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2008.06.29

宇宙兄弟

知らなかったのだけど、『宇宙兄弟』という漫画がモーニングに連載されているらしい。

Uchukyodai

この漫画を担当する編集者の方から連絡があり、宇宙飛行士受験体験に関するインタビューに応じた。

お会いしてみて、この漫画は編集者のSさんの想いと小山さんの作品へのこだわりとのコラボレーション作品であることを強く感じた。そうなのか、連載漫画というのはこうやって生み出されていくものなのですね。JAXA広報の対応とか、某宇宙飛行士がアメリカで親切に対応してくれたこととか、なるほどさもありなん、と感じるようなウラ話も ^^;

1巻と2巻を拝読させていただきました。主人公の心理描写は圧巻。困難な状況にも関わらず、よく取材をされています。その姿勢に感服。

閉鎖環境試験について「実際のところはこういう場面はないですよ」と説明しながら、いままで自分でも気づいていなかった自分自身の失態に気づいて、やや凹む。なるほどそうか。

今回受験する皆さんも、悔いのないように、ベストを尽くしてくださいませ。

2008.06.25

963名!

ついに発表になりました。

JAXA: 国際宇宙ステーション搭乗宇宙飛行士候補者の募集結果について

20日に締め切られたJAXAの宇宙飛行士募集の応募者総数は963名。過去最高です!

以前の記事

前回が864人だったので、今回も1000人弱くらいではないかと考えます。
と予測したのがほとんどドンピシャリだったので、自分でも鳥肌が立つ思い...

他にも

・女性の割合が過去最高
・30歳未満の割合が過去最低
・41歳以上が13%は第1回と並んで最高レベル

とまぁ、いろいろと興味深い内容になっています。

今回もいろんなドラマが展開されるのでしょうね。あの興奮をもう一度味わうことができないのは個人的にはとても残念だけど、応募した皆さん、がんばってください。フォースが共にあらんことを。

2008.06.22

STS-124リユニオン

都内某所でIssac98リユニオン。アメリカやヨーロッパへ旅立つメンバーあり、今回受験するメンバーもあり、大いに盛り上がる。みんな新たな一歩に向けてがんばれ!

Issac98


宇宙飛行士になるには(8)

前回からの続き

過去4回の宇宙飛行士選抜のうちの3回目と4回目を受験した経験をもとに、今回の選抜がどのような経緯を辿るか、宇宙飛行士を目指すとはどういうことか、について解説してみます。もちろん、選抜に落ちた人間の予想ですから、内容が正確であるという保証はどこにもありません。(^-^;)

Web 2.0時代の宇宙飛行士

JAXAは旧NASDA時代にこれまで4回の宇宙飛行士選抜を行っています。1回目が1984年、2回目が1991年、3回目が1995年、4回目が1998年です。このうち1回目と2回目はインターネットがまだ普及していない時代だったので、募集に関する情報はもっぱらテレビや新聞などのマスメディアによって伝えられました。3回目の1995年は旧NASDAがwebサイトを設置してから初めての募集で、受験者は自分の住所を記した返信用封筒を旧NASDAに送付して、応募書類を取り寄せました。4回目の1998年は旧NASDAのwebサーバーにCGIが設置され、受験者はフォームに住所氏名を記入すれば書類を取り寄せることができました。5回目にあたる今回の募集は、書類そのものが電子化され、世界中どこからでも瞬時に取り寄せることができるようになった初めてのケースです。

3回目の選抜で二次試験が実施されたのは、年が明けて1996年の1月から2月にかけて。二次試験を終えてほっとした受験生たちは、お互いに電子メールアドレスを交換し合い、試験の直後から自己紹介や様々な情報交換を始めました。この集まりが5thstarとなったわけですが、当時は電子メールの普及率が受験生の間でもまだ90%に満たない時代で、三つの班に分かれた受験生はそれぞれ連絡係を決めて、メールで連絡のつかない自分の班の受験仲間に電話や郵便で状況を伝えていました。

余談ですが、この時、2班で連絡係を務めていたのが野口さん、3班は私で、3班には星出君もいました。

最終的にメンバー全員が電子メールアドレスを取得し、連絡網ができあがるまでにはそれから数ヶ月を要したわけですが、5thstarは「Web 1.0の時代とともに宇宙飛行士選抜を体験した世代」ということになります。受験生同士、プライバシーの確保には最大限の努力を重ねていました。受験生側も旧NASDA側もネットの利用についてあまり深く認識していなかった、のどかな時代でした。

4回目の選抜で私はモバイルギアという携帯情報端末と携帯電話、データ通信カード、デジカメなどを持ち込みましたが、試験期間中は試験の内容に関する外部との連絡は当然禁じられていました。

それから10年。携帯電話の性能は驚くほどに進化し、写真、メール、web、いろいろな機能をいまやごく当たり前に使うことができます。ムーアの法則万歳。3G携帯万歳。ブログやSNSやTwitterやYouTubeのようなプラットフォームも進化しているので、誰でも自由に動画、静止画、チャット、メールなどで簡単に情報発信することができます。

JAXAとしては当然、受験内容や他の受験生のプライバシーに関わるような情報発信を固く禁じるでしょうが、自分の情報を本人がブログや匿名掲示板などに書き綴った場合の処置をどうするかについては、頭が痛いことと思われます。実名ブログの場合はまだしも、匿名掲示板やTwitterやircやチャットなどになってくると、もはや全貌をつかむことも難しそうです。今回の選抜は過去に類を見ないほどの困難な情報管理が求められています。

他方、JAXA側の対応もまた、過去に類を見ないものとなりそうです。もし受験生が以前からブログを記していた場合、選抜側から見れば、その人物の人柄や性格を見極める貴重な情報源となりそうです。しかし、他の受験生との公平性を考えると、考慮の対象とするわけにはいきません。かといって、もしそのブログの記事に反社会的な記述があったり、JAXAや他の組織を公然と批判するような記事があったり、あるいは特ダネのネタになりそうな恥ずかしい記述があったりした場合に、それを見逃して選抜してしまったりすると、JAXAとしては大きなリスクです。

目につくブログだけを検閲するわけにもいかず、放置するわけにもいかず、JAXAがどのような対応を取るのか、今回、注目されます。

ここから先は私の推測ですが、二次選抜を受験する50名程度の受験生に対し、ブログなどにおける情報発信の注意書きのようなものが手渡され、三次選抜を受験する際にはブログやチャットを利用しているかどうか、一人一人にアンケートが実施されるのではないかと思います。

もしこの記事を読んでいる受験生の中に、ご自分でもブログやTwitterをやっておられる方がおられたら、自らの情報発信について「宇宙飛行士として選ばれたとしても恥ずかしくないかどうか」再考してみられるのもいいかもしれません。

私の場合は、5年前、コロンビア号の事故を受けて5thstar.orgを設立するかどうか、大いに悩みました。私にとっては、このブログに記事を書き続けることは、当時のNASDAに対して「もの申す」ことであり、「宇宙飛行士になる夢をあきらめる」ということを意味していました。私にとっては重い決断だったのです。

本気で宇宙飛行士になりたいのであれば、自分自身が公の場でどのような発言をするべきか、よく考えましょう。選抜が始まろうとしているこのタイミングが、まさにそのチャンスです。

(続く)

2008.06.15

STS-124帰還!

星出クン、お帰りなさい!

すばらしいミッションでしたね。
心に残る思い出を、ありがとう。

あの日、成田空港までわざわざ見送りにきてくれた恩返しが、できたかな?

Sts124landing
Credit: NASA TV

Sts124landing33
Credit: NASA TV
NASA TVにJAXAの間宮馨副理事長登場。 お隣は柳川孝二有人宇宙技術部長?でしょうか? ディスカバリーの前で記念撮影している様子が全世界に... ^^; NASA TVのナレーターとコメンテーターが「国際宇宙ステーションもほんとに国際的になったねぇ」との会話。

Mamiyahoshide
Credit: NASA TV
間宮副理事長と挨拶する星出宇宙飛行士

Sts124crew
Credit: NASA TV
ディスカバリー号の前で記念撮影

2008.06.09

打上げ見学写真集

Cumulonimbus
オーランド空港へ向かう機内から見えたカナトコ雲

Flag
受験仲間たち

Stand
観覧席から39A発射台を望む

T38ksc
シャトル打上げの前には同僚の宇宙飛行士自らがT38に乗って上空の天候を確認する。この日も一機のT38がケネディ宇宙センターの上空をパトロールしていた。

Shuttletrail
宇宙へ!

Atlasredstone
ケネディ宇宙センターに隣接するビジターセンターのロケットガーデンにて。マーキュリー計画のアトラスとレッドストーン。

Apollo
同サターンIBロケットとアポロ司令船

Shuttlelaunchexperience
ビジターセンターで昨年5月から公開されているShuttle Launch Experience (SLE)。スペースシャトルのカーゴベイに旅客機のキャビンのような乗客モジュールが装着された、という設定で、シャトルの打上げ時の垂直に座るポジションから打上げ時の振動や騒音や3Gから0Gへの移行の瞬間を疑似体験できる。制作にはReturn To FlightのSTS-114の映像が使われているので、野口宇宙飛行士の映像も出てくる。

Shuttlelaunchexperience2
Shuttle Launch Experienceを経験した宇宙飛行士たちのサイン。打上げの「雰囲気」を味わうシミュレーターとしてはかなりリアルらしい。

Buzzaldrin
アポロ11号の月着陸船パイロット、バズ・オルドリンのサイン。隣には向井さんと一緒に飛んだマーク・リーのサインも。

Markkelly
現在ミッション進行中のSTS-124の船長マーク・ケリーのサイン

Steverobinson
STS-114で野口宇宙飛行士とともに船外活動を行ったスティーブ・ロビンソンのサイン。同じSTS-114のウェンディ・ローレンスや若田宇宙飛行士とともに飛んだウィンストン・スコットのサインも。

Missionstatusbriefing
この日はシャトルが宇宙ステーションにドッキングした。NASA職員がミッションの状況を1日に数回、ブリーフィングしてくれる。

Lmengineer
ブリーフィングでやたら詳しい質問をするご老人がいたので声をかけてみたら、アポロ月着陸船の開発にたずさわっていたエンジニアの人だった。一緒に来ていた友人はグラマン社の創設者のご子息だという。

Kscvc
ビジターセンターを後にする頃には、オーランド方面に巨大な積乱雲ができて嵐になっていた。

2008.06.07

STS-124打上げ動画

STS-124はきぼうモジュールの取り付けも起動も順調のようでなによりです。関係者の皆様、おめでとうございます。星出クン、すごい。

Issac98のメンバーが打上げの際に撮った動画や静止画を編集してYouTubeにアップしました。

2008.06.01

星出クン、宇宙へ行く

無事、打ち上がりました。鳥肌が立ちました。やっぱりかっこいい。

とりあえず速報です。

Sts124launch


あと5時間

フロリダの天気は晴れ。積雲がパラパラと。

本日の降水確率は10%。月曜には30%。

天候的には今日の方が条件がいいみたい。今日、上がってほしいなぁ。

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