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2009.02.26

リッチコンテンツ、爆発

昨年末、深夜の高速道路を車でひた走った時に、その土地その土地のFMラジオ放送局の番組に耳を傾けた。FMラジオは80MHz近辺の超短波帯を用いるから、ラジオ局のアンテナを中心に数十km程度しか電波が届かない。それぞれの土地に密着したローカルな生活情報を提供していたり、首都圏ではお目にかからない独特の味のある人柄をもつパーソナリティが静かに語りかけてきたりする。

時速100kmで走っていると、数十分おきに放送局を切り替える必要が出てきて、日本の地理が頭の中を駆け巡る。静岡、名古屋、大阪、神戸... ヘッドライトに浮かび上がる無味乾燥なアスファルトの路面をひたすら見つめながら、それぞれの土地の人々の暮らしや優しさになんとなく心が洗われていくような気分になる。

ネット上のリッチコンテンツが増えて、各ページの滞留時間が長くなり、結果としてページビューの数が減った、といわれるようになって久しい。

そんな中、JAXAが九州朝日放送とタイアップして、「ミミネタリウム」というラジオ番組を開始したらしい。MP3とPodcastでネット視聴ができる。番組スポンサーはJAXA。画期的なことです。

JAXA:ミミネタリウム
KBC九州朝日放送:ミミネタリウム

今年は世界天文年。心が清々しくなるような、すばらしい企画だ。監修の阪本成一先生の人柄がしのばれる。

昔はこの手の番組のスポンサーといえば、サントリーが定番だったんですが、最近、どうしちゃったんでしょう。Hi-Fiステレオ(何)の前でグラスを傾けながら、独りオールドや角をたしなむ熟年層が減ってきたのかな。

JALが提供する城達也さんのJET STREAMもいい番組でしたねぇ。

それこそ星の数ほどちりばめられているネット上のリッチコンテンツの中から、自分の趣味に合うものだけを自動的に選び出して、ボチッとボタンを押したらあとは連続的にBGMにしてくれるようなナビゲーション機能が欲しい。

[追記] 上記のJET STREAMとは無関係だけど、たまたま見つけて気に入ったので、リンク

結果発表

パイロットの方がお二人! ある程度予感はありましたが、JAXAもずいぶん思い切りましたね。この方たちが育ててくれるであろう、さらに次の世代の宇宙飛行士に期待をかけておられるようにも見えます。鷲ではなくて、鳩か燕のエンブレムを希望。

それにしても補欠の方が1名、「今後約1年間で、日本人宇宙飛行士の不足等が生じた場合には、その時点で候補者として採用する予定」というのはなかなかきつい状況ですね。これまでになかった展開...ESAでも似たようなことをやってますが、「今後約1年間」とわざわざ短期間で限定しているところをみると、ESAとは別の見込みがあるから、なのでしょうか。

受かった人にとっては、これからが本当の試練の始まり。

落ちた人にとっては、自分自身の人生との新しい出会いの始まり。

Life goes on... です。

2009.02.24

Moment of Truth

10年ぶり5回目。

いよいよその時、ですね。

2009.02.22

飲み会

5thstarは14年前の受験生の会になるわけだが、一番最初のPS友の会から数えて連続5回、つまりこれまでのすべての募集にチャレンジし続けた方が保管してスクラップブックにまとめておられる古い書類を見せていただく機会に恵まれた。

Boshuyoko

じつに25年前の募集要綱。試験日程も選抜基準も実施場所も、現在とはかなり違うようだ。

Tsuishin

昔は一次選抜合格者にこういうお知らせをいちいち追記していたのか!

ところで某NHKスペシャルの放送予定が正式に決まったそうです。世界初公開のNASA内部の映像もあるそうなので、楽しみですね。10年越しの某ディレクターの執念、すばらしいです。

2009.02.21

49ers

49ersのキャッチフレーズは、「誰が飛んでも、支える仲間」らしい。

いい仲間たちだ。

2009.02.19

Earth ring

ぬぉぉ、これはすごい

Topics_20090218
(c) JAXA/NHK

「燃え上が〜れ〜、ガンダム♪」ですね (w

2009.02.15

放映は3月8日21時〜

になりそうですね、この調子だと。楽しみです。

昨年秋のエンデバーの打ち上げの際に、燃料タンクの調節弁の一部が破損していた件で、ディスカバリーやアトランティスの調節弁にも同様の金属疲労があることがわかり、破損の際の影響の見極めと試験が長引いて、若田さんのミッションの打ち上げ日も延期されている。大きな影響がなければいいのですが。

CBS News Space Place: Space Shuttle Status Report

それにしても、CNNは自社の宇宙・科学・環境担当の取材部門を廃止してたのですか。なんとまぁドラスティックな。

In The Field: AAAS: Science journalism in crisis?

2009.02.13

邂逅

先週カナダで同じ会議に出たメンバーの一人か来日したので、飲み屋に連れていって、おもてなし。

「なんだか世界のどこにいっても、牡蠣を食べてるわね」と指摘されて吹いた。確かに一週間とたたずに太平洋の両岸の牡蠣を食ったことになる。

飲み会が終わって一人電車に乗り込み、発車の時刻を待っていると、肩を叩くものが。

誰だろうと顔をあげると、もう何年来会ってなかった5thstarの大先輩ではないですか! お元気そうでなにより。時ならぬ車中の名刺交換。いやさすがに組織の重鎮になられて。

選抜の面白い話を聞かせてもらった。へぇ、向井さんと毛利さんとの間でそんなことが。

ていうか、そんな話題がでるほど日常会話なんですかそれ。

なんでこんなにいろんな情報が入る立ち位置にいるんですか私。関係者ではないのですが。

いやしかし懐かしいですね。いろいろ終わったらいろいろ飲みあかしましょう!

2009.02.12

お月様のいないいないばあ

先週末、映画「ザ・ムーン」を見てきた。日曜日の朝、9時20分からのみの上映。今週の金曜日が最終らしい。

原題は「In the Shadow of the Moon」

前評判にたがわず、すばらしいできばえだ。あの時代をリアルタイムで知るものにとっては、アポロ計画とそれに参加した宇宙飛行士の実像を、あの頃とはちがった角度から、もう一度追体験できる。と同時に、あの時代を知らない世代には、かなり難しい映画でもある。ガラガラの観客席に座っていた数人のお客はみな、管理人と同世代の、同じ雰囲気の人間だった。

あれから40年。宇宙飛行士選抜を体験し、ヒューストンやフロリダのNASAの施設を自分の眼で見て、スミソニアンで本物の司令船を観て、ジョン・グレンをはじめとするNASAの宇宙飛行士や月着陸船を設計した技師と生身で接した後にこの映画を見ると、不思議なリアリティがある。映像の一つ一つが手を伸ばせば、ほんのそこまで手が届くかのようなリアリティがある。司令船が、月着陸船が、あたかも自分自身がそこで訓練を受け続けてきたかのように手触りや匂いまで再現された気分になる。

アポロの宇宙飛行士たちは間違いなく英雄だ。

しかしかれらもまた、そのあたりにいるごく普通の人間であることが、この映画を見てわかった。管理人自身がまかり間違って、もしもあのミッションの中にいたとしても、やはり彼らと同じように振る舞っていたであろうことがよくわかる。

ありがとう。この映画で少年時代に戻って、あなたたちとともに月面を歩いてくることができたよ。

***

以前、こんな記事を書いた。

月はとうの昔にその自転を地球にロックオンしてしまって、あのおなじみのウサギの模様の面をいつでも地球に向けて地球の周りを回っている。
ウサギの模様の面がいつも地球に向いているのは、潮汐力で力学的に安定だからなのだけど、それにしては、月の公転軌道の進行方向に大きな隕石孔の数が少ない、という統計的考察から、「かつては月は現在の裏側の面が地球に向いていたのではないか」と考え、月が裏表ひっくり返るためにはどれだけの規模の隕石衝突が必要かを計算した論文が出たという。

SkyandTelescope.com: Tales From the Far Side – I: Did the Moon Do a Face Flip?

計算によれば、裏表がひっくり返るには直径50kmほどの微惑星の衝突が必要で、その際に生じるクレーターの直径は500kmほどになるという。月面にある衝突痕でその規模のものは6つしかないが、有力候補は赤道付近にある「スミス海」だとのこと。

38億年前、なにがあったんでしょう、お月様?

2009.02.09

はやぶさ翻訳アゲイン

Taroさんのページを読んで感動したので、この感動を世界に伝えようと思って、勝手に翻訳しちゃいました。

で、「こんなん書いたよ」と惑星協会のEmilyさんに知らせたら、早速惑星協会のブログに彼女自身の解説付きで紹介してくれました。仕事はやっ!

Theplanetarysocietyblog090208

で、早速こんなところとかこんなところ英訳)で議論のネタにされてるわけですが、その中で「太陽電池パネルは固定なのに、どうやってロール軸周りの制御ができるんだ?」という質問がありました。グッドクェスチョン! 管理人自身もじつは翻訳しながらその部分を謎に思っていたのだよ。

で、ちょっとググったらISASの國中均教授の記事を見つけたので、「太陽光圧の作用中心とベクトルと探査機の重心とのズレから生じるトルクを残りの2軸と一緒に制御することで吸収してるんじゃね?」という推測を追記しておきました。

詳しいことをご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。

Paolo Amorosoさんの

Consigliato a tutti gli studenti di ingegneria e a chi si interessa del controllo d'assetto dei veicoli spaziali.

Recommended for all engineering students and those interested in the attitude control of spacecraft.
というコメントは最高の褒め言葉ですね。はやぶさチームの偉業に背筋がぞくぞくします。

[追記 3/29] はやぶさまとめ管理人さんにこの翻訳のことを紹介していただきました。どうもありがとうございます。

2009.02.08

Hayabusa's returning home

[This is a voluntary translation of Taro's Page February 5, 2009 on Hayabusa's Returning Home. ]

Hayabusa is returning home. Her ion engines have been successfully reignited. Hooray! The press release states it very briefly:

Since then, the HAYABUSA has been in a coast flight, but today [February 4] we reignited the ion engine for a powered flight at 11:35 a.m. (JST) after activating its reaction wheel and establishing the three axis attitude control.

Simpler it seems, but the reality is, two out of three reaction wheels are not functioning. Chemical thrusters are also not usable due to fuel leaks. It really is beyond anyone's imagination that the team has come to reestablished the three-axis control. So here's the unsung story:

Think of the orientation of Hayabusa as a human body. The antenna is at the top of the head, solar panels are on both sides like extended arms. Ion engines are on the back like a backpack. She has been in spinning mode to keep the attitude for the past sixteen months, without firing any engines nor thrusters. The Sun has always been kept to the spinning axis, which means the antenna and the solar panels are always facing to it.

So, to initiate the returning home procedure, the team should first stop the spin. The only remaining reaction wheel is, luckily, the yaw control, the same axis of the spin motion. That is, rotating the wheel would stop the spin. To achieve the full three axis control, two more axis to go. The ion engines on the back can sway five degrees each to up, down, right and left (gimbal-mounted). Originally designed for fine-control the direction of ion engine thrust, this gimbal structure can also be exploited to control the bowing down motion along the pitch axis.

One more axis remains, namely the roll axis, or, turning like cartwheel sidewise. Swaying the ion engines left or right gives the yawing effect, same as the remaining reaction wheel, so it's no use. Instead the team has decide to exploit the photon pressure coming from the Sun! The mass of Hayabusa is concentrated at the center of the main structure, and the solar panels are extending to both sides at the top of the main structure. So a small amount of torque arises when the panels receives the photons at a tilted angle. Just like a solar sailing.

Amazing, isn't it? The team has come up with this "Plan B" to regain the three axis control technique, almost like cheating an exam with an ultra-E moonsault! And that was in April 2007. They confirmed this technique to be usable, overwrote the control program with this alternative, put Hayabusa into the spinning mode, then hibernated her until now. A year and four months later, they reactivated her with already practiced maneuver, controlling her attitude, and firing the ion engines to start the still long process of coming home. I've never heard of using photon pressure for the attitude control. And yet they never hint us about their efforts. Quite cool, aren't they?

[Taroさんのページを勝手に翻訳させていただきました。すごくわかりやすい解説をありがとうございます。問題がありましたらご連絡ください m(__)m]

[Addendum by 5thstar]

This article has been linked by The Planetary Society Blog, NASAspaceflight.com and ForumAstronautico.it (English Translation) as of this addendum. Thank you Emily, for bringing this to the world's attention! Hayabusa team truly deserves it.

In response to Spaceater's question:

Ho letto l'articolo e non mi è molto chiaro come abbiano fatto a sfruttare il "solar sailing" per controllare il rollio dell'astronave: ruotavano i pannelli solari in modo che ricevessero più o meno fotoni in modo che la differenza di pressione dovuta alle particelle creasse un momento intorno all'asse di rollio? Perchè dalle immagini della sonda che ho visto i pannelli non sembravano mobili...

I read this article I am not very clear how they did it to exploit the "solar sailing" to control the roll dell'astronave: revolved solar panels to receive more or less photons so that the pressure difference due to particles to create a moment about the roll? Because of the probe from the images that I saw the panels did not appear to be moving ...

Good question! I am not clear either. So I googled a bit, and find out a Japanese article written by one of the Hayabusa team member Professor Hitoshi Kuninaka on ISAS Mailing List, essentially explaining the same thing back in August 2007.

He states that the photon pressure to a spacecraft generates a disturbance to the attitude control, depending on the angle of the Sun light and the cross section of the spacecraft. It generates a small torque as the center of the photon pressure versus the center of mass is slightly shifted.

So my guess is that they are carefully exploiting the combination of yaw, pitch and roll controll of Hayabusa at the same time by calculating the exact positions and vectors of the Sun light versus the center of the photon pressure versus the center of the mass. It ought to be a state of art software. I could be wrong.

Then I googled a bit more, and found his paper.

Deep space flight of Hayabusa asteroid explorer
Proc. SPIE, Vol. 6960, 696002 (2008); DOI:10.1117/12.782163
Online Publication Date: 15 April 2008

Since I don't have an access to this database, could someone who has an access download and check it?

2009.02.07

サイエンスカフェ「アポロは本当に月に行ったの!?」

おお、テラキンさんだ! お元気そうでなにより。

郡山市ふれあい科学館 スペースパーク:【募集】科学ゼミナール サイエンスカフェ「アポロは本当に月に行ったの!?」(2009/02/28)

【日時】
平成21年2月28日(土)14:00〜15:15
【場所】
郡山市ふれあい科学館 20階 多目的研修室
【定員】
20名(先着順)
【料金】
無料 ※当日会場でワンドリンク(250円〜300円程度)をご注文ください。
【申込】
1月24日(土)午前10時より、電話(024-936-0201)または科学館22階インフォメーションで受付
※受付時間は10:00〜17:00(休館日を除く)
【内容】
●講師の先生からのお話
●講師の先生、科学館スタッフを交えてアポロ計画や月探査などについて、カップを片手に様々なお話を行います。
だそうです。福島近郊の方はぜひどうぞ。

松浦さんの記事を見て、ディスカバリーチャンネルの「怪しい伝説 〜 月着陸のウソ、ホント」はとりあえず録画はしたものの、まだ観る時間がなくて現在に至る。orz そういえば、映画「ザ・ムーン」もはやく劇場で観ておかなきゃ。

それにしても「アポロは本当に月に行ったの!?」とは、ずいぶん挑発的なタイトルをつけましたね。(^-^) 主催者の狙いどおり、20代の若者が会場に足を運んでくれるといいのですが、参加者の大半はおそらく40代後半よりも年輩の方々とみました。

そんなあなたにはこちらのページで癒しをどうぞ。\(^o^)/

***

小学校の同級生と鉄棒にぶら下がって「スカイワン発進!」ごっこをやってたっけなぁ。

子供ごころにスカイワンを操縦するウォーターマン大尉をやりたかったのだけれど、なぜか回ってくる役どころはストレイカー最高司令官だったり。(^^)

ウィキペディアなどで調べてみたけど、プラモは印象に残っているかわりに、ストーリーをほとんどおぼえていないことが判明。こんなにオトナ向けの内容だったのか...

子供ごころに「パイロットになりたい!」と思わせた作品の一つでありました。あれからもうすぐ40年... 別件ですがJAXAもいよいよパイロット養成のための布石づくりに乗り出すということなのかなぁ... 興味津々。

***

ところでテラキンさんといえばやはりこれでしょう。

リポビタンDのボトルが延々と増えていく、例のいたずら画像は消去されてるようですが、はやぶさとリポビタンDを世界中に広めたテラキンさんの功績は表彰状ものですね。そういえばこの一件以来、Red Bullも日本で普通に見かけるようになった気が...

2009.02.06

il Giardino

2日間、朝から晩まで某所で缶詰にされて、世界三極から集まってきた関係者とひたすら議論。雪のためヒースロー空港が閉鎖されたことでメンバーの一人が遅刻。ロンドンの雪が緯度差50度のこの地にまで影響を及ぼすというのも一種のバタフライ効果か。

密度の濃い48時間が終わって、所長を囲んでの打ち上げ。任務を無事に終えてお互い安堵の表情が浮かぶ。"il Giardino"は、この街で最初にできたupscale restaurantだという。値段もさることながら、さすがにおいしい。「隣のテーブルに座っているのはカナダでも1、2を争うアイスホッケープレーヤーだぜ」と地元の関係者が耳打ちしてくれた。

Ilgiardino

レストランをストリートビューでタグ付けしようと思ったら、この街全体がまだカバーされてなかった。こういうことか。

——カナダではプライバシー問題でサービスインが遅れているようだが。
 かなり前の段階からカナダ政府の関係者と話し合っているが、サービスインが遅くなっているのはそのせいというよりは、カナダの国土が広大で撮影に手間取っているせいだ。

いくらカナダが広大でも、さすがにこの街がカバーされてないとなると上記の担当者の言葉は大本営発表なのか。トロントに至ってはもっと露骨に国境で引き返している。

2009.02.02

Superbird-7

ムービーの担当者から教えてもらったのでここでもご紹介。

三菱電機:宇宙システム:ニュース イベントレポート.

(注:音が出ます)
Superbird-7, A Long Journey from Kamakura to Space
MISSION01 〜 MISSION03 (to be continued)

アントノフがかっこいいすね♪

スカパーさんにはいつもお世話になっております。

参考
スラッシュドット・ジャパン:初の「国産」商業通信衛星スーパーバード7号機打ち上げ成功

某串刺し企画も期待してます。Episode IとEpisode IIコンプリートの野望達成まで目前か? かれこれ25年ですからねぇ。皆勤賞はすごい。Hats off!

2009.02.01

Epitaph

これもLong Tail Worldネタから。

Long Tail World: コールドプレイ『美しき生命』歌詞和訳&解釈集

AppleのCFで聴いたときは「アップルらしいいい曲だな」とは思ったけど、歌詞の中身まで注意を払ったことがなかった。改めて歌詞を見てみると、すごい歌だったんですね。ほんと、1984革命の再来というのか。私はこれをスティーブジョブズからWindowsへのEpitaphと受け止めた(w ただし最近のiPod CFは製品が曲のすごさに負けてる気もするけれど)

世界を支配したとたんに世界を敵に回す運命となる「王」の悲哀を感じる。

I hear Jerusalem bells a ringing
 Roman Cavalry choirs are singing
  Be my mirror, my sword and shield
   My missionaries in a foreign field

この部分はやはり十字軍の戦闘シーンが脳裏に浮かんでくる。ということは、曲が発表された時代背景を考えるとブッシュとフセインが当然のごとく連想されてしまう。やっぱりすごい曲だ。

聴き手による多様な解釈の幅がある曲といえば、レッドツェッペリンの「天国への階段」もあるけれど、「Viva la Vida」を聴いていると連想されるのはやっぱりKing Crimsonの「Epitaph(墓碑銘)」

1969年に発表されたこの曲に管理人自身が出会ったのは1980年ごろ。プログレ好きの大学の友人の影響が強い。全共闘世代への反動としてのニヒリズムの時代の空気によくマッチしていた。

この曲の歌詞の中に

Knowledge is a deadly friend
 When no one sets the rules.

というフレーズが出てくる。たった11語のこのフレーズが、管理人自身のその後の人生に楔のように打ち込まれた警句となって今に至る。King Crimson万歳。

歌には、世界を変える力がある。

satomiさん、すばらしい曲の紹介をありがとう。

zeitgeist

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