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2005.08.17

NY Timesの社説

少し前のニュースですが、New York Timesに「宇宙ステーションは必要なのか?」という見出しを付けて、国際宇宙ステーションをあきらめて、シャトルをすぐに引退させるべきという、刺激的な内容の社説が載ったとのこと。

asahi.com: 宇宙ステーションは「お荷物」 米紙社説、続行に疑問

New York Timesが書く社説にしては、一見、ブッシュ政権が打ち出した月・火星探査計画を支持するように見えて、「オヤ」と思うけれど、その裏には国際宇宙ステーションとシャトルへの予算を切りたい、という意図も見える気がする。

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この社説とはぜんぜん関係ないけど、こんなサイトがあるんですね。

「当研究会について」より。

このような認識に基づき、電磁気学的手法を中心として、従来の学会や組織の枠を越えたSEMS(Seismo ElectroMagnetic Signals)研究会の創立をここに提案するものである。

へぇ! ものすごく意外。力武常次先生ってなんとなく保守的、慎重派の代名詞のような人かと思っていたけど、晩年は先進的な取り組みにも意欲的だったんですね。知りませんでした。

国際宇宙ステーションが「思いついた実験をすぐに実行に移せる」ようなプラットフォームでシャトルが年間50回の飛行(毎週1回の打ち上げ)という世界であれば、こんな観測とかこんな観測も飛躍的に進んだかもしれないのに、と思うと残念です。無人衛星を打ち上げる前にとりあえず装置を作ってみてテストする、という気軽さが有人宇宙活動の真価であると思われるのに...

思いついた実験が実行に移せるようになった頃には、それを思いついた大学の先生はすでに引退したりお亡くなりになられている、という状態は、健全ではないですね。

ここの実態についてもう少しフランクな議論があってもいいと思う今日この頃... 科研費のようなピアレビューを導入できれば(以下略

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さらに関係ないけど、JAXAではこんなこともやってたんですね...

しかしなぜゆえ「セレストロン35cm望遠鏡」? 国の予算を使う機関なんだから、アマチュアの器材じゃなくて目的に見合った性能の機材を開発してもいいと思うのだけれど... でもセレストロンはNASAの偵察機でも使われていたっけか...

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松浦さんの記事がネットに。めも。6年前の記事みたいですが、色あせてないですね。

この記事この記事もめも。「ピーターの法則」なんてのがあるんですか。知りませんでした。めも。

「人々はあるヒエラルキー(階層社会)のなかで、昇進していくうちに、いつか無能レベルに到達する傾向がある」

でも、JAXAの人が自嘲してちゃだめですよ...>だれとはなく

2005.08.12

あすを読む

おおっ、すごい! ついにマスコミが動いた!!

11日23:45〜23:55のNHK総合「あすを読む」で、NHKの室山哲也解説委員がシャトルの今回の飛行で明らかになった課題と、シャトル延期の影響、宇宙ステーションの今後について紹介した後、「私は、今日本がやるべきことは、将来に向かっての宇宙開発のあり方をもう一度しっかりと見つめ直すことだと思います。」と前置きして、次のように述べた。

「日本は何のために宇宙開発をしているのか。有人宇宙飛行をどうするのか。独自で自立した宇宙開発をどのように実現して行くのか。そのグランドデザインをきちんと描き、シャトル計画との関係を再確認する必要があるのではないでしょうか。」

「世界の宇宙開発は流動的に、生き物のように変化を続けています。日本もまた、その変化に対応しながら、未来をしっかりと見据え、自律的に行動するということが今こそ必要のように思えてなりません。」

NHKがここまではっきりいうとはね。すごい。

読売新聞:8月11日付・読売社説(2)

 そうなれば、米国頼みで、ISS計画を中心に有人宇宙開発を進めてきた日本への影響は、避けられない。足がかりを失い、宇宙への道が閉ざされないか。

 日本は、どう米国と協力し、宇宙開発に取り組むのか。政府は、米国の動きを注視しつつ、検討を急ぐ必要がある。

毎日新聞:社説:シャトル帰還 日本は宇宙開発戦略の再考を

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は独自の有人宇宙活動を盛り込んだ「長期ビジョン」を描くが、予算の裏づけはない。将来、独自の有人宇宙飛行に着手する のか、別の戦略を持つのかは、JAXAではなく、国民の意見をもとに政治が判断する課題だ。シャトル後の世界の宇宙開発動向を見据え、日本独自の宇宙開発 ビジョンを政治が描く時ではないか。

読売新聞:宇宙開発 米中競争の時代

日本人女性宇宙飛行士の先駆け、向井千秋さんも「チャレンジャー事故の時は右肩上がりの展望があったが、同じ事故からの再開でも、今は先細りなのが大きな違い」と懸念する。

YMコラム:野口聡一飛行士、ついに宇宙へ

丸の内のプレスルームで出会った記者の人たちの議論は、その一点に集中していました。JAXAのある若い人が、「JAXAの若者には有人飛行の技術を開発したいと考えている人が多いのだから、マスコミがけしかけてくれれば、政治家やお役人さんの意見もそれなりのものになっていくのではないか」「いや、JAXA自体にやる気が感じられないから、マスコミも記事にできないのだと思う」という答えが返ってきました。

これは7月26日のディスカバリー号の打ち上げ直後、的川先生が丸の内のJAXAプレスルームで聞いたJAXAの若い人とマスコミ関係者との会話。7月27日のYMコラムで取り上げているのに今回もう一度そのまま取り上げたということは、よほど印象に残ったのだろう。

そのマスコミが動いた。これが「人が宇宙へ行く」ということのインパクト、なのだろう。

ロケットを開発して打ち上げるだけでは世論は動かない。打ち上げたロケットで何をするのか、が見えるようになってはじめて世論が動く。手段と目的がすりかわらないようにね。

YMコラムでは

それに、まだ飛んでいない3人の日本人宇宙飛行士たち(古川聡、山崎直子、星出彰彦)の3人も困ったことになります。行き着く先は、何と言っても「やはり人間を宇宙に運ぶ日本の技術が欲しい」です。

と結んでいる。管理人もあの3人を応援して行きたい。JAXAが彼らをどう処遇するかに注目。今から14年前に土井さんの処遇について旧NASDAに噛みついたことを思い出した。でも的川先生、技術のために飛ぶんじゃない、でしょ?

DSPACE: 女性飛行士、家族で目指す宇宙

大地さん、いつもの調子で林公代さんを相手にしゃべったな。でも林さんはそれをうまく記事にまとめている。グリーンカードを取るつもりがあることもしゃべってるけど、いいのかな?

[追記] 「言いたいことだらけ」さんからいただいた、日本の宇宙開発の現状に関するコメントは必見です!! どうもありがとうございます。

2005.08.09

ディスカバリー号、タッチダウン!

ケネディ宇宙センターの天候が思わしくなく、カリフォルニア州のエドワード空軍基地に降りることになったディスカバリー号は日本時間21時12分、コリンズ船長の操縦で見事なタッチダウンを決めた!

Landing14

Landing23

Landing37
Credit: NASA TV

おめでとう! のぐっちゃん、お帰りなさい!

関係者の皆さま、お疲れ様でした。ミッション成功、おめでとうございます!!

帰還延期、軌道上の休日

ディスカバリー号の帰還が一日延期となった。着陸予定地点のケネディ宇宙センターの滑走路周辺の視界が悪かったため。

CBS News: Coverage of Shuttle Mission STS-114

05:30 a.m., 08/08/05, Update: Shuttle landing delayed 24 hours

8月9日と10日の着陸可能なオプション(日本時間)は以下の通り。

8月9日(火)
周回#  軌道離脱    着陸     サイト
217...05:01 PM...06:07 PM...ケネディ宇宙センター
218...06:33 PM...07:39 PM...ホワイトサンズ
218...06:37 PM...07:43 PM...ケネディ宇宙センター
219...08:06 PM...09:12 PM...エドワード空軍基地
219...08:09 PM...09:13 PM...ホワイトサンズ
220...09:44 PM...10:47 PM...エドワード空軍基地

8月10日(水)
周回#  軌道離脱    着陸     サイト
232...03:50 PM...04:53 PM...ケネディ宇宙センター
233...05:25 PM...06:28 PM...ケネディ宇宙センター
234...06:55 PM...07:58 PM...エドワード空軍基地
234...06:57 PM...07:59 PM...ホワイトサンズ
235...08:31 PM...09:32 PM...エドワード空軍基地
235...08:33 PM...09:34 PM...ホワイトサンズ

NASAとしてはエドワード空軍基地への着陸はできる限り避けたい。シャトルをボーイング747の背中に乗せてカリフォルニアからフロリダへ空輸するのに500万ドル(約5億円)100万ドル(約1億円)かかるし、空輸の作業で一週間を失う。

ディスカバリー号は次のアトランティス号を打ち上げる際の救援機となる事が決まっている(エンデバー号は改修中)。つまり、ディスカバリー号がケネディ宇宙センターに戻ってきて、打ち上げの整備が進まないと、アトランティス号の準備が整ったとしても打ち上げられない事になる。コロンビア号事故調査委員会の勧告により、シャトル運用の制限が増えた。

アトランティス号の燃料タンクの断熱材落下防止対策も9月の打ち上げに間に合うのかまだまだ微妙だけれど、ディスカバリー号の再打ち上げの準備も限りなくタイト。そこへエドワード空軍基地からの空輸でディスカバリー号の到着が一週間遅れると、アトランティス号の9月の打ち上げの線はまず確実に消えてしまう、らしい。

シャトルの打ち上げの予定って、ほんとに綱渡りですね。管理人がもしシャトル計画部長にでもなろうものなら、一日で胃に穴が開きそう... ^^;

しかし、軌道上のディスカバリー号の乗員たちは、予定外の休日が与えられた事になる。宇宙滞在をたっぷり楽しんできて欲しい。数々の困難なミッションを無事にこなしたごほうびとして。

そして、くれぐれもご無事のご帰還を。

2005.08.07

軌道上記者会見

ディスカバリー号も明日は地球に帰還。最後の軌道上記者会見が開かれた。

PAO2
Credit: NASA TV

CBS, CNN, FOX, NBC, ABCの順番でインタビューが進行。野口宇宙飛行士には、国際チームで働く意義とか、松井、野茂らがサインした野球のボールを宇宙へ持って行った理由などの質問があった。

2005.08.06

宇宙ステーションから離脱

日本時間午後4時24分、パイロットJim Kellyの操縦のもと、ディスカバリー号が国際宇宙ステーションから離脱した。8日間19時間ほどの接続の後。

Undocking5

Undocking7

Undocking14

Undocking21
Credit: NASA TV

数々のミッション、ご苦労様。あとはご無事のご帰還を。

関係ないけど、とあるミニシアター向けの多面体のスピーカーシステムで、映画「アポロ13」のDVDを再生している場面にちょっとだけ通りかかった。音の表情がものすごくて、鳥肌が立つような臨場感。「ああ、音だけで人間の五感ってこんなに刺激を受けるんだ」って思った。最新のオーディオシステムを整えたミニシアターでもう一度しみじみと「アポロ13」や「ライトスタッフ」を見てみたい、と、思った。

ということは、宇宙服を着て、船外活動をしている間、のぐっちゃんは、呼吸の音とか、酸素が給気される音とか、宇宙服の匂いとか手触りとか、そういう五感の中であの「なんて素晴らしい眺めなんだ!(What a view!)」という言葉を発したわけで、改めて、彼の経験をなにものにもかえがたい貴重なものだと思うとともに、とてもうらやましいと思う。

宇宙飛行士選抜受験生にとある写真を見せて「地球人類にこの光景をどういう言葉で伝える?」などというこざかしい面接をすることを思いついた人間には、この人間のナマの五感の感覚はどうでもいいことなのだろうきっと。

自分自身の青春の夢が、STS-114の着陸とともに完結する、そんな予感がする。長い10年間だった。

2005.08.05

富山市天文台がシャトルと宇宙ステーションを撮影

産経新聞:富山市天文台、ディスカバリーの画像公開

富山市天文台が4日13時16分〜18分、ディスカバリー号と宇宙ステーションの撮影に成功した。ホームページで動画が公開されている。(Windows Media Player)

すごい。高速のトラッキングを装備した望遠鏡だ。制御ソフトは誰が書いたんだろう...

明日の朝、地方によっては肉眼でシャトルと宇宙ステーションが見られる。

横浜こども科学館:あなたのパソコンでシャトルや国際宇宙ステーションを追跡し、夜空で観察!
JAXA: 国際宇宙ステーション・スペースシャトルを見よう

高度が低いので厳しそうだけど。今回のミッションでは明け方と夕方の薄明のチャンスに軌道がうまく重ならないので、観測のチャンスがほとんど無かったのは残念。

望遠鏡を使えば白昼でも見られるんですねぇ... すごい。スパイ衛星を逆スパイしてみたりして... ^^;

文科省がシャトル凍結対応策を検討

asahi.com: シャトル次期打ち上げ凍結 日本の対応策を文科省が検討

おお、よかった。動いた。

大島さん、元村さん、松浦さん、ありがとう。

(というか、Scienceが発端か...)

落とし所はまだ見えないですが...

[追記] ...と思ったら、なんだ、そういうことですか。まぁそうですよね。世の中甘くない。もうちょっと上の方で動くのかと...

[追記2] 関係ないけど、のぐっちゃん、首相の質問によくツッコミいれずにがまんしたな。えらい、よくやった! 管理人だったらガリレオ変換の講釈を始めてしまったかも。ローレンツ変換までいったかどうかは謎。

2005.08.03

スキマ材の除去に成功!

ミッション3回目の船外活動。シャトル24年間の飛行で前例の無い、耐熱タイル側に宇宙飛行士が回り込んで補修を行う作業が行われた。ロビンソン宇宙飛行士が宇宙ステーション側のロボットアームに乗って、ディスカバリー号の下面に近づき、21時45分に1個目のスキマ材を、21時55分に2枚目を、無事除去することに成功した。

写真はロビンソン宇宙飛行士のヘルメットカメラから見た、2枚目のスキマ材の除去の様子。NASA TVで見る限り、いともやすやすと抜き取ったように見えた。

EVA3_27
EVA3_28
Credit: NASA TV

みっしょんこんぷりーと! すばらしい!! ^o^

耐熱タイルのスキマ材を補修へ

明日に予定されている3回目の船外活動で、ディスカバリー号の底面の耐熱タイルのすき間を埋めているセラミック材の飛び出している部分を修理することが決まった。

CBS News: Shuttle Mission STS-114

07:45 p.m., 08/01/05, Update: NASA gives go-ahead to spacewalk repair work

これまでにもセラミック材が突出したまま帰還したミッションはあった。下流のタイルは高熱のため損傷があったようだけれど。

マネージメントチームの委員長(シャトル計画副部長でもある)、Wayne Haleがこんなふうに述べている。

"I went in with a very simple question: Did we have the engineering knowledge and analysis that would, without a shadow of a doubt, allow us to be 100 percent confident the vehicle could fly safely during entry?"

今度はなかなかしおらしい。打ち上げ前の燃料タンクセンサーのトラブルの際にもこのような態度であればよかったのにね。打ち上げ前の精神的プレッシャーと、ミッションがほぼ成功することが見えてきた今のこの段階とでは、余裕が違う、のかな...

Garbege Collection: Countdown for STS-114 post-launch events

一部に「ギャップフィラーが飛び出していた→やっぱりシャトルはダメ」という意見が見られますが、これはちょっと短絡的じゃないでしょうか。むしろ、事故に繋がる危険を軌道上でチェックし補修することができるようになった、というとても大きなアドバンスだと思います。

そう! まさに同感。グリフィン長官も「今回のミッションは試験飛行だ」と何度も述べている。試験飛行であればこそ、これまで観察できなかったいろいろな問題が見えるようになる。

ただ、ちょっと意地悪い見方をすれば、「せっかく見つかったのだし、直すための手段(船外活動)もあるのだから、修理を試してみたい」という、技術者の本能のようなものを感じる。

しかも効果がまだ実証されていない耐熱タイルの充填材を使うのではなくて、セラミック材の突出の修理という、比較的わかりやすい部分だし。

この、いけるときにはいっちゃう、っていうboldなところがアメリカ人のいいところなのだろうきっと... これに日本人であるのぐっちゃんの手先の器用さが組み合わされば、こわいものなし? がんばれ。俺が君でもいくぞ。血が騒ぐね。

[追記] CBS Newsに今回の補修作業についてのNASAの理由説明が載っている。

As such, given the relative risk trade between the potential for these heating conditions as compared to the EVA task to remove the gap fillers, the MMT determined that the EVA was the prudent approach.

技術者は一生懸命いろいろな可能性を検討してみたけれど、結論からいえば風洞実験もコンピューターシミュレーションも、シャトルの大気圏突入の際のマッハ数の高い領域での挙動を信頼性高く予測できないから、耐熱性能の安全マージンを超えてしまう可能性を否定できない、ということらしい。万が一、安全マージンを超えてしまった場合のリスクと、EVAにより船体の他の場所を傷つけるリスクを比較して、後者を選んだ、ということのようだ。

シャトルの初飛行から24年たっても、まだこの領域の流体力学はシャトルの飛行データ以外に知見が得られていないということか。あらためてシャトルがパイオニアであることを感じる。

それにしてもTAL(打ち上げ時の大西洋を越えての緊急着陸)が熱的にかなり高い負荷を機体に与える、というのは知らなかった。

2005.08.02

5thstar is with you, in spirit

先月13日の打ち上げが延期になって、26日の打ち上げでは5thstarメンバーは誰も現地に赴くことができなかった。

13日には、このサイトを見て連絡してきた野口宇宙飛行士のIHI時代の同期入社のMさんとも現地で合流していたのだけど、Mさんが急遽、26日の打ち上げも見に行く、というので、Tシャツのデザインと13日に応援に来た時の画像データを渡米直前にメールで渡した。その結果報告。データのプリントアウトを見学席に貼っていただいたという。

KSC1

KSC2

のぐっちゃん、見送りに来たぜ〜。

若田さんとマイクさんの司会進行で、すごく盛り上がりました。国歌が流れ、交信の音声が流れる中、打上げの瞬間。みんな大声援で、明るく大騒ぎというなか、メリメリメリ・・・ドォ〜ンというスゴイ音。人生のスゴイ1ページができました。

いいなぁ。うらやましい。

野口くんのご両親とご一緒だったので、ご挨拶して、みなさんの写真を差し上げました。「受験仲間のみなさんですね」とお二人ともとても喜んでいらっしゃいましたよ。

Mさん、ありがとうです!

野口さんはIHI時代から、ものおじしない新入社員だったらしい。彼らしいというか。

2回目の船外活動も成功

2回目の船外活動が先ほど終わった。7時間と14分。故障していた宇宙ステーションの姿勢制御用ジャイロCMG-1を交換、成功裡に終了。

EVA2f
Credit: NASA TV

美しい地球をバックにロボットアームの上に乗って故障したCMG-1をシャトルの貨物室に運ぶ野口宇宙飛行士。

2005.08.01

業務連絡、みたいな...

ディスカバリー号の損傷の様子の一部の写真がNASAのwebに...

NASA: Post-MMT Briefing Images

NHKテレビなどで繰り返し放映された前輪格納扉付近の耐熱タイルの損傷は、これで見ると意外に小さいようですね。NASAは損傷の9割について「帰還に問題なし」と判断、残りについても今日中には結論を出す。ひとまず安心。

Florida Todayに気になる記事が載っている。

FloridaToday: Q&A about shuttle foam fixes

Q: Is a Hubble repair mission still possible?

A: Yes, for now. NASA has teams preparing for a possible mission to send astronauts on the shuttle to repair and upgrade the Hubble Space Telescope. NASA Administrator Mike Griffin says repairing Hubble is a high priority for the agency, as long as such a mission can be done safely.

An extended down time for the fleet leaves NASA with less time for shuttle missions. The question might become: What's more important, Hubble or flying a major space station module?

2010年のシャトル引退までに残された打ち上げの機会は少ない。ハッブル宇宙望遠鏡の修理ミッションと、国際宇宙ステーションを完成させるための残りのモジュール(日欧のモジュールを含む)が天秤にかけられている。

え〜と、業務連絡? 大島さんでも滝田さんでも元村さんでもいいから、もしこの記事を読まれたら、こんな質問をしてみてくださいな。

Q: If the launch of Atlantis is postponed to next year, what will be the consequences for the Japanese Space Station module KIBO? Is NASA still committed to the completion of ISS?

Q: JAXA has three more astronauts in the current ASCAN class.  What are their chances to fly with Shuttle?

NASAがどう答えるかはあまり重要ではなくて、日本のメディアがNASAにこの質問をするのをアメリカのメディアにぜひ聞かせてみたいと思う次第...

フランスやドイツのメディアが同席してたらもっといいのだけど...

東京新聞:『ノグチはスマート』『船外活動が楽しみ』米メディアも熱視線

宇宙航空研究開発機構の広報担当者は「米メディアは、日本メディアの報道ぶりにも関心があるようだ。野口さんについて問い合わせが増えている。特にヒューストンやフロリダなど地元メディアが熱心」と感じている。

FloridaToday: News media's pessimism aggravates NASA, crew

米メディアが「Shuttle Grounded」という言葉を頻繁に使うので、NASAの関係者が当惑しているようだ。

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