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2009.02.12

お月様のいないいないばあ

先週末、映画「ザ・ムーン」を見てきた。日曜日の朝、9時20分からのみの上映。今週の金曜日が最終らしい。

原題は「In the Shadow of the Moon」

前評判にたがわず、すばらしいできばえだ。あの時代をリアルタイムで知るものにとっては、アポロ計画とそれに参加した宇宙飛行士の実像を、あの頃とはちがった角度から、もう一度追体験できる。と同時に、あの時代を知らない世代には、かなり難しい映画でもある。ガラガラの観客席に座っていた数人のお客はみな、管理人と同世代の、同じ雰囲気の人間だった。

あれから40年。宇宙飛行士選抜を体験し、ヒューストンやフロリダのNASAの施設を自分の眼で見て、スミソニアンで本物の司令船を観て、ジョン・グレンをはじめとするNASAの宇宙飛行士や月着陸船を設計した技師と生身で接した後にこの映画を見ると、不思議なリアリティがある。映像の一つ一つが手を伸ばせば、ほんのそこまで手が届くかのようなリアリティがある。司令船が、月着陸船が、あたかも自分自身がそこで訓練を受け続けてきたかのように手触りや匂いまで再現された気分になる。

アポロの宇宙飛行士たちは間違いなく英雄だ。

しかしかれらもまた、そのあたりにいるごく普通の人間であることが、この映画を見てわかった。管理人自身がまかり間違って、もしもあのミッションの中にいたとしても、やはり彼らと同じように振る舞っていたであろうことがよくわかる。

ありがとう。この映画で少年時代に戻って、あなたたちとともに月面を歩いてくることができたよ。

***

以前、こんな記事を書いた。

月はとうの昔にその自転を地球にロックオンしてしまって、あのおなじみのウサギの模様の面をいつでも地球に向けて地球の周りを回っている。
ウサギの模様の面がいつも地球に向いているのは、潮汐力で力学的に安定だからなのだけど、それにしては、月の公転軌道の進行方向に大きな隕石孔の数が少ない、という統計的考察から、「かつては月は現在の裏側の面が地球に向いていたのではないか」と考え、月が裏表ひっくり返るためにはどれだけの規模の隕石衝突が必要かを計算した論文が出たという。

SkyandTelescope.com: Tales From the Far Side – I: Did the Moon Do a Face Flip?

計算によれば、裏表がひっくり返るには直径50kmほどの微惑星の衝突が必要で、その際に生じるクレーターの直径は500kmほどになるという。月面にある衝突痕でその規模のものは6つしかないが、有力候補は赤道付近にある「スミス海」だとのこと。

38億年前、なにがあったんでしょう、お月様?

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