« September 2005 | Main | November 2005 »

2005.10.30

はやぶさの報道ほか

このところ「猪瀬直樹」「運輸多目的衛星」の検索ワードでこのサイトに辿り着く人がまた増えた、と思っていたら、ひまわり6号の航空管制機能のアンテナに故障が見つかってたんですね。

asahi.com: 「空のカーナビ」ひまわり6号 管制機能に不具合

航空機の混雑が激しい太平洋路線で12月から航空機の間隔を半分にする予定だったのが、日本上空と小笠原周辺上空を担当するアンテナが使用できなくなったとのこと。残る4つの空域を担当するアンテナを使って機能を代替できるかを調べて、問題がなければ来春以降に計画を実行に移すとのこと。

国交省のサイトにもプレスリリースが。

1)これまでMTSAT-1Rの管制通信機能については、本年12月下旬から正式運用する予定としていたところです。
2)しかしながら、本年3月下旬、航空機に搭載される米国メーカ(Rockwell Collins社)の一部の衛星通信機器において、当該機器の起動時等に必要な衛星データ放送を受信すると、リセット動作を繰り返す不具合が生じることが判明しました。
アンテナそのものじゃなくて、アンテナを制御する電子機器が不調になったんですね。「別紙2」を見ると、使えなくなったA2とA6の替りに、A3のビームスポットを緩和して太平洋上をカバーするつもりのようだ。A3までこわれたら、太平洋上の航空機の混雑の緩和をめざした管制機能は使えなくなる。そうなったら猪瀬直樹氏がまた「国交省は一千七百億円の無駄遣い」とかいって喜ぶんだろうなぁ。「ひまわり6号」と名付けておいたのは正解でしたね>誰とはなく...

*****

JAXAの広報の巧拙についてなにかと話題になっているはやぶさ。JAXAのプレスリリースのページでチェックしてみると、今年に入ってからJAXAがはやぶさについて出したリリースは次の7件。

10月27日 発表 「はやぶさ」の今後の運用について
10月27日 発表 「はやぶさ」の姿勢制御装置(リアクションホイール)の不具合について
9月14日 発表 「はやぶさ」の小惑星イトカワへの到着について
9月14日 報告 「はやぶさ」の小惑星イトカワへの到着について
8月24日 報告 「はやぶさ」の状況と今後の予定について
8月15日 発表 「はやぶさ」による小惑星イトカワの撮影成功について
3月16日 報告 第20号科学衛星(MUSES-C)「はやぶさ」の現状について

情報公開の量としては必要十分、なんでしょう、たぶん。

だけど普通の部外者にとって知りたいのは対文科省とか対財務省向けを意識した(かのようにみえる?)無味乾燥な報告資料なんかじゃなくて、探査目標となっている小惑星イトカワの具体的な情報なのだ。

なにしろ人類がまだ目にしたこともなかった星だ。イトカワそのものが地球にぶつかる心配はなさそうだとはいうものの、地球45億年の歴史のなかで、生命の進化に多大なる影響を与えてきたかもしれない特徴的な軌道を持つ小惑星なのだ。

矢野さんが、夜空に屹立する横浜ランドマークタワーを指さす。
「あの高さが短径で、長径が600mほど。つまり、横にランドマークタワー2つぶんぐらいの大きさがあるんですよ」そして「大体の大きさが思い浮かぶでしょ」。
こういう素朴な言葉を研究者自らの口で語って欲しいのだ。人類が初めて目にするイトカワの写真が見たいのだ。メディアはなにをしている。

ある新聞記者の方と話をする機会があったので、上記の疑問をぶつけてみた。「なぜはやぶさの記事を書かないんですか?」と。

「えーと、各社とも一回ははやぶさについて取り上げていると思いますよ。タッチダウンしたらまた書くでしょうね。」
「日本にこんな高度な探査ができるなんて素晴らしいことじゃないですか。もっとリアルタイムでいま何が起きているか紹介することはできないんですか。」
「日本の新聞は紙面が限られているので、必要以上に冗長な情報を書くことはできないんですよ。読者の科学に対する関心も高くないですから。」
「New York Timesなんかの科学面は、科学雑誌も顔負けの取材と解説をしますよね。」
「アメリカやヨーロッパの新聞は何部にも構成が分かれていて、一つ一つの記事が長いんですよね。読んでいてまるで小説か何かのように冗長な書き方だなと感じます。我々は冗長な文章を書かない訓練を受けています。」
「小説のように冗長であるからこそ、読み手は書き手の情熱のようなものを感じる、ということもありますよね。」

話は例によって、「なぜ日本では科学雑誌が売れないのか」という方向に流れていった。酔っていたので正確な数字は覚えていないが、日本の代表的な科学雑誌といえば「ニュートン」と「日経サイエンス」。発行部数は「万」のオーダーだという。かたや日経サイエンスの本家、「Scientific American」の発行部数は「100万」のオーダーだとか。(正確な数をご存知の方がいらっしゃればご指摘下さい) 「National Geographic」にいたっては、それをはるかに凌駕するらしい。

アメリカでは会社の社長クラスがこの手の雑誌を読みこなすことが一種のステータスシンボルのようなものらしい。会社や歯医者の待合室などでこの手の雑誌を普通に見かける。ひるがえって日本では... 日常会話に科学の話題がでてくることは... どうなんだろう、日本では「おたく」とみなされる要因なのだろうか。

アメリカでは「Reader's Digest」なんてのがあって、時の話題に取り残されまい、という一種の強迫観念を持っているような忙しい人向けのダイジェスト誌として猛烈な売り込み攻勢をかけていたりする。TIMEやNews Weekも似たような側面がある。そこまで必死になって話題に取り残されまいとするのもどうかと思うけれど、でも、日本のように大多数の人は専門的な話には無関心、というのもこれもまたどうかと。

松浦さんが「はやぶさリンク」というのを開始しているので、トラックバックを送らせていただきます。

*****

衛星の不調といえば、ASTRO-E2、「すざく」のマイクロカロリメータの液体ヘリウムが消失した問題も気になる。NASAは今年7月12日には「NASA Telescope Launched on Japanese Space Observatory」なんていうプレスリリースを出して、まるでNASAの衛星を日本が打ち上げたといわんばかりのはしゃぎようだったのだけれど、マイクロカロリメータを稼働させるためには必須の液体ヘリウムが漏れ出して、8月8日にはこの機器による観測が不能な状況に陥った。JAXAはこの状況を宇宙開発委員会に報告したりプレスリリースも出しているけれど、NASAのASTRO-E2のページはだんまりのまま。

この機器の担当者は、打ち上げに失敗した先代のASTRO-Eの時代から数えると、もう何年もこの観測機器に情熱を傾けてきたとのことだから、心中お察しするにあまりあるものがあるが、広報体制がしっかりしていないのはなにもJAXAに限った話ではないようで...

*****

おまけ。

世界おまけニュース:宇宙飛行士の性欲問題

たしかにNASAはだんまりですねぇ... プロテスタントだからかなぁ...

惑星協会

The Planetary Societyがwebサイトリニューアルの予告。

TPS: Introducing the New Website

CMSをつかった、よくありがちなデザインに変更になるらしい。RSSにも対応するようだ。

暗い背景に白い文字のサイトって、あんまり流行らないのかな...

2005.10.27

はやぶさ到着

松浦晋也のL/D: 回れ!イトカワにトラックバック。

世間一般に向かって語る努力を忘れてはならないだろう。探査機の予算を、回り回って出しているのは、世間一般なのだから。

に同意。

はやぶさはこれからイトカワにタッチダウンして小惑星表面のサンプルを採取して、地球にサンプルを帰還させる、という、夢のようなプロジェクト。現在進行形で情報を出していくのがどれだけ大事なことか。メディアもがんばってほしい。

日本がこんな離れ業をやってのけるような時代が来るなんて、ほんと、夢のようだ。

アラビノキシラン

ある人から「アラビノキシラン」というものがあると教わったのでGoogleで検索してみてビックリ。約97,800件もの日本語ページがヒットする。 その大部分が健康食品関連のサイト。

ところが、Googleでこれだけ話題になっているのにブログのページがなぜかほとんどヒットしない。これって...

Googleの検索結果のページをどんどんたどっていくと、55ページ目で

最も的確な結果を表示するために、上の547件と似たページは除かれています。
検索結果をすべて表示するには、ここから再検索してください。
という記述に出くわした。

いろんなページが出てくるが、その中から気になったページをメモ。

独立行政法人酒類総合研究所の事業年度評価の項目別評価シート
http://www.mof.go.jp/singikai/dokuritsu/hyouka/sake/14komokub.pdf

【取組の状況】 焼酎麴菌アスペルギルス・カワチのフスマ液体培養上清から 2 種類のアラビノフラノシダーゼを精製し、その酵素化学的性質を検討した。精製酵素のアラビノキシランに対する分解は、キシラナーゼとの相乗的な効果が認められ、キシラナーゼとともにそれぞれのアラビノフラノシダーゼを作用させるとアラビノキシランの分解率が高まった。また、フェルラ酸エステラーゼとともに作用させるとフェルラ酸の遊離量が 15~20%上昇した。遺伝子のクローニング及び推定アミノ酸配列から2種類のアラビノフラノシダーゼはGHファミリー51及び 54 に属するアラビノフラノシダーゼであった。

どんな研究しているの?
http://www.toyama-mpu.ac.jp/md/anas/active1.html

抗酸化物質と大腸がん発生抑制の関連と活性酸素消去活性
 抗酸化物質(アップルペクチン、舞い茸、アラビノキシラン等)をESR装置を用いて検討し、その成果については日本がん学会において発表してきた。

先進諸国に見る健康産業の国際比較分析
− 我国の現状分析をふまえて −
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsme/kinyu/pdf/01f/01f-shimizu.pdf

本研究の方法としては、一般的な経済学の方法に基づき、実証データと文献的研究手法を用いた。実際に日欧米の健康産業の生産現場にも立会い、また、高齢者に必須の機能性健康補助食品に含有の低分子アラビノキシラン(Arabinoxylane)という物質がヒトの免疫力を賦活させ、健康の保持増進やガン、難病にも効果を上げているという試験データ等も交えて、我国の健康産業の確立・進展の経過を分析し、将来像の総合を試みた

DNAマーカーを用いた効率的選抜育種技術の開発(〜平成13年度)
(略称:DNAマーカー、DM)
http://www.nias.affrc.go.jp/project/inegenome/dnamarker/dnamarker_seika.htm

小玉雅晴ら:
本邦ビールオオムギを用いたゲノム解析研究 4. アラビノキシラン含量のQTL解析
育研1(別1) p.23 (1999)

ちなみにGoogleで「arabinoxylane」でWeb全体から検索すると、結果は947件。このギャップはなに。「arabinoxylan」で検索すると、27,400件。スペルが間違ってたんですね。

マーズ・ポーラー・ランダー発見は間違い

1999年、火星に着陸を試みて消息を絶ったNASAの火星探査機「マーズポーラーランダー」。5月5日の記事でNASAが再捜索を試みる、と書いて、追記で「お手柄!かな...」と書いたのだけど、その後の捜索で、パラシュートや機体だと思われていたのは実は火星表面の模様だったらしい。

Mars Global Surveyor Mars Orbiter Camera: Mars Polar Lander NOT Found

The Planetary Societyのブログ経由の情報。

解説を読むと、5月6日に書いた追記がいろいろ勘違いをしていたことに気づく。まず、Sky and Telescope誌のwebサイトに載っていたプレビュー記事の写真は1999年12月から2000年1月にかけて撮影されていたもので、この時、写真の領域は二酸化炭素の霜で覆われていた。

火星表面のある一点にカメラの狙いを定めて衛星全体をピッチ軸とロール軸で姿勢制御しながら撮影をするcPROTO (compensated Pitch and ROll Targeted Observation)というテクニックを駆使すれば、極めて解像度の高い写真を撮ることができるが、この操作は極めて難しいらしい。今年4月の撮影は露出があわなくて失敗。7月、8月、9月と撮影の試みを続けて、9月27日に撮影に成功。

新しく撮られた画像では、探査機と思われていた輝点が消失している。5年前の画像の輝点はどうもピクセルのノイズだったようだ。

cPROTOのテクニックは探査するべき地点が決まらないとできないので、候補地点が無くなった今となってはこれ以上の捜索はできないようだ。現在火星に向かっている新探査機、マーズ・ルコネサンス・オービターに搭載された高解像度カメラHiRISEの活躍が待たれるとのこと。

難しいものですね。

2005.10.23

再会

つかの間だったけど、のぐっちゃんと会うことができた。おかえりなさい。

051023_151254.jpg

盛況

ざっと見、1000〜1500人くらい集まっているかな。BGMの宇宙の音楽が効果的に使われている。

051023_141526.jpg

野口さん帰国報告会

筑波宇宙センターで野口さんが野外ステージに立ち、帰国報告会。天気がよくてよかったね。

051023_140338.jpg

2005.10.22

「宇宙開発は必要ですか?」

Yuri's Nightのサイトに宇宙企画運営会が企画する第2回社会人・学生コラボの情報が掲載されている。

11月19日(土)・20日(日)に

「宇宙開発は必要か否か」(ディベートテーマ)
「50年後を見通して、今私たちがすべき宇宙開発とは」(ディスカッションテーマ)

というテーマでディベート、ディスカッションを行うとのこと。

19日にディベートの練習を行って、20日に日本科学未来館でディベート・ディスカッションをやるらしい。

傍聴のみの場合の申し込み〆切は11月6日とのこと。

スペースシャトルの飛行回数を削減

クレジットカードの請求書を眺めていたら、7月にシャトルの打ち上げを見に行って(延期のおかげで結局見られなかったけど)その時に利用したホテルから、9月に1泊分の代金が引き落とされていた。

「なんだこれは?」と思って、よくよく考えたら思い出した。当初、7月14日の打ち上げ予定に会わせて渡米して、燃料タンクの残量センサーのトラブルで打ち上げ延期が決まった時、自分なりに判断して「NASAは大事を取って打ち上げを9月に延期するだろう」と思って、ホテルを引き払う際にフロントで9月の宿泊予約を取っておいたのだった。

その後、予想に反してNASAは7月26日に打ち上げを強行した。その後の野口宇宙飛行士の活躍ぶりは日本のメディアで伝えられたとおり。

自分もその騒ぎにのっかって、9月のホテルの予約のことなどすっかり頭から飛んでしまっていた。打ち上げを生で見られなかったことに追い討ちをかけられるようなショック。

あらためて残量センサーの設計のまずさに腹が立つ。設計技師、でてこい。

STS-114の打ち上げ時、外部燃料タンクから断熱材の大きな破片が剥離した件に関するその後の調査報告がFloridaTodayに載ってる。ひさびさにみたらwebデザインがリニューアルしてる!

FloridaToday: Report: NASA caved to schedule

調査委員会によると、NASAの打ち上げスケジュールのプレッシャーが、外部燃料タンクを作った会社の現場の作業手順をどんどんとその場しのぎの対策に変化させていった状況が解明されたようだ。

アトランティス号の次の打ち上げが早くても来年5月以降に延期となった今、シャトルが2010年引退までに残された飛行可能なスケジュールはさほど多くない。

読売新聞:シャトル飛行回数さらに削減、NASA長官が検討指示

NASAは先日、2010年までにシャトルを19回飛行させる計画を日本などに提示したばかりだけれど、グリフィン長官はさらに飛行回数の削減を検討させているという。年2回で計8回、という話も浮上しているらしい。STS-114を見に行って、シャトル計画上層部の言動をつぶさに観察してきた実感からいえば、あと8回、というのはかなり現実的な路線だろう。

先の総合科学技術会議で宇宙ステーションのセントリフュージモジュールが「C」査定となったばかり。セントリフュージを担当していた角野(山崎)さんやその他関係者の心中を察するにあまりあるものがあるが、セントリフュージにとどまらず、もはや「きぼう」は打ち上げられない、という心の準備をしておいたほうがよさそうな時期だと思う。客観的には。

古川、星出、山崎の三宇宙飛行士をこれからどのようにサポートしていくか。きびしいかじ取りが必要になりそうな気配。

きぼうの船内実験室の重量が約16トン。宇宙ステーションの軌道への投入ならH-IIAの能力でなんとかなりませんかね? 能力向上型だとどうにかなるのかな? いや、国際協定違反ということで、デルタかタイタンでNASAに打ち上げさせて「原状復帰」による損害賠償とする、とか。

日本が国際宇宙ステーションにどこまで投資し続けるべきかというのはかなり微妙ですが... いっそのこときぼう単独で宇宙ステーションとして運用できるような太陽電池パネルやその他のサービスモジュールも設計しちゃえ...

宇宙業界のお金の感覚があと二ケタくらい下がらないと話にならないですかね...

2005.10.20

八木アンテナ

18日に開催された第49回総合科学技術会議の配布資料の中に、前回8月11日に開催された第48回の議事録案(PDF)が掲載されている。

その中の19ページから22ページにかけて。議長である小泉総理と、日本学術会議会長でもある黒川委員の八木アンテナに関するかけあいが面白い。

日本人が発明した八木アンテナをイギリス軍がレーダーとして実用化したのに日本軍はそれを知らなかった、というのは、有名な逸話だけど、一国の総理大臣がそのことを知らないでこういう科学技術会議の席上で漫談するのって、それってどうよ、と思わなくも無い。

ゼロ戦が大戦初期に連合軍の戦闘機を性能面で圧倒的に上回っていたのはなぜか、とか、それが開戦後2,3年の間に逆転されて、不利な戦いを強いられた、とか、首相はご存知なのだろうか...

黒川会長が「アメリカが八木先生のものを使ったんですよ」と述べて、傍から「最初はイギリスですよ」と訂正される場面はご愛嬌...

2005.10.18

野口さん秋の園遊会に

NHKの朝のニュースを見てたら、野口さんが27日に開かれる秋の園遊会に出席するという。

読売新聞:秋の園遊会、宇宙飛行士の野口さんら2100人招待.

なるほど、23日の筑波宇宙センターの講演会に出席するのは、園遊会の出席を打診されたからか。他にも理由はあるのだろうけど。

帰国後の日程がめじろおしのようで、まだ受験仲間との飲み会が実現していない。JAXAの関係者との飲み会も実現していないそうなので、我々に「順番」が回ってくるのはまだ当分先のようだ。

若田さんの時の対応とちょっと比べてみたりしてね。^^;

ところで、Spacefither Now経由:Garbage Collection: もう一つのフロンティア

宇宙が商業化されることに鼻白む人もいるようですが、僕は宇宙を目指すための方法や価値観はなるべく多様なほうがいいと思います。

同感ですね。ほりえもんについては個人的なコメントは控えるけれど...

なんか、民営化される前の尊大なる電電公社を思い出した。INSなんてものもありましたね。その後のi-modeの成功と比べると...

郵政改革の実現が決まった今、次は宇宙産業...?

でも、宇宙は「ちょこっとマンホールに潜って歴史を作り上げる」というインターネットのようなわけにはいかないところがね...

2005.10.15

神舟6号成功ほか

またしてもだいぶご無沙汰。宇宙関連の大きな話題がいくつもあったけど、忙しくてついていけてない... ;_;

10月12日日本時間午前10時、中国が2度目の有人宇宙飛行となる神舟6号の打ち上げに成功した。

これに関しては松浦氏のブログ記事がよくまとまっていて興味深い。

自国のロケットで宇宙に行けるなんて、正直、うらやましい。宇宙飛行士なんて、適切な訓練があれば選抜から1年もあれば任務をこなせる。誰かが声をかけてくれたら、今でも宇宙へ行く心の準備、ありますぜ(笑

問題は訓練の期間の長さではなくて、訓練内容の密度、だと思う。選抜から10年もかかってやっと宇宙に行くというのはいかにも長いし貴重な人材の人生の時間を浪費してるよ>某機関。

***

ところで、のぐっちゃんがまた帰国するらしい。23日の筑波宇宙センターの特別公開で講演会をするという。

VISIT JAXA: 筑波宇宙センター

平成17年度「宇宙の日」筑波宇宙センター特別公開
日時:10月23日(日)10:00〜16:00(受付9:45〜15:30)
スペシャルイベントとして、「野口宇宙飛行士 帰国報告会」を開催いたします!
・第1回 : 午前11時〜12時
・第2回 : 午後 2時〜 3時
・事前予約 : 必要なし
・場所: 筑波宇宙センター内の特設野外ステージ(芝生)
雨天時は、宇宙実験棟2F大会議室に変更

以下、最近の話題をつれづれに。

*****

VISIT JAXA: 種子島宇宙センター
空飛ぶタンカー

Credit: JAXA

種子島で見えた蜃気楼。

*****
NSO: Adaptive optics produces ultrasharp images of sunspot
補償光学系を用いた太陽望遠鏡で太陽の黒点の鮮明な画像を捉えたという話。

*****
NASA: In a Flash NASA Helps Solve 35-year-old Cosmic Mystery
ガンマ線バースト(SRB)の起源がわかったらしいという話。連星中性子星やブラックホールと中性子星の衝突が原因ではないかという。これがほんとならすごい。LIGOで重力波が検出されるのももうすぐか?

*****
U. of Arizona: Titan's Enigmatic Infrared-Bright Spot Is Surface Make-Up
土星の衛星タイタンの表面に赤外線でくっきりと見える斑点は、雲や山ではなく、表面の組成の違いらしい。

*****
NASA: NASA'S Gravity Probe B Mission Completes Data Collection
地球の重力場の一般相対論効果を測定していたGravity Probe B衛星がデータ収集を終了。解析終了は1年後。

*****
ESA: Evidence for more dust than ice in comets
7月4日にテンペル第1彗星に衝突体をぶつけて観測をした探査機ディープインパクト。同乗していたESAの探査機ロゼッタによる観測結果によると、彗星が放出した4500トンほどの水以外に、予想以上の量のダストが放出されたらしい。テンペル第1彗星は従来予想されていたような「汚れた雪だるま」ではなくて「凍った泥だんご」らしい。なるほど、星間物質の元素比を考えれば、そんなものかも...

*****
NASA: Blue Marble: Next Generation
美しい! MPEG動画がきれい!!

*****
U. of Arizona: Spitzer Sees Turmoil Next Door In 'Tranquil' Andromeda Galaxy
スピッツァー望遠鏡によるアンドロメダ銀河(M31)の鮮明な赤外画像。矮小銀河との衝突によってM31は波打つように回転しているらしい。

*****
ASU: New site features “live” images from Mars

マーズオデッセイのTHEMISによる火星表面の準リアルタイム画像。画像の読み込みにやや時間がかかる。

2005.10.08

若田さんふたたび

忙しくて日記の更新をさぼっていたら、もう1ヶ月も経ってる!
ご無沙汰です。

今年2月6日にNHKで放映された若田宇宙飛行士の「課外授業 ようこそ先輩」が再放送されるとのこと。

http://www.nhk.or.jp/kagaijugyou/next/next.html
http://www.nhk.or.jp/kagaijugyou/index.html

10月12日(水)23:15〜23:44 NHK総合テレビ
10月15日(土)01:55〜02:24 NHK総合テレビ
10月16日(日)08:05〜08:34 NHK教育テレビ

なかなかいい番組だったので、見逃した人はこの機会にぜひ。

*****

宇宙開発のニュースではありませんが、こんなニュースも。

http://www.redbullairrace.com/

サンフランシスコのエアショーの情報。8日米西海岸12:45pmからwebで生中継が見られるらしい。日本時間は9日朝4時45分。

*****

次期CEVの想像図がSpaceport Newsに。

NASA: Spaceport News Sept 30, 2005 (PDF)

zeitgeist

MyBlogList

無料ブログはココログ