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2007.04.29

六本木ヒルズのエレベーターの風

spacewalker: 六本木ヒルズのエレベーター火事について考える

感じていた違和感とは、エレベーターホールに恒時的に吹く強い風とその風によるエレベーターの振動である。49F,51Fのエレベーターホールでエレベータを待っていると常に大きな風音が聞こえ、扉が開いた瞬間強い風を受ける。また昇降中もその風によりエレベーターが進行方向に対して直交方向に円を描きながら振動している。
六本木ヒルズには行ったことがないので現場を見ないことには確実なことはわかりませんが、200mの垂直空間が作り出す巨大な煙突効果は容易に想像できます

新聞報道だけ読んでいると、日本オーティスの整備ミス、という印象を受けたのだけど、今にして思い返せば、「なぜケーブルの破断面の写真が報道に出てきたのだろう? 内部告発でもあったのだろうか? 日本オーティスが自らこの写真を公開したのだとすれば、素晴らしい態度だな」と思っていたのを思い出した。つまりあの写真を公開することによって「この問題にはもっと根源的な問題がある」ということを示唆したかったのではないのか。報道を鵜呑みにしてしまった自分を恥じる。

日本オーティスには畑村洋太郎教授にご相談なされることを強くお奨めします。御社一社の力では森ビルを動かせないし、かといって、放置しておけばいずれ人命に関わる。

[追記] spacewalkerさんの記事をよく読んで見ると「エレベータを待っていると常に大きな風音が聞こえ、扉が開いた瞬間強い風」とあるから、これは煙突効果というよりも紙鉄砲効果ですね。新幹線がトンネルに入った時と同じ。

[追記 5/2] asahi.com: オーチス社、さび認識しながら2年近く放置 虚偽報告も
うーん、ワイヤのさびを認識しながら2年間近く放置、というのはいただけないですね。

窓は不要?

覚え書き@kazuhi.to: STSJ第7回セミナー

野田氏のお話のなかで印象的だったのは、仮に自分が宇宙に行くとして、その宇宙機に窓は不要だとする持論。僕はやっぱり地球を見ることが宇宙に行きたいと思う動機の主たるものだから賛成できないけれど、そういう考え方もあるのですね。
へぇぇ、興味深い! ぜひ聞いてみたかったです。「ライトスタッフ」の昔から、宇宙飛行士とロケット技術者の葛藤は、まったく不変なのですね。

国家プロジェクトの場合は「宇宙飛行士 << ロケット技術者」という構図だけど、民間宇宙旅行の場合は「宇宙旅行客 >> ロケット技術者」という構図になるから、ビジネスとしては大失敗でしょうね。WAISとGopherとWWWの...(謎

2007.04.28

情報

中野不二男氏がジャク...?!

ひょぇぇ。おそるべし。

農耕民族的

日経ビジネス オンライン):「失敗は成功の母」を信じるなかれ (宮田秀明の「経営の設計学」)

継続発展型とイノベーション型の組織構造は、農耕民族的なものと狩猟民族的なものと例えていいくらい異質なものと思った方がいいだろう。異質のプロジェクトに対して同じ組織構造を押しつけていては、成功はおぼつかない。企業の中の組織構造に多様性が求められるゆえんである。
.....
国家的研究開発プロジェクトで失敗に失敗を重ねていくと、使った国費ももったいないが、それ以上に問題なのが、技術力が疲弊していくことである。優れたマネジャーやア−キテクトが育たない風土も改められないままになってしまう。
いいこと言いますね。

宇宙関連TV番組情報 2007.4

受験仲間のMさんからの宇宙関連TV番組情報です。

*****

4/30 月 10:00~11:55 テレ東 地球!SOS 地球観測衛星"だいち"からの警告
http://www.bs-j.co.jp/sos/top.html
http://www.tv-tokyo.co.jp/program/detail/19604_200704301000.html
BS Japanで放送された番組。野口宇宙飛行士も出演されるそうです。

5/ 5 土 23:45~24:30 NHK教育 サイエンスZERO 暗黒物質に探る宇宙の起源と未来
5/11 金 19:00~19:45 NHK教育 サイエンスZERO (再)
http://www.nhk.or.jp/zero/

5/11 金 23:00~23:30 NHK総合 爆笑問題のニッポンの教養 惑星科学・井田茂教授ほか
http://www.nhk.or.jp/bakumon/

*****

ということで、Mさん、まいどどうもです。

2007.04.23

JAXAブログ考

このブログで「JAXAがブログ!?」と驚きの記事を書いてからもう2年半近くの歳月が流れている。月日の流れの無常さを感じる。この間、ブログはもはや日常的なメディアとなって、宇宙開発関係者も当たり前のようにブログを綴る。一方で、個人の意見の表明に対する組織としての懸念のようなものはやはりあって、かといって、何らかの対策を打ち出すにも誰もその責任を取りたくないという、脇から見るとちょっと珍妙とも言える嵐の前の静けさのような均衡状態がそこには存在しているらしい。

たまたま某大学院をこの春卒業して、新人として某巨大組織で社会人研修を受けている人物のブログを拝見して、いろいろと思うところがあった。若い世代はその組織の宝物であるのに、その力を活かせずに管理と自己保身に走ってしまう人事とはなんなのだろうかと。

駐車場の片隅に眠るセントリフュージの写真を見ながらつらつらと思う。

二十億光年の彼方で彷徨い続ける孤独なココロをこのブログでは応援していきます。万有引力のように。

2007.04.19

夜の帳

北太平洋上空、高度1万1千メートル。成田を飛び立ってから1時間半、サンフランシスコへ向かう大圏コースの機上からふと窓の外に目を向けると、どこまでも澄み切った成層圏の空の彼方から、夜の帳が巨大な壁のように迫ってくるのが見えた。

Earthshadow

写真ではわかりずらいけれど、水平線から接線方向に地球の影が宇宙へ向かって伸びているのがくっきりと見える。飛行機には何度も乗っているけれど、こんなにくっきりと地球の明暗境界線を目の当たりにしたのは初めて。皆既日食のときに巨大な月の影が地上をものすごい速度で覆っていくのを見た時と同じような畏怖を感じた。

いま眼下に広がっている地球はどれくらいの範囲だろうか。パソコンを取り出してExcelを使って三平方の定理で近似してみた。高度1万1千メートルだと、水平線までの距離は370km程度。とすると、眼下に広がるのは100〜200kmほどの風景ということになる。東京上空から関東平野一円が見渡せる、という計算か。

一方、宇宙ステーションの高度は400km。鹿児島上空から北海道の先までが視界に入ることになる。

ボーイング747の飛行高度は宇宙ステーションの36分の1。しかし視界の広さで比べると6分の1程度でしかない。宇宙に行く夢はかなわなかったけれど、かつて零戦のパイロットが苦労して登りつめた成層圏で、宇宙の片隅にいる自分を感じた一瞬だった。

2007.04.15

イノベーションの本質

日本学術会議のサイトの特別講演のページに一橋大学名誉教授でカリフォルニア大学ゼロックス知識学ファカルティ・フェローの野中郁次郎氏の「イノベーションの本質」(PDF)という講演スライドが。

旧科技庁ばりのカッコ付き「イノベーション」のお話かと思いきや、なかなかどうして、読ませる内容。

JAXAやISASの中間管理職に爪のあかを飲ませたいと感じた。それと、トヨタやホンダに就職したい大学生がもしいたら、両者の社風の違いが簡潔に現れているので必見だと思った。

旭川動物園はたしかにすごいらしいですね。一度いってみたい。三鷹市長とは一度だけお会いしましたが、たしかに「場を醸成する能力」がすばらしいと感じた。「北の屋台」に関しては不勉強で聞いたことがなかったので、ちょっと調べてみなきゃ。

2007.04.10

Who's Whoちょい更新

本家サイトの5thstar 宇宙開発 Who's Whoをちょっとだけ更新しました。ほんとはもっと広くいろいろな人たちのご活躍をウォッチしていきたいところなのだけど... それぞれの新天地でのご活躍をご祈念いたします。

ところでkazuさん経由のこちらの記事。タイトルのつけ方がうまいなぁ、と、思ったなり。確かに昨今、管理人のようなノンポリ学生にはもはやついてゆけませぬ。先鋭化の先には凄惨なる内ゲバしか...

個人的なマイブームは、「田舎へ帰ろう」だったりします(謎

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