定刻の終演
いや、タイトルはほんとは「帝国の終焉」と書くつもりでした。
某MS帝国の興亡に言及しようとしている筆者の意図を、ことえり様が事前に察知していたのか、と、あまりにもつぼにはまって憤死したので、ことえり様のご宣託提案をそのまま採用することに。春なので、脳内バランス崩れてるかも...>じぶん
閑話休題。
昨夜の「AA版STAR WARS」の記事は、ある種のおじさんホイホイというか、ピンポイントで特定の世代の特定の職業の特定の趣味嗜好の人にしかヒットしない可能性きわめて大、なのですが、かつてコピュータと言えばすべて半角80文字×24行の半角アスキー文字の表示にキーボードからの文字入力だけを使って脳内の思考と対話をしていた時代がありました。いわゆるVT100端末という時代。(そのもっと昔は紙のパンチカードや穿孔テープに開いた穴の二進法データを直接読み取って脳内変換してしまう神様のような人々の時代があったわけですが)
そんな作業の毎日の中でのMacintoshとの出会いは筆者にとってはまさにコペルニクス的転回であったわけで、YouTubeによれば、当時はあのゲイツ君ですら絶賛していたという。
Appleが当初発売していたMacWriteというワープロソフトはとても直感的でサクサクと使いやすくて、「これぞまさしく未来のオフィス環境」という期待を抱かせるには十分なポテンシャルを持っていたのだけれど、搭載されていた機能がまだ十分とは言えず、「靴に合わせて足の形を変えてから行軍する」という玩具感が拭い去れませんでした。
満を持してのMicrosoft Word 3.0の登場は、バグだらけであったとはいえども、カスタマイズ可能なスペルチェッカーや参照機能の搭載など、論文書きのためのプラットホームを模索していた筆者にとってのユートピアとも言える時代。
あれから20年。赤ん坊が成人になるほどの時間が流れたというのに、CPUのスピードもプログラムが作業を展開するためのメモリ空間もほぼ1,000倍になったというのに、ワープロソフト市場に漂うこの場末感覚はなんなのでしょうか。
時速30kmで走る自転車が、20年後に速さが1,000倍になっていれば、時速3万km、つまり秒速8.3kmであるわけで、人工衛星になることだってできるはずなのに。
OSの進化も然り。
谷誠之の 「カラスは白いかもしれない」:恐ろしいまでの論旨のすり替えに注意
という記事で紹介されていたこちらのページを読んでみて、そのあまりにも大本営発表ぶりに驚いて、このサイトの訪問者のWindowsの内訳の月別変化を調べてみたのがこちら(3月のデータは25日まで)。
訪問者数が少ないので、統計誤差はかなり大きいと思われますが、Vistaのシェアのピークは昨年11月で、その後は漸減傾向に。もっと訪問者数の多いサイトではどうなっているのか、とても気になります。
世界に冠たる帝国といえども、その従業員も人の子である以上、毎日食べていかなければならないわけで、その給料の元となる製品の売り上げがない、という事態にもしもなったというのであれば、帝国は内側から崩壊と変貌を始めるのか、既に征服した領土から“税金”を徴収する以外に道は残されていないことに。
VT100は、DECという極めて優れた技術力を持った名門コンピュータ会社の名器と言える端末でした。DECが開発したVMSというこれまた素晴らしいOSの遺伝子は、本来Windows NTに引き継がれているはずです。そのDECは、パソコンメーカーの新興国家Compaqに買収され、そのCompaqもヒューレットパッカードに買収されました。
「定刻の終演」ですか。
そうなのですか、ことえり様?
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