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2005.07.23

「きぼう」打ち上げ延期か中止か

読売新聞:実験棟「きぼう」打ち上げ延期も、NASAが通告

とうとうNASAがあからさまにこの話を日欧に持ちかけてきたんですね。

国際宇宙ステーションを完成させるのに必要な28回のシャトルのフライトが困難で、グリフィン長官は最近はシャトルの飛行回数をさらに削減すると言っている。当然、再検討の矢面に立たされるのが日本とヨーロッパの実験モジュール、ということになる。

FloridaToday: House passes bill on NASA policies, programs

月と火星をめざすNASAの新戦略の予算案が米下院を通過。この案には国際宇宙ステーションの計画削減が盛り込まれているという。

The legislation also contained an important new clue about NASA's plan to downsize the International Space Station to reflect the reality that the space agency will not be able to build the orbiting research facility that had been envisioned prior to the loss of shuttle Columbia in 2003.

Added to the legislation at the last minute today was an amendment that permits NASA to complete the space station "in such a configuration as to support fewer than six persons."

乗員を「6名より少なく」するという。古川・星出・山崎の三宇宙飛行士は本当に飛べるのか? まかり間違ったら管理人自身がその運命だったかもしれないだけに、まさに他人事じゃない!

NASAにとってはより焦眉の問題である、ロシアからイランへの核技術輸出の問題で「NASAがロシアに打ち上げてもらう契約を認めない」とする禁止条項を停止する件は今回の予算案では触れられていない。NASAにとっては自国の宇宙飛行士を宇宙ステーションに滞在させられなくなる可能性があって国内世論の反発を招きかねず、きぼうやコロンバスの問題よりもっとずっと頭が痛い。

84年のロンドンサミットでレーガン、中曽根、サッチャーが国際宇宙ステーション構想に合意してから21年。93年に国際宇宙ステーションがわずか1票差で米下院で生き残ってから12年。日本人宇宙飛行士選抜の真っ最中だった98年11月に宇宙ステーションの最初のモジュールである「ザーリャ」が打ち上げられてから、6年8ヶ月。IT業界の「dog year」と較べると、宇宙開発業界の時の流れは悠久であるかのように見えるけれど、その間の国際情勢の変化はまさに激動。

1984年って、村井純先生がマンホールに潜って、日本のインターネットを立ち上げた年じゃないか。ひゃあ。そういえば電電公社って、いまとは想像もつかないくらい尊大な存在だったよなぁ... 日本の電気通信事業を一手に独占して。

日本の三人の宇宙飛行士をなんとか飛ばしてあげたい。そのためには日本がもっとしっかりしてなくちゃね。うーん、彼らが引退するまでに間に合うか... 宇宙開発って息が長すぎ...

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 うーん、私も日本実験棟「きぼう」の開発に関わったので、もし中止になったら非常に [Read More]

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