど、フロッピードライブすら通電しない。どうやら電源モジュールもだめになったみたい。

近所のリサイクルショップでたまたまATX用450Wの中古電源が売られていたので、買ってきて試してみた。

Xpower

ボタン電池を抜いたので、一旦はBIOSの再設定の画面になったものの、あとは問題なく起動する!!

と、喜んだのもつかのま。USBのワイヤレスキーボードとマウスを認識しない。PS2キーボードとマウスに切り替えていろいろ調べていくうちに、どうやらオンボードのUSBが全滅らしいことが判明。電源がお亡くなりになった時に一緒にUSB周りのチップもだめになったのか、それとも電解コンデンサーの交換作業時にどこかを物理的に壊してしまったのか。

電源が入らなくなった日の一ヶ月ほど前からオンボードのサウンドが動作しなくなった件もそのまま。Yahooオークションなどで確認してみると、この型のマザーボードでオンボードのサウンドが動作しなくなるトラブルもあるらしい。電源故障の個体も多い。今にして思えばサウンドがでなくなったのが電源故障の予兆だったのかな。

6年前の5万円パソコンの修理にここまでこだわっているのは

・TVキャプチャカードの動作環境を維持したい
・Windows XPの動作環境を維持したい
・フロッピードライブの動作環境を維持したい
・その他インストールしたアプリケーション群の動作環境を維持したい

という、ここまで「育てて」きた環境をなんとか維持したい、という側面が大きい。どんなに延命させたところで、あと5年持たせるのはちょっと無理でしょうけれど... でも後方互換性を絶つWintelの目論見には与したくない。さすがにもうフロッピーは使っていないけれど、いざ、過去のメディアを読みたくなった時に読めなくなるのは困る。かたや30年前のアナログテレビやビデオデッキがまだ動いているのに、4年前に買ったTVキャプチャカードが使えなくなるのは困る。

どこかでサウンドカードとUSBカードを入手するかなぁ... 買い替えた方が早いかなぁ... まるで風車に立ち向かうドンキホーテのようだ。

ということで、この話題、まだまだ続きます...

2008.04.27

パソコン壊れた... (;_;)

先月末に某MS帝国の悪口を書いたから、というわけでもないのだろうけど(いや、ないはずなのですが...)、今月に入ってからWindows XP搭載パソコンの調子がおかしくなって、スタンバイから復帰しなくなった。電源強制OFFとかしながらしばらく様子を見ていたら、一週間ほど経って、とうとう電源が入らなくなってしまった。(;_;)

6年前に5万円で買ったパソコンだしなぁ、そろそろ潮時かなぁ、でもメモリも増設したし、スペック的には今もそんなに変わらないんだよなぁ... とか考えているうちに、お亡くなりになる直前の挙動がなんともアナログ的だったので、直感的に「もしかしたら直せるかも」と、箱の中をあけてみた。

まずはボタン電池が消耗した可能性を疑って、テスターで電圧を測ってみたけど、まだ生きている。試しに新品の電池と交換してみてもやっぱり起動しない。

ふと、CNET Japanのこの記事のことを思い出して、マザーボードに並んでいる電解コンデンサを目視で確認したら、ずばり、2個の電解コンデンサの頭から中の電解液が吹いた跡があった。(;_;)

コンデンサのスペックを確認してみようと、マザーボードを外してしげしげと眺めてみる。

Capacitor

「1000μF 6.3V」とあるので早速ぐぐってみると、なんともそのものずばりなページがヒットする。

電解コンデンサの大量死 テンプレサイト
問題のコンデンサ
コンデンサ液漏れ関連用あぷろだ

このページによると、

2001年後半から2002年前半にかけて製造された、台湾製電解コンデンサが問題だという。電解液の成分に欠陥があるようで、早いものでは1年とちょっとで膨張などのトラブルが発生する。そのまま使い続けると、破裂などにつながる。ホコリ掃除も含めて、ときどきマザーボードの点検をしたほうがよさそうだ。
とあるので、コンデンサの頭の防爆弁の形状などを眺めてみるものの、台湾製のコンデンサーとはマークが合致しない。もっと調べてみると、どうやら今回吹いたのはなんと、松下電器産業株式会社製らしい。四角い枠の中に「M」のマーク。

日本製の電解コンデンサーでも不良になるのかぁ、と思って、いろいろとにわか勉強してみると、

日本ケミコン株式会社における電解コンデンサ技術の特許

いやぁ勉強になります。こんなページもありました。現代のIT社会をそんなところとかあんなところとかで支えている縁の下の力持ち、電解コンデンサーには、液漏れやドライアップという寿命があるんですね。ということは、壊れたパソコンを拾ってきて、だめもとで数十円の電解コンデンサーを交換してみるだけで、パソコンが直るケースにも、運が良ければ遭遇するかも。CPUの動作電圧が下がってマザーボードが供給するべき電流が増加した2002年頃が狙いめのようで。三洋電機のサイトには、電解コンデンサーよりも特性の良いOS-CONの資料まであります。

電解コンデンサーといえば、子供の頃、ラジオを作る傍らで100Vのテーブルタップの先にコンデンサを差し込んでおいて、離れたところからテーブルタップのもとをコンセントに差し込むと、「ボンっ」という鈍い音と、独特の油のニオイともにコンデンサが爆発するのを楽しんでいた時代がありましたっけ。ごめんなさいもうしません(よいこはまねをしてはいけません)。

当時の電解コンデンサーには有害なPCBが電解液の中に含まれていた訳で、それを家の中に巻き散らかして... 今にして思えば極悪非道の遊びですね。^^;

ふと、SELENE(かぐや)でコンデンサの極性が間違っていたのが打ち上げ直前にみつかって、修理のために打ち上げが延期になった件を思い出した。かぐやに搭載されているのはどんなコンデンサーなのでしょうか。まさか一個数十円、というわけではないだろうけれど、その一個が壊れただけで衛星全体の機能が麻痺してしまうかもしれないわけで、マイナス百度以下からプラス百度以上の過酷な温度環境で電子機器を保護しながら運用できるように設計しなければならない宇宙開発業界の人々を改めて尊敬。

しかしそう考えてみると、大学生の時に買ったアナログ地上波のテレビが、調子は悪いけれども30年近く経った今でもちゃんと使えるのは考えてみれば驚異、ですね。政府の地上波デジタル移行政策によって国民の財産が無理矢理粗大ゴミにされてしまうまで天寿を全うしそう。いやもっと驚異なのはボイジャー1号、2号か。

我が家のパソコンは、ネットの評判をみて日本ケミコンのKZEシリーズあたりを通販で買い求めて試してみようかと思います。もし送料込みで数百円程度で直るものなら...

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