« July 2008 | Main | September 2008 »

2008.08.25

Public Apologizes

ナショナルジオグラフィックチャンネルのドキュメンタリー番組
 メーデー!5:航空機事故の真実と真相 #5 「ウェイト・オーバー」
を見た。

2003年1月8日、19人の乗客と2名の乗務員を乗せたAir Midwest 5481便(ビーチクラフト1900D)がノースカロライナ州シャーロットの空港を離陸直後にコントロールを失って飛行場の格納庫側に墜落炎上し、全員が死亡するという事故が起きた。

米国家運輸安全委員会(NTSB)の調査により、事故原因は下請け整備会社の不慣れな整備士による昇降舵を制御するワイヤーの整備不良と、乗客の体重と手荷物の重さを低めに見積もったことによる過積載と重心位置のズレという複合的な要因であったことが明らかとなる。この事故の調査を担当した主任調査官のLorenda Ward女史は14ヶ月後、1936年以来見直されてこなかったアメリカの航空会社各社の米国人乗客の平均体重と手荷物の平均荷重の見直しなど22項目の勧告を含む報告書を提出した。

BATN: NTSB says airlines should weigh passengers
USATODAY.com: Safety board wants airline passengers weighed

事故の犠牲者の遺族のPastor Doug氏とTereasa Shepherd夫人はAir Midwest社を相手取り、事故の再発防止に向けて、公開の場で航空会社と整備会社が責任を認め謝罪する(Public Apologizes)ことを要求し、2005年5月6日、アメリカの航空機事故史上に類を見ない、航空会社社長による公式の謝罪が実現する。謝罪の全文と、遺族側の弁護士による追悼文をテキストと動画で見ることが出来る。

Baum Hedlund: Airline Apologizes to Families of Air Midwest Crash動画

日本では不祥事の際に社長が頭を下げて謝罪する場面はごく普通に見られるけれど、アメリカでこのような場面が公式に見られることはまず記憶に無い。遺族の方々の勇気がすばらしい。

担当弁護士のRonald L. M. Goldman氏の弁:

"... it (justice) should be pursued with vigor and ardor and conviction, with honesty, with ethics and skill, and most importantly, with courage. For it takes more courage to seek justice than to seek vengeance."

正義を貫くには、誠実さと倫理感、熟練、そしてなによりも勇気に裏打ちされた行動力、熱心さと信念を必要とする。正義を貫くことは復讐を願うことよりも多くの勇気を必要とするからだ。
この番組は官僚やNASAやJAXAの関係者にもぜひ見てほしい。

日本のジャーナリストに、復讐よりも正義を重んじる勇気はあるのか。

燃料費高騰が航空会社各社の安全面軽視の風潮に直結しないことを祈るとともに、関係省庁の適宜適切な対処を切に願う。

米国家運輸安全委員会(NTSB)の設立経緯についての解説はこちら

2008.08.15

宇宙関連TV番組情報 2008.8

ごぶさた。受験仲間のMさんからの宇宙関連TV番組情報です。

*****

8/16 土 24:00~24:45 NHK教育 サイエンスZERO ここまで見えた・知られざる太陽(再)
8/20 水 27:10~27:55 NHK BS2 サイエンスZERO ここまで見えた・知られざる太陽(再)
8/22 金 19:00~19:45 NHK教育 サイエンスZERO ここまで見えた・知られざる太陽(再)
http://www.nhk.or.jp/zero/
太陽観測衛星「ひので」の話題です。4/26の再放送です。
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp206.html

東京ローカルですが。
8/17 日 19:00~19:30 東京MXTV ガリレオチャンネル 「きぼう」宇宙へ行く
動き始めた日本初の有人宇宙実験室
8/24 日 6:00~ 6:30 東京MXTV ガリレオチャンネル 「きぼう」宇宙へ行く (再)
http://www.web-wac.co.jp/tv/galileo.html

8/18 月 9:40~9:50 NHK BS2 地球エコ2008 アース ウォッチャー 月から見た地球(再)
http://www.nhk.or.jp/kaguya/

8/20 水 19:00~19:45 NHK教育 地球ドラマチック 惑星への旅~移住はできるか!?~
http://www.nhk.or.jp/dramatic/

8/21 木 8:50~ 9:00 NHK BSハイビジョン アメリカ魂のふるさと
「宇宙への玄関~フロリダ州 ケープ・カナベラル」(再)

8/23 土 19:00~20:54 テレ東 土曜スペシャル 大人の夏休み 大興奮!オモシロ見学の旅
種子島宇宙センター ほか
1/6くらい?

8/25 月 9:40~9:50 NHK BS2 地球エコ2008 アース ウォッチャー 月から見た地球(再)
http://www.nhk.or.jp/kaguya/

8/26 火 23:00~23:30 NHK総合 爆笑問題のニッポンの教養 天文学 林正彦
http://www.nhk.or.jp/bakumon/

8/26 火 23:15~25:15 NHK BSハイビジョン 映画「王立宇宙軍 オネアミスの翼」
初の有人宇宙飛行を目指す若者たちを描いたアニメ映画です。

以下はスカイパーフェクTVか一部のケーブルテレビで見られるチャンネルの番組です。

ヒストリーチャンネル
8/16 土 20:00~21:00 370ch 時代の響き#18 日本科学未来館館長/宇宙飛行士 毛利衛
2007年の番組のようです。

それと最近出た雑誌の情報です。

デイトナ No.207 8.6発売
http://www.daytona-mag.com/magazine/index.html
カラーで10ページくらい、きぼうの記事が掲載されていました。
野口さんのインタビューも載ってます。

*****

Mさん、またよろしくです。

2008.08.14

ISSで人文社会、文化研究

五代さん、本音トークですね。

宇宙政策シンクタンク_宙の会:人文社会、文化研究に宇宙ステーションを

五代富文氏は1998〜1999年にかけての宇宙飛行士選考委員会の(最?)有力メンバーで、私も最終面接の場でかなり厳しい口調で突っ込んだ質問をされた記憶があります。当時はNASDAの副理事長でした。私にとっての最大の痛恨事は当時、五代さんがなにを成し遂げた人なのか、まったくの予備知識なしに面接に臨んでしまったこと。空気を読まないにもほどがある>じぶん〜

明確に文化素養を表に出して宇宙飛行士候補者を募集したのは、第4回目公募の時であった。人文社会実験の観点からすれば、「きぼう」という宇宙空間に浮かぶ創造工房、宇宙と地上間のITとハイビジョンという舞台装置は備わっている。日本人が宇宙文化創造に地上から参加するためには、共同研究者でもある宇宙飛行士が必要だ。文化的素質も考慮した選考を進めた結果、3名の合格者(古川聡、星出彰彦、山崎直子(旧姓角野))は理工学、語学、身体・精神的に優れるだけでなく、人文社会科学、文化的な面からも満点であると知らされて満足した覚えがある。
この表現には個人的にはけっこう引っかかりますね。
逆に今こそ、一般の方々が宇宙で人文社会的な創造活動に、自らも参加していただく良い機会だと思う。この分野では、日本こそが国際宇宙ステーション計画のリーダーシップをとることができるだろう。
うがった見方をすれば、この一言がいいたいがために、10年前の選抜の基本方針をそれ以前とは大きく変更して設定させたのは、貴方ではなかったのかと...

ご冥福をお祈りします

2008-08-13 - 岩日誌経由

時事通信:山之内秀一郎氏死去=H2A打ち上げに尽力

NASDA、ISAS、NALが統合してJAXAが発足した時の初代理事長。いろいろな困難が重なる時期で、心労も多かったと思いますが、残念です。ご冥福をお祈りします。

2008.08.11

一次試験終了

宇宙飛行士候補者選抜の一次試験が終了した。

5thstarやIssac98の再受験組を激励するつもりで打ち上げ会を開いたら、今回の新人も増えて、最終的には30人越のすごいことに。

今回もいろいろとユニークな才能を持った逸材が集まっているようです。にしても、二次試験並みの盛り上がりを一次試験で見せるとは、みなさんコミュニケーション能力すばらしい!

「5thstar管理人です」と自己紹介したら、みなさんご存知だったので驚いた。もっと驚いたのは5thstarの旧友たちと「ああ、あのコンタクトレンズね、懐かしいなぁ」とかしゃべっていたら、ちゃんと新人の人たちも話についてきていた! なんと「濃い」人たちの集まりなんだ!

いろいろと面白い話が満載。当たり障りの無いところでは

- 今回は現役宇宙飛行士は登場しなかった。残念! これで今回の選抜委員の陣容がなんとなく見当がついた。
- JAXAはやっぱり月をめざす!
- 2次試験は4班に。ご苦労様です>だれとわなく
- NASAのASCANクラスに合わせて日本、ヨーロッパ、カナダが宇宙飛行士候補者の募集したのだけど、カナダだけがNASAの新しい身長制限に対応しなかったらしい?
- 前回は吉本ばななだったけど今回は松本零士だったらしい。

前の記事

今回受験する20代がどんな若者たちなのか、とても興味がある。なぜ宇宙を目指すのか。
と書いたのだけれど、毛利宇宙飛行士だった件。野口宇宙飛行士だったりした件。

その一方で不屈の若田組もいた件。

いや、みなさんがんばってください。

今回がもしもだめでも次回まで諦めずに...

Jukensei

Jukensei2

[8/14追記]
コメント欄で100さんからカナダの宇宙飛行士募集の情報を教えていただきました。
http://www.space.gc.ca/asc/eng/astronauts/selection.asp
それによるとカナダの身長制限は149.5 cmから190.5 cmとのこと。

2008.08.08

明日から一次試験

忙しくてブログ更新を怠っている間に、ふと気付けば明日明後日はもう一次試験なんですね。

海外組の皆さんはもう現地入りして、体調を万端に整えている頃かな。

一次試験というのは足切り試験です。医学検査や心理適性検査や学力テストや一般常識で、成績の悪いほうから順に跳ねられます。

選考委員は二次試験でなるべくいろんな才能を持った人達を面接したいと考えているはずなので、逆に言えば、一次試験では、すべての検査項目で落ち着いて無難に乗り切ることが有利です。

学力テストでは、限られた制限時間でたくさんの問題を解くことが求められますが、沈着冷静に落ち着いて、最短の時間で最大の結果が得られるように、バランス良く問題に取り組みましょう。

皆さん頑張ってください!

zeitgeist

MyBlogList

無料ブログはココログ