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2005.02.03

宇宙開発関連ネタ五題

◆ハッブルの後継機についての報道

米メディアのいくつかをウォッチしているけれど、nqさんのコメントにあるハッブルの後継機HOPについての情報がなかなか出てこないなぁ、と思ったら、HoustonChronicleに、やっと、ちょっと関連しそうな議論が。

HoustonChronicle.com: Experts debate whether Hubble is worth repairing

The Hubble Space Telescope is definitely worth saving — unless it costs too much to repair or the "wrong" part of NASA is billed for it, space experts said Wednesday.
なかなかパンチのある出だしだ。SpaceDaily.comに載ったUPIのPhil Berardelli氏のえらく長文で中身の無いNASAいじめ?の記事(「真珠湾」なんていう例え話が出てくる)を読んだ後だったから、なおさら爽快に感じたのかも。ただ、記事を最後まで読んでみても、HOPに関する具体的な記述は出てこない。米メディア、どうなってる?

[2/4追記] なんとなくさんからいただいたコメントによると、SpaceRef.comにHOPの記事が掲載されています。65ヶ月の準備期間が必要で、約1000億円、か。思っていたより準備に時間がかかるのと、予算もちょっと高いかな。ジェームス・ウェッブ望遠鏡との関係が鍵、かな。

◆討論会「どうする日本の宇宙開発」

野尻ボードの記事より。2月17日午後6時から日比谷で「どうする日本の宇宙開発」と題して討論会。主張提言が理研の戎崎氏とJAXA技術参与の柴藤氏?? いったいどういう討論なのだろう... ちょっと覗いて見たい気もするけれど、この日は動けない。(泣)

がんばれ、スペースシャトル。

まんぷく日記経由。

確かに、スペースシャトルプロジェクトは失敗でした。.....(略)..... それでも、シャトルがもたらしてくれたものまで否定してしまうのは、あまりに残念です。20年以上に渡って、スペースシャトルプロジェクトは僕たちに夢を見せてくれました。あの機体を、あの運用状況で飛ばし続けた数多くのスタッフには、本当に頭が下がります。感謝の言葉はいくら重ねても足りません。.....(略)..... スペースシャトルは欠点だらけの機体です。それでも、今この状況で、その先に進むためにはまだあの機体が必要なんです。

僕は、これからもスペースシャトル計画を応援します。プロジェクトを支える数多くのスタッフや、宇宙飛行士達に心からの感謝を、そして...

がんばれ、スペースシャトル。がんばれ!
そう、スペースシャトルは確かに失敗作だった。それが四半世紀もの長きにわたってアメリカの宇宙開発とプライドを支え続けてきたことを除けば。5thstarもまた、スペースシャトルを応援しています。2010年のフライト終了予定まで、しっかりと安全に飛び続けて欲しい。

スミソニアン航空宇宙博物館新館

新館ができていたんですね。知りませんでした。エンタープライズ号が展示されているのかぁ。(って、そこのトレッキーな人、早合点しないよう...)

[2/4追記] これもコメントより。2003年11月のSpaceFlightNow.comにエンタープライズ号が新館に格納される様子の写真と記事。エノラ・ゲイもここにあるのかぁ...

◆宇宙開発委員会 推進部会議事録が掲載

昨年7月13日第1回と8月17日第2回の推進部会議事録が宇宙開発委員会のページに掲載された。なかなか面白い。

以下、印象に残った委員の発言など。

【小林特別委員】... 昭和40年代、NASDA(ナスダ)ができ上がったころは、きっとすごく情熱に燃えていたと思うが、その当時と比べて現在はどうだろうか。メーカー側の技術者と一緒になってやっていくという気持ちがなくなってきているのではないかと心配する。
.....(略).....
【浜崎プロマネ(JAXA)】 例えば技術開発戦略書というような形で一本にまとまった計画書は、現在、残念ながらJAXA(ジャクサ)には存在していない。もちろん、衛星ごとや、サブシステムごとの技術開発の見通しなどは当然作っているが、基本的には、衛星のサブシステムを決めるときに一つ一つの衛星だけを決めているわけではないので、過去の衛星の技術つながりや、将来の発展を当然のことながら考えながらやっている。その戦略の部分と、衛星ごとの最適化、ローカル最適化の話と両方を含めてプロジェクトごとに判断している。その流れの中で、技術開発戦略も少しずつ変わりながらという形が現状である。
.....(略).....
【井口委員長】 データがあるのかないのかわからない状態で、いろいろなことの設計が進んでいるような気がしてならない。すべてのデータがある状態というのは不可能であるにしろ、少なくともどういうデータがあって、これからどういう実証データをとるつもりであるのかということも、同時にお話しいただきたい。
.....(略).....
【井口委員長】 私は、「みどり」、「みどりII」とも見て、恥ずかしく思っている。「みどり」も「みどりII」も両方とも日本の技術レベルを超えたかなり高いところでトラブルが起きていたとはとても言えない。逆にかなり低いレベルのところである。そこで簡単に言えば、今、松尾委員からあったように、見落としというか、見逃しが原因である。
.....(略).....
【井口委員長】 衛星システム企業担当について、最後に「技術情報・品質情報を共有できる環境を整備する」と記載されている。誰が整備するとは書いてはないが。これは経団連、あるいはメーカーにお願いしたい。今の話で、メーカー間でこれをやってくださいと、お願いしたい。役所にどうこうしてくれなんてことを言うということは恥ずかしい話ではなかろうか。これはメーカー間できちんとやっていただきたい。
.....(略).....
【浜崎プロマネ(JAXA)】 補足したい。まず制度的な仕組みについてである。例えば、メーカー間の情報を直接やりとりすることについては、必ずしも今の契約上、自由にできるわけではない。JAXA(ジャクサ)の許可が必要な場合や、メーカー各々のノウハウを保護しなければいけない立場もあるため、現在若干の障壁になっている部分がある。そのような点については、契約上の配慮や、あるいはメーカー間で、JAXA(ジャクサ)にとらわれずに直接自由に交換していただきたい情報と、そうでない情報とを事前に明確化し、今よりはるかに必要な情報を自由に流通できるような仕組みの整備していただきたく、また、JAXA(ジャクサ)においても重点的に取り組みたい。
【川崎部会長】 いろいろうわさとして聞こえてくる話の中には、なかなか共同設計といったものについて、まとまって討議をしながら設計を見直すということがうまく機能しないという話を、ほかのケースで聞いているが、そのあたりについては、何か特段のことを契約以外の面でも考えているのか。
.....(略).....
【黒川特別委員】 最近出た本で、山本七平の『日本はなぜ敗れるのか』という話がある。つまり常に精鋭がやっていると勝手に思い込んでいるのである。エンジニアもみんないいと思っており、経営者を見ても同様である。最近の事故もまた同様である。技術者は、最高と勝手に思い込んでいるだけであり、そうではないところをお互いどうチェックするかという方がよほど大事なわけである。
.....(略).....
【黒川特別委員】 ではアメリカのエンジニアが日本より優秀かどうかというと、優秀な人もいるし、そうじゃない人もいて、それをシステムとしてどう構築するかという方が大事であり、勝手にうちのエンジニアは優秀だと思い込んでいる方がおかしい。さらに優秀な人が見れば、やる気を失ってしまうエンジニアはたくさんいると思う。その辺に問題があるわけで、そうでなくてもきちんとやれるかという戦略をどう築くかという話が一番大事だと思う。
.....(略).....
【井口委員長】 今の点で、ロケットであればそれでいいと思う。衛星について私が心配していることは寿命、要するに期間が長いということ。GOSATにおいても5年の寿命設計である。だから余裕をとれば7年とかになると思う。それだけのデータを持った材料なりなんなりがどれだけそろっているか。そのデータベースだと思う。それが十分そろっているようには思えない。
.....(略).....
【住特別委員】 これは私自身のNASDA(ナスダ)との長い付き合いの経験からなのだが、「みどり」の時代はNASDA(ナスダ)も非常に新しい方向に行こうとして、サイエンティストに配慮するような面があったと思うが、失敗し始めてから、一気に古い体制に戻ってしまい、人の意見を聞かない。というか、そういう段階になった際に、情報を出して、いろいろ言われるのが嫌だというところがあってそのようにしていたと私には見えるのだが、次第に、いろいろ言うのはいいという雰囲気になっているような気がする。ただ今度の場合においても、やはりサイエンティストは全部のプロジェクトに責任は持てないため、サイエンティストが意思決定をすることがないというのはわかるが、相当部分のエンドプロダクトのレベルでは、サイエンティストの協力は非常に大事であり、全部うまくいっているときはそれでいい。うまくいかなくなったときに、例えば納期があるから、もう仕方がないから、このスペックでいいかとか、そういうクリティカルなときに、やはりサイエンティストの意見を相当程度聞いて、やっていくようにした方が、将来にとってもいいのではないかと思うので、文言を別に書き込むということは必要ないが、やはり外部のそういう人を含めて、サイエンティストなり技術者なり、そういう人達の意見をよく注視したプログラムの運営実施体制を作っていただきたい。
.....(略).....
【浜崎プロマネ(JAXA)】 一番の問題は、企業とJAXA(ジャクサ)の間で、やはりまだある程度壁が存在していると思うため、そこをいかに取っ払って、例えば企業の一番若手のエンジニアがJAXA(ジャクサ)の年寄りに何か言えるとか、あるいは逆も言えるような、そのような形で壁を取っ払って共同作業できるような形に、そこは是非努力していきたい。
.....(略).....
【井口委員長】 一言言わせてもらえれば、8ページに実施体制があるが、浜崎プロマネの下にサブプロジェクトマネージャがいる。実務はサブプロジェクトマネージャに任せて、浜崎プロマネは半分は現場に常駐するくらいのつもりでやっていただきたい。責任者が現場に行ってほしい。
.....(略).....
【佐藤特別委員】 大体地球観測の衛星というのは、打上がったときは、非常に大量のデータが得られて、貴重なデータもたくさん得られているのだが、それをちゃんと解析する科学者の数がかなり少ないということもあって、結構宝の持ちぐされになっているという話をよく聞く。
.....(略).....
【井口委員長】 ETSプロジェクトマネージャの山形さんが、その経過について、昨年の日本航空宇宙学会誌2月号、4月号の中で、システム信頼性設計についてある程度ちゃんとやっていると書かれている。ところが、その設計方針はどうですかとほかのプロジェクトマネージャに聞くと、あまり賛成してくれない。ということは、どうもそれぞれのプロジェクトマネージャが、非常にきつい言葉で言えば、勝手にやっているのではないか。それではまずいのではないか。
.....(略).....
【冨田特別委員】 企業の人間というのは、JAXA(ジャクサ)の人と違って、1日いればそれだけでお金を使っていくわけである。私がやっていたとき、その辺の感覚に非常に違和感を感じた。つまり人は無料だという感覚を持っておられる。
読み物としてとっても面白い議事録なのに、今ごろになって掲載、とは、年度予算がおおむね片づいたからか>文科省?

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Comments

スミソニアン博物館の新館には、エンタープライズ号が展示されています。2003年11月の以下のSpaceflightnowのニュースを見て下さい。

http://spaceflightnow.com/news/n0311/20enterprise/

それから、HOPのニュースはこちらで報道されています。
http://www.spaceref.com/news/viewpr.html?pid=16050

エンタープライズ、反応しました。
(^^ゞ

なんとなくさん、情報をありがとうございます。追記しておきました。

イメカさんおひさしぶり。予想どおり、というか、反応ありがとうございます。(^o^)

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