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2005.05.28

ディスカバリー号が組み立て棟に戻る

ディスカバリー号が外部燃料タンクと固体燃料ロケットブースターの交換のために、26日、組み立て棟(VAB)に戻った。

FloridaToday: Shuttle crawls back to VAB

交換作業は31日から6月7日の予定。燃料パイプの周りに氷が着くのを防止するためのヒーターを設置したタンクと交換される。

発射台に戻されるのは6月中旬の予定。

交換した燃料タンクに再度、燃料を充填する試験が行われる場合、7月13日の打ち上げ予定は、さらに数日延期される可能性が高い。

FloridaToday: July shuttle flight is still a goal

シャトルマネージャーが「still a goal」と述べた、ってことは、うらを返せば、打ち上げ予定がさらに延びて9月になるという可能性すら暗黙に認めている、ってことだ。

マーズグローバルサーベイヤーが同僚衛星を撮影

現在、火星の周りを回っている人工の衛星で最も古いマーズグローバルサーベイヤーが、搭載するカメラで別の衛星を撮影した。

Sky & Telescope: Astro Image in the News: Spying on the Neighbors

4月20日にはESAの衛星、マーズエクスプレスを撮影。この時、両者の距離は250km。

翌日にはNASAの衛星、マーズオデッセイを撮影。この時、両者の距離は90km。

なかなか面白い画像だ。でも、地球衛星軌道上ではこんなことは日常茶飯事で行われているのだろうなぁ...

2005.05.21

JAXA宇宙教育センター

ブログをさぼっている間にJAXAの宇宙教育センターがオープン

センター長の的川先生の肩にずいぶんと力の入った所信表明とかコラムを読みながらつらつら思う。

「広報と教育とは異なる領域の活動であること」

それはもちろんわかるのだけれど、教育を専門とする機関ではないはずのJAXAで広報とは異なる領域の活動を行う教育センターを立ち上げることの意義ってなんなのだろう。的川先生の本心が見えない。

「宇宙についての話題が子どもたちの心を生き生きとさせること」

それももちろんその通りなのだけど、日本語でいう「宇宙」は「Universe」としての宇宙と「Space」としての宇宙がごちゃまぜにされている気がする。英語ではこの二つは明確に区別される概念だけど。

子供たちが求める宇宙への好奇心にはビッグバンやブラックホールだってある。宇宙の大規模構造やダークエネルギーの話題は大人だって興味津々だ。これらの謎は「Universeとしての謎」であって、「Space」ではない。

「宇宙教育センター」がもし、子供たちの「Universeとしての謎」に応えられなければ、あるいはもし、「Space」だけに限定した狭い宇宙の概念を植え付けるのだとしたら、この名前は、いささか羊頭狗肉ではないかしら?

とまれ、先生の新しい船出に幸多かれ!

ESAの宇宙飛行士が宇宙ステーション長期滞在へ

先週のニュースだけど、メモ。

NASA: NASA Announces Crew Members for Station and Shuttle Missions

ESAの Thomas Reiter宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに長期滞在することが発表された。9月に飛ぶアトランティス号(STS-121)に搭乗し、宇宙ステーションに長期滞在したあと、シャトル(STS-116)かソユーズ宇宙船で地球に帰還する予定。

2003年2月のコロンビア号の事故以来、2名の体制になっていた宇宙ステーションが3名の体制に戻るのは2年半ぶり。

燃料タンク試験:残量計と減圧弁の問題にメド

いろいろあって、2週間ぶりのブログ更新。

FloridaToday: Fueling test yields good data
FloridaToday: "Perfect" fueling test gives NASA confidence
FloridaToday: Workers to fuel external tank to pinpoint source of troubles

20日に行われたディスカバリー号の燃料タンク注入試験で、NASAは前回の検査の時に問題となった残量計センサーの動作不良と減圧弁の頻繁な動作の謎にメドがついたと発表した。

残量計センサーは結線とコネクターの交換で問題が解決。前回の動作不良は接触不良によるものだったようだ。この不良を放置していたら打ち上げの途中でメインエンジンが不意に停止して、ディスカバリー号は大西洋を渡ったところで緊急着陸、という事態になっていたかもしれない。こんな大事な場所に接触不良があったなんて、大丈夫なのかなぁ...

減圧弁の頻繁な作動は今回の試験でも再現した。新型のディフューザーが原因である可能性が高まり、従来型のものに交換するという。

今後の予定は

5月24日 ディスカバリー号を組み立て棟(VAB)に戻す
6月 7日 外部燃料タンクと固体ロケットブースターをアトランティス号のものと交換
6月 9日 ペイロードを発射台39Bに移動
6月14日 ディスカバリー号を発射台39Bに移動
7月13日 打ち上げ目標日

どうでもいいけどNASAのグリフィン長官が「NASAの本部をここ(ケネディ宇宙センター)に移したいなぁ」と語ったらしい。単なるリップサービスかもしれないけれど...

2005.05.07

ディスカバリー号が燃料タンクを交換へ

FloridaToday: NASA to swap tank on shuttle

先月の燃料注入試験で燃料パイプの着氷と燃料残量センサーの不具合が見つかったディスカバリー号の対策を行うために、NASAは外部燃料タンクと固体燃料ブースターロケットをディスカバリー号の次のアトランティス号のために準備していたものと交換することを決めた。

燃料タンクの対策を組み立て棟(VAB)で行いつつ、残量センサーの不具合の試験を今月中旬に39B打ち上げ台で並行して行う。下旬に打ち上げ台から組み立て棟へ移動、6月初旬に燃料タンク等を交換、6月中旬に発射台へ移動。

2005.05.05

マーズポーラーランダーの再捜索

スペースサイト!経由:

Space.com: Search on Again for Mars Polar Lander

1999年、火星に着陸を試みて消息を絶ったNASAの火星探査機「マーズポーラーランダー」の再捜索をNASAが試みるという。

以前の記事、

NASAの火星探査機と米国のスパイ機関
マーズグローバルサーベイヤーの解像度

でマーズグローバルサーベイヤーの解像度が思ったよりいいことを書いたけど、NASAはいつかマーズポーラーランダーを再捜索するんじゃないかと思っていた。スピリットとオポチュニティの探査がかなりの収穫をあげた今、再捜索の時間の余裕ができた、ということなんだろうか。

一説によると、もう見つかっているんじゃないか、という話もあるらしい。Sky and Telescope誌に注目。

[追記 5/6] 一夜明けて、Sky and Telescope誌のwebサイトに、マーズポーラーランダー発見?のプレビュー記事が載っている。

Sky and Telescope: Mars Polar Lander Found at Last?
FloridaToday: Mars craft wreckage found, scientist says
HoustonChronicle: Has scientist found Mars wreckage site?

サンディエゴのMalin Space Science Systems社のチーフサイエンティスト、Michael C. Malin氏によると、マーズグローバルサーベイヤーが1999年から2000年にかけて撮影した画像を、スピリットやオポチュニティの撮影に成功した経験を活かして再解析したところ、パラシュートと逆噴射ロケットの噴射痕とみられる地点を見つけ出すことに成功したとのこと。

画像を見ると、確かに着陸船本体も写っているように見える。

NASAは今年後半にマーズグローバルサーベイヤーの姿勢を火星表面の目標地点にロックオンして画像を撮影する方法により、解像度50cmの写真で再調査する予定という。

お手柄!かな...

NHKで野口宇宙飛行士の特集

先日の記事で書いた今日のNHK総合「おはよう日本」の中で、野口宇宙飛行士が25分ほどの特集として紹介されていた。毛利さんも出演。

受験仲間とのエピソードはマニアックすぎるのか、結局割愛されていた。唯一、管理人が提供した旧NASDAの「宇宙飛行士への道」というパンフレットと、募集要項の書類だけが特別出演。(野口さん選抜の頃の資料はJAXAにはもう保管されていない、と聞いた)

子供時代、サンダーバードの本をすりきれるほど読んでいた、というのが彼らしくて微笑ましい。しかしよくそんな古い資料が残っていたね。

打ち上げが近づけば、またいろんな特集をやるのかな。

2005.05.03

宇宙ステーション見えた

毎日新聞:ISS:GW後半の日没後に肉眼で観測可能 日本各地で

毎日新聞の記事を見て、数年ぶりに国際宇宙ステーションを肉眼で見てみる気になった。98年の最終選抜の直後以来だから6年半ぶりか。

JAXAのページでだいたいの見える方向を確認してから双眼鏡を片手に子供たちとベランダへ。

待つこと数分。予想通りの南の空に動く光点を発見。1,2分かけてじわじわと高度が上がっていく。明るさもだんだん明るくなってきて、マイナス1等級位か。

息子「いつ完成すんの?」
父「わかんない。今度のシャトルが無事に飛ばないと完成できなくなるから。2008年くらいかな。」
娘「あの中に人が乗ってるの?」
父「うん。今は二人乗ってる。」
娘「お父さんが合格してたら、あの中に乗ってたの?」
父「うん。」
娘「どれくらい速いの?」
父「秒速8キロ。」
娘「これくらい?」(腕をぶん回す)
父(苦笑しながら)「もっとぜんぜん。1時間半で地球を一周する。」
娘(ぶんぶん)「これくらい?」
父「こっからあの遠くの山まで、3秒でいけるよ。」
娘「いて。」(手すりに手をぶつける)

宇宙関連TV番組情報 2005.5

受験仲間のMさんからのいつものテレビ番組情報です。

*****

野口さんのフライトは延期されてしまいましたが、いつものテレビ情報です。

5/ 5 木 7:00〜8:15 NHK 総合 おはよう日本 夢の舞台 宇宙への挑戦!
http://www3.nhk.or.jp/hensei/ch1/20050505/main_05-12.html
7:30から25分程度かと思われます。

5/ 7 土 18:10〜18:42 NHK教育総合 週刊こどもニュース 特集 宇宙飛行士のお仕事って?
http://www.nhk.or.jp/kdns/

5/ 9 月 19:30〜19:55 NHK BSハイビジョン アニメ プラネテス
5/15 日 21:35〜22:00 NHK BSハイビジョン アニメ プラネテス(再)
http://www3.nhk.or.jp/anime/planetes/index.html

5/21 土 15:00〜16:30 NHK教育 新"科楽"教育のススメ(再)
米村でんじろう 毛利衛 江崎玲於奈
http://www.nhk.or.jp/etv21c/update/2005/0409.html

5/末〜6/頭? 月 22:00〜22:54 フジテレビ SMAP×SMAP
http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/050419sma.html
野口さんの記者会見に、SMAPのメンバーが記者として参加した様子が放送されるそうです。

5/28 土 19:00〜19:45 NHK教育 サイエンスZERO 惑星に生命の起源を探る
5/31 火 24:00〜24:45 NHK教育 サイエンスZERO 惑星に生命の起源を探る(再)
http://www.nhk.or.jp/zero/

6/ 1 水 20:00〜21:42 NHK BS2 映画 月のひつじ
http://www.nhk.or.jp/bs/navi/movie_fw.html
アポロ11号の月着陸を支えたオーストラリアの人々の物語。

*****

Mさんまいどどうもです。

「月のひつじ」はアポロ世代にとってはたまらない、いい映画ですね。おすすめ。

5thstar、東京新聞に載る

野口宇宙飛行士の生い立ちを紹介する記事が東京新聞に掲載。

東京新聞:シャトル再開発 野口さん宇宙へ 抱き続けた夢 間もなく

本家サイトも

当時の“受験仲間”はメールで交流を続けている。「五人目の宇宙飛行士」から「5thstar」と呼ぶ応援のホームページも開設した。野口さんも「同期会的に楽しくやっている。このつながりは大切にしたい」。仲間の何人かは打ち上げにも駆け付ける予定だ。
という形で紹介された。

「5thstar」の名前のせいなのか、「五人目の宇宙飛行士」とされていて、秋山宇宙飛行士が無視されたような形になっているのがちょっと気になる。正しくは「NASDA(JAXA)の五人目の宇宙飛行士」。

しかしのぐっちゃん、ずいぶんかっこよく書かれてるね。^o^

2005.05.02

こどもの日に野口宇宙飛行士の番組

ある人から教えていただいたのだけど、5月5日こどもの日の朝7時からのNHK総合「おはよう日本」の中で、野口宇宙飛行士を紹介する番組をやるらしい。

「宇宙飛行士になるとはどういうことか」を、彼の人生を通じて紹介するような番組になるのかな。楽しみ。

2005.05.01

フォトアルバム更新

ある人からいただいたSTS-114乗組員の記者会見の写真を本家サイトのフォトアルバムに掲載。

あと、so-netの「KidsParty 知っトク情報」から本家サイトの「STS-114について」をリンクしていただきました。

例のTシャツは無事、野口さんのもとへ届いたとの連絡あり。JAXAさん、星出クン、ありがとう!

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