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車を運転していたら、NHKラジオで雷雲による竜巻注意報の情報が。
道ばたに車を停めて空を見上げると、ラピュタに出てくるような、成層圏に達する積乱雲。雨脚が接近するのが見える。
稲光が撮れるかな、と思って、カメラを構えてパシパシとシャッターを押しまくったけど、結局撮れなかった。
後で写真をパラパラとコマ送りにしてみてびっくり。雲が巻きながら全体が移動していく様子がよくわかる。
ということで、FLASHムービーにしてみました。コマとコマの撮影間隔がバラバラなのは、ご容赦のほど。
SONYが流しているTVコマーシャルがどうも気になる。
SONYのwebでチェックしてみると、このCMの初オンエアは4月7日のようだ。
何が気になるのかというと、大型液晶テレビでサッカーの試合を観戦して興奮しているのに、部屋には矢沢さん一人しかいない。
「ALWAYS 三丁目の夕日」や続編のヒットで昭和の時代のノスタルジアがもてはやされている一方で、家電製品の主力商品であるはずの大型液晶テレビのコマーシャルからは、家族の痕跡が消え去ってしまっていることを、この博報堂制作のコマーシャルは暗示している。
いったんそう気がついてみると、SHARPのAQUOSのCMをずっと担当している吉永小百合さんも、生活感のないショーウィンドウのようなリビングで一人で和服を着てテレビ画面を見つめているシーンがずっと続いている。
矢沢永吉さん、吉永小百合さん、東山魁夷画伯へのオマージュ、とくれば、これらの商品の対象購買層は40代後半から50代であることは明白だ。
日立のWoooが黒木瞳さん、PanasonicのVieraが小雪さんの起用、ということで、SONY、SHARPよりも対象年齢が5歳から10歳程度は若そうだけれど、各社とも大画面薄型テレビのコマーシャルにはもはや三丁目の夕日のような一家団欒の生活臭は微塵も出てこない。少なくとも20代、30代の人間がこの種のテレビの主力購買層でないことを、広告代理店は熟知しているようだ。それどころか老夫婦が二人で仲良く同じテレビ番組を見つめるシーンも出てこない。テレビはいつの間にか一人で見るメディアになっている。
最近のコマーシャルで例外といえばSONY VAIOのこれだけど、この一台でリビングに家族が戻ってくる、という設定がかえってあざとくて、テレビのパーソナルメディア化を強く意識させられてしまう構成になっている。この家族団欒CMもすっかりみかけなくなってしまった。
この記事を書いてから半年。小寺信良さんがこんな記事を書いた。
Yahoo NikkeiBP: アナログ波停止まで余すところ3年
〜アナログ放送の終わりは、テレビ世代の終わり
テレビは全く見られなくなるわけでもないだろうが、もう娯楽の中心ではなくなる時が来たのだろう。同感です。その兆候はもうとっくに広告代理店の人たちが感じ取っていたんですね。
これから先、もし宇宙飛行士が火星に一歩を記すことがあったとしても、アームストロング船長ほどには有名にならないような気がなんとなくする。世界中の人間が一つの画面を見つめたあの時代のあの熱狂は、もはや戻ってこないのだろう。日本中の人間が聞き取りにくい玉音放送に耳を傾けていた、あの暑い夏の一日と同じように。
そういえば「決断」は私も大好きな番組でしたよ>だれとはなく。特に第25話はおすすめ。
この日が来ることは ずっと前からわかっていたはず
わかるということと 覚悟ということが
ちがうものだとは知らなかった
ひとびとの悲しみがうねりとなって
地球をゆっくりと覆いつくしてゆく
まさかこんな形で
地球の自転の速度を思い知ることになろうとは
こんな夜は
日本酒がやはりあの人には似合うのだろう
乾杯! よき旅を よきやすらぎを
30代の人間くらいまでは何を考えているのかをなんとなく感じとれる気がするけれど、20代の人間の感性はもはや無色透明に見えてしまうというのか。ジェネレーションギャップ?
asahi.com: 若者の海外旅行離れ加速 カネなし、好奇心も薄れた?
昨年、海外旅行した20代の若者の数は、ピークだった2000年に比べると2/3にまで落ち込んでいるという。「卒業旅行」という言葉も死語になるのか...
旅行者が減った直接の理由はいろいろあるけれど、若者にとって「海外」が昔のように憧れの場所ではなくなったことが大きい気がする。車やバイクを極める若者もあまり見かけなくなったし。
なんの脈絡もなく五十嵐浩一氏の漫画「ペリカンロード」を思い出した。たがみよしひさ氏の「軽井沢シンドローム」とか。これを見たせいなのかもしれないけど、バイクにテントと寝袋を積んで、信州とか北海道とかまた走りにいきたい。入道雲。ひまわり。ラベンダー。野麦峠。神威岬。夏ですね。
今回受験する20代がどんな若者たちなのか、とても興味がある。なぜ宇宙を目指すのか。
今から20年余前、初めての海外滞在から成田に戻ってきた時に、風間真の涙に想いを馳せたのは内緒だ。;p
JAXAの宇宙飛行士候補者選抜の書類選考に関わる英語試験の第2回目が本日終了しました。
963名の候補者が受験する英語試験は2回に分かれていて、1回目が6月上旬、2回目が今日だったわけですが、応募者の大部分が〆切前の一週間に集中して願書を出すので、実質、受験生のほとんどは今日の試験を受けた事になります。(海外在住組は8月上旬の第一次選抜の際に受験する)
「こんな問題だった」とか「あの人も受験してた」なんていう情報もさっそく報告がありました。まだこれから受験する人もいるので、詳細を述べるのは控えておきましょう。^^;
13年前に初めて受験したときには、まわりは知らない人だらけだったんですが、今やいろんな知り合いが受験していて、まるでアームチェアーディテクティブ状態です。今回宇宙飛行士として選ばれるのも、私の知り合いだったりしてねもしかして。
自分自身は宇宙飛行士にはなれなかったけど、こんな人生も悪くないかも。(^^)v
受験生のみなさん、がんばって!!
「神様のパラドックス」読了。
第三回小松左京賞受賞作の「神様のパズル」がデビュー作品となった機本伸司氏の「神様のパズルのスピンオフ作品」。パズルの登場人物が「おやまぁ、こんなところで!」という雰囲気で最後に友情出演(?)したりする。
大学の文学部に通う1年生の井沢直美は、大学生活に慣れたものの、満たされない日々を送っていた。自分の運命を変えたいと、スーパーコンピューターを製造するメーカーのアルバイトに応募した直美だったが、アルバイトの内容は驚くべきものだった!航空機に搭載されている最先端の量子コンピューターを用いて占い事業を展開しようというのだ。航空機どころか、会社すら墜落しかけない計画。直美達の不安は的中し、占い事業は頓挫したかに見えたが・・・・・・スピンオフというだけあって、同じ時系列で同じ台風が物語のクライマックスだったりする。冷静に考えると、「ちょ、おま、そんな寄り道してるヒマ、あったんかい??」という突っ込みをいれたくなったりもするのだけど... www
この作品がいつの間にか5作目なんですね。なんとまぁハイペースな。
全体の雰囲気は女子大生のグダグダな青春学園ものの「自分探しの物語」。量子コンピューターの「意識」インターフェース役のAIコンピューターの「フライディ」のキャラがいい味を出しているけれど、主人公とフライディ以外のキャラがハチャメチャなところは筒井康隆氏の黄金期を彷彿とさせる。
壮大なスケールの物語を平々凡々な日常生活の中で右往左往する一握りの登場人物が粛々と進行させていくところが機本ワールドのなんとも面目躍如な展開でした。
SFとしてみた場合、占い事業を成立させるための仮想世界構築のインプットには無理があるような気がするけれど、それ以外の設定や理屈には70年代のホーガンやニーブンを彷彿とさせるような、なんとも懐かしい香りがします。
量子計算実現のためにパラボリックフライトを持ち込むところがなんともおしゃれ。www
現実問題としては「とてもありえねーだろ」という設定だけれど、TOE(Theory of Everything)を考える上で、量子重力というのはもしかしたら本質的に重要な役割を果たしているかもしれない訳で、そこまで考えた上で背景のストーリーを脳内補完しながら読んでみると、なんともいえない味わいがある。
物語の中盤の登場人物の議論はちょっと冗長的で長過ぎる。なんとなく小松左京氏の「ゴルディアスの結び目」を連想した。読んでないけれど。クライマックスもお世辞にも「スペクタクル」とは言えないけれど、映画の1シーンとしてみたらかっこいいかも。でも、せっかく量子コンピューターの戦いなのに、あの「最終手段」をもちこむのはありえないでしょ。
壮大なスケールの物語を登場人物がちまちまグダグダと乗り越えていくという機本ワールドの世界観が好きな人には、おすすめの一冊です。「○○真理教」を連想させる団体も登場したりして、大学生の子供を持つ親が読めば、社会問題を考えさせられるという側面もあるかも。
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