記念品を決定!
H-IIA 7号機も無事打ち上がり、この一両日、当サイトも本家サイトも大幅なアクセス増、となりました。
ということで、1万アクセス記念キャンペーンの記念品を決めて掲載しておきました。
本日18:50現在、9543アクセス。あと457です。皆さん、野口宇宙飛行士の打ち上げも応援よろしく。
[追記] 関係はないけど、天文台マダム日記も「120,000hit」のカウンターキャンペーンを開催してます。すご。向こうはうちより一ケタ多いよ。(@_@)
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H-IIA 7号機も無事打ち上がり、この一両日、当サイトも本家サイトも大幅なアクセス増、となりました。
ということで、1万アクセス記念キャンペーンの記念品を決めて掲載しておきました。
本日18:50現在、9543アクセス。あと457です。皆さん、野口宇宙飛行士の打ち上げも応援よろしく。
[追記] 関係はないけど、天文台マダム日記も「120,000hit」のカウンターキャンペーンを開催してます。すご。向こうはうちより一ケタ多いよ。(@_@)
昨日の記事で「猪瀬直樹氏がMTSAT-1Rを「無駄遣い」発言?」と書いた件。問題の週刊文春3月3日号を買ってみた。
まず、記事を読んだ全体の印象から云えば、「猪瀬氏はよく調査をしてるな」「しかしその表現は扇情的でミスリーディングだな」という正反対の感想が拮抗する。
予想通り?猪瀬氏が感情的に攻撃しているのは国交省航空局であり、MTSAT-1Rの航空管制の機能に関する部分だった。これに関しては管理人はあまり実情を知らないので、猪瀬氏の言い分を「さもありなん」と受け止める。
しかしMTSAT-1Rの成り立ちを知らない人やJAXAの役割とか知らない人が読めば、日本の宇宙開発全体が否定されているようにも解釈できる表現がある。これはいかがなものか。
たとえば記事のタイトルや小見出しはこうなっている
ニュースの考古学
猪瀬直樹
「アホバカ衛星」
「国産アホバカ衛星は一千七百億円の無駄遣い」
記事の出だしの部分は
結論を先に言ってしまおう。打ち上げる必要がない時代遅れの百六十三億円の人工衛星を搭載して、九十億円かけてH2Aロケットを打ち上げるのだ。しめて二百五十三億円。
国交省航空局は真相をひた隠しにしているため、今回の運輸多目的衛星(MTSAT-1R)は、表向きには気象衛星ひまわり5号の後継機とされている。新聞やテレビは、気象衛星ひまわりが老朽化して、後継機が必要、と説明している。
となっている。ここまではいい。航空管制の機能がその後の世界の流れで時代遅れになったということは、記事を注意深く読めばわかる。ただ「千七百億円」の内訳は、
・一回目の失敗のコスト
・二回目の今回の打ち上げ
・予備衛星のための来年の打ち上げ
ここまで七百億円超
・航空衛星センター(神戸市、常陸太田市)
五百億円
・標定局(ハワイ・オーストラリア)
・モニター局(札幌、東京、福岡、那覇)
三百五十億円
などなど
とされている。あの〜気象衛星の機能の部分までそのまま「無駄遣い」としてカウントされちゃっているように読めるんですけど...? H2Aの失敗まで衛星と一緒に「無駄遣い」とくくってしまっていいのか? 運搬手段であるロケットの失敗はもっと別に分析すべきじゃないのか?
しかし気の毒なのは気象庁、だよなぁ。国交省との力比べに負けたのだろうか? 管理人がもし気象衛星の側の責任者だったら、自分のクビをかけてでも航空管制機能との相乗りには反対していただろうな。猪瀬氏の記事では無視されているMTSAT-1計画の生い立ちの部分を掘り下げてくれるジャーナリスト、どこかにいないかな。
[2/27追記]
種子島の打ち上げ現場で取材したスペースノンフィクションライターの松浦晋也氏が日経BPにいい記事を書いています。
仕事が入っていたので、ライブで見ることはできませんでしたが、宇宙作家クラブ ニュース掲示板によると、H-IIA・MTSAT-1Rの打ち上げは無事成功したようです。
まんぷく::日記: H-IIA打ち上げ成功
大橋マキBlog: やったーーっ!打ち上げ成功!!
よかったよかった。まずはおめでとうございます>JAXA&関係者の皆様。これで元気を取り戻してください。
納税者的には、衛星が無事、静止衛星軌道に落ち着くまではまだ楽観できないですけどね。これはどこの所轄だろう?
[2/27追記]
某ブログに、丸の内OaZOのJAXAiで行われたライブ映像に人が鈴なりになっている写真が。うわ、こんなに集まってたのか。
[2/27追記2]
HoustonChronicleにNew York Timesの記事が載っている。
HoustonChronicle: Japan's space success could help its military
Japan's program, run by Japan Aerospace Exploration Agency, is one of the world's few rocket programs that is not an offshoot of a military missile program. But with Japan now embarking on a major missile defense program with the United States, what is learned at the $1 billion space center on Tanegashima, a lonely island of sandstone cliffs, is expected to spread to the nation's military arts.だそうで。開いた口がふさがらんというか、なんというか。記者の無知と偏見と悪意を感じてしまう。New York Timesに抗議の手紙でも送るべきじゃないのかなぁ>誰とはなく
[2/28追記]
極東ブログさんの「漁業に遠慮して日本のスパイ衛星打ち上げは延期だ、とBBCが伝える」という記事に面白いコメントがたくさんついてます。
ごんさぶろうさんからトラックバックをいただきました。鹿児島南端の佐多岬から写したH-2A打ち上げの動画が掲載されています。
JAXAのいはもとさんの「H-IIA打上げ成功から2日目!」という記事には「そして、成功良かったね、と話をすると、みんな打上げが成功して、目頭が熱くなって、涙が溢れそうになったと・・。」という記述。あらためておめでとうございます。
今日のNHKの22時からのニュースは宇宙関連の話題が多い。明日に迫ったH-IIA・MTSAT-1Rの打ち上げ、野口宇宙飛行士の船外活動訓練の様子、そして関東甲信越版では今日から始まったJAXA筑波宇宙センターの閉鎖環境試験のニュース。
閉鎖環境、なつかしいなぁ。でも毛利さん、なんでそこにいるんだ? 試験に参加する3人の男性がしっかりテレビに映っていたのがなんか新鮮。選抜試験の時には徹底したプライバシー保護の体制だったのに。
本家サイトを「野口聡一」や「野口宇宙飛行士」で検索して訪れる人もいよいよ増えてきました。1万ヒット記念キャンペーンも思ったより早く達成しそう。
野口宇宙飛行士の船外活動訓練が公開された記事はこちら。
NHK: 野口飛行士 シャトル訓練公開
TBS: シャトル打ち上げ控え野口さん訓練公開
asahi.com: 「早く宇宙に」 野口さんの宇宙遊泳訓練、NASA公開
毎日新聞:ディスカバリー:野口さん宇宙遊泳訓練
読売新聞:ディスカバリー搭乗の野口さん、船外活動の予行演習
東京新聞:安全に万全を 野口さん訓練 NASA公開
時事通信:シャトル打ち上げ控え総仕上げ=野口さんが宇宙遊泳訓練−米
時事通信:野口さんが宇宙遊泳訓練−米
中国新聞:野口さんが宇宙遊泳訓練 「士気高い」とやる気十分
サンスポ.com: 【社会】野口さんが宇宙遊泳訓練−「士気高い」とやる気十分
HoustonChronicle: Discovery crew leader 'confident' of success
野尻ボードの記事によると週刊文春3月3日号の62ページで猪瀬直樹氏がH-IIAについて論評しているという。
「今回の衛星は1700億円の無駄遣い。航空管制はインマルサットの方が高性能なので、意味がない」とのことらしいが、どういう論旨だろうか。週刊文春を読んでみなきゃ。
現在のJAXAの組織にはいろいろと問題も多いと管理人は思うが、日本が自国の気象衛星を打ち上げることが無駄遣いだとは思わない。むしろMTSAT-1Rを海外のメーカーに作らせたことのほうが問題だと思う。もっとも航空管制の機能についてはまた別の話だけど。
コメントは週刊文春を読んでから書きたいと思うけれど、まずは打ち上げ前のこのタイミングでひと言。
打ち上げといえば、宇宙作家クラブ ニュース掲示板で現地入りした松浦晋也氏の臨場感溢れる準リアルタイムのレポートを読むことができる。こちらも目が離せない。
ライブ中継の情報のまとめはこちら。
『メロスはすぐに出発した。初夏、満天の星である。』
ご存知、太宰治著「走れメロス」の一節。メロスが国王の怒りを買って処刑されそうになる場面で、妹の結婚式に出席するために国王に処刑の延期を願い出、親友セリヌンティウスを身代わりにして、故郷に向かって駆け出す場面。
小学生低学年の頃、ある本を読んでいたら、文章がいきなりこの出だしから始まっていた。まだ「走れメロス」を読んだこともなかった年齢。なぜか印象に残った。
当時の本が手元に残っていないので記憶が定かでないが、その本とはこれだったのではないか?
星座の楽しみ
草下英明著
東京 : 社会思想社, 1967年
本はこのあとたしか「メロスが駆け出した時、夜空を飾っていたのはどのような星座だったのだろうか。」のように続いて、星座を知ることが人生の楽しみをより豊かにしてくれることを説く。
小学生の頃に読んだ文章の出だしがなぜかすごく印象に残っていて、大学生時代のある授業で「印象に残った書き出しの本の感想文を書け」という宿題が出た時、この本をネタにして『メロスは...』の書き出しで原稿用紙2枚ほどの文章を書いた。そしたら次の授業で先生がいきなりその感想文をみんなの前で読み上げ始めて、びっくりしたことがある。
小学生の頃、身体が弱くて学校を休みがちだったこともあり、ベッドの中で手当たり次第片っ端から星座やギリシャ神話や天文学の本を読みあさったことが、今の自分のベースの何パーセントかを形作っているように思う。
ひるがえって現代、丸の内オアゾの丸善などで天文関係の書籍コーナーに立ち寄って、つらつらといならぶ本を眺めてみても、子供の頃によく読んだような「余韻」が残るような本に出会う機会がめっきり減ったような気がする。かつては天文関係の書籍にも文学の素養を感じさせる文筆家が数多くいた。
子供の頃に出会ったいろいろな本や文章は、振り返れば自分の人生観に大きな影響を与えていると感じる。今の時代の子供たちにはどのような出会いがあるのだろうか。
@niftyがパソコン通信を終了する、という記事を読んで、とりとめもなく昔を想う。思えば、いろいろな時代を駈け抜けてきた。
「星座の楽しみ」はその後、改訂版が出ていて、Amazonでも在庫があるようだ。
JAXAiに展示中のパイオニア10号搭載のプレートのレプリカ。
火星の隕石も展示中。
日本宇宙フォーラムに来ています。
MSNのトップページ http://www.msn.co.jp/ から、
サーチ > 自然科学
> 天文学/宇宙科学 > 宇宙開発
と順番にたどっていくと、なんと、うちの本家サイトが「宇宙開発」のトップに表示される。
光栄なのは光栄なんですが......ほんとにそんな状態でよいのか>MSN? (^^;)
きっと、アルファベットが日本語より優先され、しかもうちのサイトが「 F」で始まるから、やね。MSNの仕様...?
NASA/ESAの太陽観測衛星SOHOはこれまでに900個以上の新彗星を発見している。そのSOHOが1000個目に発見した彗星が太陽に最も近づく日時を予測するコンテストが開催されている。
NASA: The SOHO 1000th Comet Contest
コンテストの応募〆切は「960番目の彗星が発見されるまで」
現在のペースだと5月末くらいが〆切、かな?
一位の人の賞品は SolarMax DVD, SOHO T-シャツ、太陽観測眼鏡、その他SOHO衛星関連グッズ、それと、NASAのゴダード宇宙センターの特別招待(旅費は含まず)だそうで。
ということで、管理人もエントリしてみました。太陽の表面をかすめるように飛ぶ彗星、ということで、クロイツ群の池谷・関彗星、を思い出す...
本家サイトのカウンタがそろそろ1万になるので、1万アクセス記念キャンペーンなるものを企画してみました。
なにを記念品にするかは現在物色中。決まったら上のページに掲載しておきます。
STS-114の打ち上げ日時変更を反映して、本家サイトの
STS-114についてを更新してみました。
(どなたか「はてなブックマーク」に登録してくださっているし)
今後、打ち上げ日時がさらに変更になったとしても、フライトプランの日時をアップデートするPerlスクリプトを作ったので、今後の変更にも対応が容易。Bring it on! ー かかってきなさい。
でも、これくらいの情報量があるフライトプランをNASAの公式ページでも掲載して欲しいものだ。日時は修正したものの、中身はあいかわらず昨年12月19日の報道のまま、というのでは、いささか寂しい。
[追記] よく考えたら、打ち上げ予定日が後ろにずれていくにつれてシャトル乗組員の起床・就寝時刻は少しずつ早まるけれど、ISS乗組員の生活サイクルはそのまま、とすれば、両者のスケジュールにだんだん齟齬が生じてくる。6月3日打ち上げともなれば、ISS乗組員の生活サイクルとかなりずれてくるはず、なんだけど、どのように調整するつもりなんだろうか。ISS乗組員側が時刻をあわせる、のかな?
打ち上げの日程が公式発表された影響か、「野口聡一」の検索ワードで本家サイトを訪れる人が増えた。
そのおかげでこんなページを発見。
兵庫にまつわる小惑星:5734-Noguchi
へぇ、知らなかった。野口宇宙飛行士の名前が小惑星になっていたのね。もう何年も前の命名のようだけど、ニュースでは見かけなかった気がする...
登録してみました、NASAのプレスリリース・メールマガジン。
domo@hq.nasa.gov あてに「subscribe press-release」というメールを送るだけ。もっと早くに登録しておけば良かった。
STS-114の打ち上げ予定日は、NASAの公式ページによると、以前と同じく「5月12日から6月3日の間」のままとなっている。
しかしケネディ宇宙センターのあるフロリダ州の地方紙、Florida Todayは、今年に入ってから打ち上げ予定日を「5月14日」と報道してきた。
そのFloridaTodayが今日の記事で、打ち上げ予定日がさらに1日遅れて、5月15日午後3時50分〜55分(米東部夏時間)となった、と、書いている。
FloridaToday: Launch shifts a day because of lighting needs
目標日の延期の理由はやはりコロンビア号の事故原因となった外部燃料タンクの断熱材の剥離状況を詳細に観察するため、大西洋上で切り離した外部燃料タンクに太陽の光がちょうどよい角度であたる、という条件から来るようだ。もしこれがほんとの理由なら、5月までにあと数回、目標日の変更があるのではないかと勝手に推測する。
管理人的には15日になってくれたほうが、打ち上げを見に行くことができるチャンスが飛躍的に増大する。しめしめ。ということで、本家サイトのカウントダウンクロックも1日、遅らせてみました。「STS-114について」の記述もあとで直しとかなきゃ。
これは管理人の推測だけど、NASA内部には「今回のミッションの重要な任務の一つである外部燃料タンクの撮影に最適な日時を目指そう」とする一派と、「あと3ヶ月の打ち上げ準備の間には予測不可能な様々な打ち上げ延期要因が浮上しうるのだから、5月12日から6月3日の間という公式見解をあくまでも守ろう」とする一派がいるのだろう。FloridaTodayはおそらく前者から情報をリークしてもらっているのではないか... どっちも正論、だけどね。んで、管理人的には、NASAが公式ページで詳しい見解を述べるまでの間は、FloridaTodayの情報のほうを信用するわけです。
でも、過去には、打ち上げ数秒前になってトラブルが見つかって、打ち上げが数ヶ月延期、という事態もあったわけだし、打ち上げはあくまで水もの...
日本航空協会と日本ロケット協会が主催する「宇宙旅行シンポジウム」が3月12日(土)に開催。
ただ、Googleで探してみると、この情報が掲載されているのは上記二つの団体のホームページではなくて、なぜか宇宙旅行ポータルサイトSF/J Community Cafe。「livedoor社長日記」のコメント欄にも載っている。...と思ったら、ありました、ありました、日本航空協会のページ。深い。
*****
2005年3月12日(土曜日)13:00—17:00
航空会館 7階 大ホール (東京都港区新橋1-8-1, tel: 03-3502-1206)
シンポジウムプログラム
・基調講演
「宇宙旅行の夢を実現しよう」 秋山豊寛 宇宙飛行士
「ロケットへの搭乗−テストパイロットアンケート調査」 斉藤勝 日本航空協会
「Xプライズとアメリカの熱気」 水谷定博 Xプライズ財団
・ 一般講演
「乗員の立場から民間有人宇宙輸送へ提言」 高野 開 元全日空機長
「航空事業から宇宙旅行事業化を検討して」 橋本安男 日航財団
「民間投資によるドイツの弾道宇宙旅行計画」 W.インデン インデンコンス社
「ジャーナリストから見た宇宙開発」 知野恵子 読売新聞社 ・パネルディスカッション
コーディネーター 的川泰宣 宇宙航空研究開発機構
*****
こころなしか、宇宙旅行ポータルサイトSF/Jのwebサイトの作りって、思いっきりあやしい。コリンズ教授ってなにもの? あと「日本ロケット協会」というのもまともなwebサイトを持っていないような雰囲気で、それだけで引いてしまう。どっちにしてもこの時期は出張が入っていて、出られないけれど...
でも、秋山さんとか的川先生とかXプライズの水谷さんとかがご出席されるんですよねぇ。どなたか参加して詳細をレポートしていただけるとうれしかったり。
ある人からメールでタレコミ情報。
> ぎりぎりのご案内でごめんなさい。
> ご存知かもしれませんが、今日野口さんが
> ラジオに出演します('▽')ゞ
>
> 2/15 23:00〜 東京FM80.0
> Global ASTRO Radio = m-flo=
> m-flo LOVES宇宙飛行士野口聡一!!
> STS-114
> RETURN TO FLIGHT !!
> http://www.tfm.co.jp/mother/index.html
有り難い情報提供です。感謝!
ヒューストンから生出演、なのかな。 収録、だったようです。
そろそろこうやってメディアへの露出度が高まっていく(高めていく)頃合い、ですねぇ。
[追記] それにしても、のぐっちゃんがエヴァンゲリオンを観てたとは、ちょっと意外だったなぁ。はっ!もしかしてそのあたりに選考基準のヒミツが(爆
2月24日に打ち上げ予定のH-IIAロケット7号機。今回からは株式会社ロケットシステムが打ち上げの模様をライブ中継する。
MTSAT-1R/H-IIA F7カウントダウン:ライブ中継
RBB Navi: 気分はもう宇宙空間! JAXA、H-IIAロケット打ち上げの様子をライブ中継
トラックバックを戴いたこちらのブログ↓の方も、中継のために種子島入りされたようですが、関係者かな?
ブログ・ウォッチ - 芸能人、有名人の人気ブログを紹介・小林じょうたろう :宇宙開発事業団(改)JAXA。種子島ひかライブ伝来記? - 04
まんぷく::日記とか覚え書き@kazuhi.toとか読むと、12日(土)、新宿・ロフトプラスワンで開かれた
宇宙作家クラブpresents「ロケットまつり4」
(ニュース掲示板 No. 822参照)
はなかなか盛況だったようですね。
kazuさんの記事によると、
次回のロケットまつりは、ペンシルロケット飛翔50周年を祝い4月12日に決定だそうです。ところで聞き捨てならなかったのが、JAXAとしてはこの記念すべき日を祝うつもりが無いらしい、ということ。確かにTPS/Jメール最新号のYMコラムで、的川先生はなかなかJAXA内部では乗ってくる人がいませんと嘆いておられましたが。なんでも、旧NASDAの方面から「旧ISASの業績を持ち上げるのはけしからん」とする声があるとか無いとか。とのことで、ほんとだとすると、あまりにも大人げないというか情けない話。まぁ旧ISAS側の人の発言もそれなりに割り引いて聞いておく必要はあるのだろうけど。
black_knightさんのコメントもそれなりに納得できるものではあるけれど、しかしなんといってもNHKをして見事なまでに旧ISASを黙殺したプロジェクトXの番組を作らせた旧NASDAのこと、「さもありなん」と感じてしまう。
ところで4月12日と言えば、「Yuri's Night」じゃないか。数年前に筑波宇宙センターで開かれたYuri's Nightに参加した時のことを思い出す。盛り上がっていたのはメーカーからの出向社員と管理人のような部外者のみで、NASDAプロパーな人間は見事なまでに「シレッ」としてたなぁ...
他人のお家の事情ながら、異文化コミュニケーション、じつに心配な事態ではある。
NHKさん、「おおすみ」のプロジェクトXも作ろうよ。おぢさん世代の涙腺ダイレクトヒット間違いなし、だよ。そういえば、建国記念日に打ち上げられたのだっけ。
5thstar本家サイトに「STS-114について」を掲載しました。お気づきの点がありましたらご連絡ください。
12月12日の記事で書いたNASAのオキーフ長官の辞任。昨日11日にNASAを去った。ブッシュ大統領の2006年度の予算教書が無事発表されたことに基づくもの。
HoustonChronicle: O'Keefe bids NASA an emotional farewell
NASA: Farewell, Sean O'Keefe
後任はまだ発表されていない。後任が決まるまで長官代理としてFred Gregory氏が任につく。Gregory氏は元スペースシャトルの宇宙飛行士で黒人として初めてスペースシャトルの船長を務めた。
オキーフ長官、ご苦労様。
◆ STS-114クルーの訓練の様子
NASA/JSC: All in a day’s work: jam-packed training schedules help crews get the job done
略語や専門用語が飛び交う訓練。だけどプライベートな時間を確保するのも宇宙飛行士の精神の安定のために重要な要素とのこと。
◆ キャメロン監督がNASAに提言
FloridaToday: Director: NASA must engage public
「タイタニック」「エイリアン」「ターミネーター」などで有名なジェームズ・キャメロン監督が、NASAの火星ミッションの準備の手助けをしているという。スペースシャトルと国際宇宙ステーションを称して"formed a closed-loop ecosystem for self-justification."とは手厳しい。
将来のミッションで世論の後押しを得るためには、NASAはハードウェア(ロケットや探査機)などを広報するのではなく、宇宙飛行士や科学者の人間性をもっと公開するべきだ、と説く。
◆ ボーイング社とロッキード社のロケット部門に多額の予算
FloridaToday: Ailing rocket projects could land more cash
民間の衛星打ち上げ需要が冷え込んで、ロケット製造部門が税金の金食い虫と化しているのは、どうやら某国だけではないようで。
川島レイのレイランド Reiland: 北大CAMUIロケット
開発したロケットを一般に販売するとアナウンスしたとたんに、テロに使われるのではないかとの副大臣発言。そのあとのすったもんだは協奏曲ではなくて狂騒曲。残念ながら、このあたりはオフレコ話が多いので割愛。
う〜、どうやって中央からの圧力を乗り切ったのか、知りたい! 知れば知ったで血圧が上がるだけかもしれないけれど... それにしても、地方の時代、ですねぇ。
FloridaTodayの記事3本。
FloridaToday: Cuts target shuttles, defense
FloridaToday: New NASA budget plan to study closures
FloridaToday: Hosting shuttle crew on station poses challenges
ブッシュが要求したNASAの来年度予算は165億ドル、2.4%増。一年前の予想増加額と比べると約半分となったが、議会がこれを承認すればNASAにとっては「政治的勝利」とのこと。
細かく見ると、
・シャトル予算は微増で45億ドル。
・シャトルのフライト数の削減をはかり、宇宙ステーションの建設終了とともに2010年で運航終了。年間予算は減額され2010年には24億ドルまでに。
・ハッブル望遠鏡の廃棄の準備のために7500万ドル。
・貨物と乗員の運搬を他国ないし民間企業に委託するために1億6千万ドル。
・次期有人宇宙システムCEVの開発に31億ドル。
・シャトル運航終了から次のCEVによる有人宇宙飛行まで4年間のギャップ。2008年には最初のデモフライト。
・木星の衛星の探査機のための深宇宙探査用の原子力発電装置の開発を廃止、かわりに長期有人宇宙飛行にも使える月・火星・小惑星向けの探査機に用いる電源の実験的開発に着手。
・現在、全米10ヶ所にあるNASAのセンターのそれぞれの存在意義を見直し、廃止・縮小・他の法人に運営させる、などの可能性について検討する。
[2/10追記] SpaceflightNowにNASA予算の詳しい解説記事が載っています。
SpaceflightNow: Analysis: A Promising NASA Budget?
ハッブル望遠鏡と木星の衛星探査ミッションが削減されることを除けば、NASAの科学衛星のミッションは全部無事、という。
日本でもこれくらい詳しくJAXAの予算の推移を解説する記事を書いてくれるジャーナリスト、どこかにいないかなぁ。
NASAの裏付けもあったので、本家サイトのカウントダウンを秒読みまで入れてみました。打ち上げ日時の5月14日午後4時11分EDT(米東部夏時間)はこのページを参考に。
いちおうデバッグしたつもりだけど、問題点を見つけた方はご連絡ください。
Netscape 4.7でもとりあえず見えることは確認したけれど、Netscape 6.xではレイアウトがめちゃくちゃ。なして? (泣)
しかし読売新聞にはこんな記事も。
「機体の損傷を軌道上で補修するために新開発されたパテ状の素材に、多数の問題がある」と報告書に指摘されているという。Houston Chronicle紙などではずいぶん前から指摘されていることなので、内容としては新しいものではない。けれど、打ち上げまで3ヶ月、となったこのタイミングで、5thstarとしては予定通りの打ち上げを応援したものか、CAIBの勧告をNASAがちゃんと順守して宇宙飛行士の生命を尊重するようはたらきかけるべきか、悩む。宇宙ステーションの補給などを考えると、この時期のシャトル飛行は欠かせない。かといって、そのプレッシャーがNASAに安全軽視スケジュール優先の文化を揺り戻してしまう結果になってしまっては困る。
カウントダウンは始めたものの... う〜む。
帰宅すると、NASAから手紙が届いていた。
らっう゛れたぁ〜、ふろむ かなだぁ〜♪(ふっる〜)
見ると、STS-114の打上げ予定日は「5月14日から6月3日の間」とはっきり書いてある。思わず、NASAのレターヘッドを確認。本物だよな、これ。
続いてNASAのSTS-114のページを確認。やっぱり、「5月12日から6月3日」だ。
でも5月14日が打上げのターゲット日、ということはこれで確定、かな。4月にもう少し確かな情報が得られるようだ。
ということで、本家サイトのカウントダウンの日付を二日、遅らせてみました。
よく考えたら、日本時間との時差も考慮しなきゃな〜。
JAXAのトップページに「MTSAT-1R/H-IIA・F7 COUNTDOWN」と題したFlash Movieが掲載されている。
作風がどことなく、Ynotのグリーティングカード「宇宙の旅」に似ているなぁ、と、思ってしまうワタシって...
「宇宙の旅」へは直接リンクを張れないので、以下の経路でたどってください。
Ynotアーティスト一覧 → 「A.e.Suck 作品一覧」 → 「宇宙の旅」(注:音が出ます)
宇宙関連TV番組情報 2005.2でも書いた、若田宇宙飛行士による「課外授業ようこそ先輩」。
2/ 6 日 8:25〜 8:57 NHK総合 課外授業ようこそ先輩 宇宙飛行士 若田光一
http://www.nhk.or.jp/kagaijugyou/index.html
予約録画しておいたので風呂上がりにじっくり見てみた。予想以上の出来栄え。
最初、筑波宇宙センターおなじみの宇宙飛行士の着ぐるみが出てきたり、液体窒素で冷やしたゴムボールを粉々に砕くパフォーマンスが出てきたりしたので「おいおいこんな調子かよ」と思って見ていたけれど、最後はちゃんと締めて、なかなか感動的な番組に仕上がっている。
宇宙飛行士に求められる資質として、集中力、洞察力、チームワーク、の三つの要素がある、として、それぞれに対して小学生に実際に宇宙飛行士が受ける訓練の一部を体験してもらう。閉鎖環境試験設備を使ったり、宇宙ステーション管制室を使ったり、なかなかぜいたくな番組だ。
このうち、集中力の訓練と称する「真っ白なジグソーパズル」と、洞察力の訓練と称する、写真を見て人に伝える訓練と、その言葉を聞いて絵を描く訓練、は、前回の宇宙飛行士募集の最終選抜でも実際に出てきた。チームワークの訓練であるサバイバル訓練は、実際の選抜試験には出てこないけれど、似たような主旨のチームワークによるミッション遂行訓練を仮想的に室内で行う。
ということで、次回JAXAの選抜に応募しようと思っている人は、参考にしたほうがよいかも。というか、かなり参考になります。これだけでは合格しないけどね。再放送が火曜日の深夜に。
2/ 8 火 26:25〜26:57 NHK総合 課外授業ようこそ先輩 宇宙飛行士 若田光一 (再)
いやはやNHKあなどりがたし。ぜいたくな番組です。この小学生達、うらやましいねぇ。
宇宙開発委員会のページに調査部会第20回、21回、22回の議事録が掲載。土曜日の更新作業、ご苦労様です>担当の方。もっと早くに掲載してくれるともっといいのだけど。
例によって、印象に残った委員の発言など。
【宮村特別委員】 これを全部やるというのは、頑張ればできるのだが、この場でもいろいろ意見が出て、また五代先生がよく言われるように、日本の場合は最初は頑張るからうまくいくのだが、それが1、2、3、4、5、6と増えていくとそう頑張りが続かない。
.....(略).....
【松尾部会長】 今のチェックリスト、チェックシートについては、我々の認識不足である。その差というのは、私自身よくわかっていなかった。
「頑張りが続かない」ってあーた ... なんだか太平洋戦争を彷彿とさせるような(いつの生まれだ?)...
最近「フライバイ」があちこちで話題になっているようなので、ちょっと説明を考えてみました。
*****
「フライバイ(Fly-by)」とは惑星探査機が少ない燃料で遠方の惑星に到達するために、手前にある惑星の角運動量を利用して探査機の軌道(遠日点)を増大させる航法のこと。「スイングバイ」とも呼ばれる。
探査機が惑星に近づくと、重力によってお互いに引き寄せられる。探査機の速度が惑星に最接近する距離に対して十分に速いとき、探査機は惑星の重力を振り切って再び飛び去っていく。この時、探査機と惑星の間で運動量が交換される。
フィギュアスケートの男女ペアの演技で男性スケーターが女性スケーターの腕を取って前に放り出す場面を考えてみる。女性スケーターの運動量は男性スケーターに腕を取られて前に放り出してもらうことで増加する。この瞬間、男性スケーターの運動量は減少するが、男女の共通重心で見た全体の運動量は保存している。腕を引き寄せるという作用によって男女それぞれの運動量が交換されている。
フライバイでも重力を媒介として運動量の交換が起きる。太陽を中心とした座標系で見ると、探査機と惑星が太陽に対する角運動量を交換していることになる。探査機が惑星の公転方向の後ろ側を通過すると、探査機の太陽に対する角運動量は増加し、惑星は減少する。惑星の前方を通過すると、探査機の角運動量は減少し、惑星は増加する。どちらの場合も共通重心でみた全体の角運動量は保存している。
実際には惑星の質量は探査機と比べると巨大なため、フライバイによる角運動量の交換は惑星の公転にほとんど影響を与えない。しかし探査機は軽いので角速度が大きく増減する。角速度が増加すると、軌道が変わり、遠日点が増加する。つまり、より遠くの惑星まで到達することになる。
*****
ご批判、修正、ご指摘などありましたら遠慮なくツッこんでください。この文章には著作権を主張したりしないのでWikipediaにご利用いただいても可。
STS-114のReturn to Flightまであと3ヶ月ほど。ここにきて急に関連のニュースが増えてきた。管理人も「ヒマを持て余している」という状態でもないので、これから本番が近づくにつれて、記事を追いかけきれなくなるかも。
最近、宇宙関係の記事更新が活発になってきたHouston Chronicle紙から再び。
HoustonChronicle: Cosmonaut questions space shuttle strategy
4月に現在の宇宙ステーションクルーのリロイ・チャオ、サリザン・シャリポフと交代する予定のロシア人宇宙飛行士、Sergei Krikalevコマンダーが、宇宙ステーション滞在中にドッキング予定のディスカバリー号の非常事態の際のプランについてNASAに質問、というか、クレーム。
宇宙ステーション搭乗員の安全を守る、という彼の立場からすると、もしディスカバリー号の耐熱タイルが損傷していることが軌道上でわかった場合に宇宙ステーションを救命ボート代わりにして1ヶ月近く、アトランティス号の打ち上げを待つ、という現在のNASAのプランは非常に心配なものであるらしい。そりゃそうだ。現状の補給体制では、二人の滞在でさえ、やれ空気が心配だ、食料が足りない、と言っているのに、そこにディスカバリー号から来た7人が加わって、総勢9人が空気も食料もトイレも節約しながら1ヶ月近く生活することになる。
で、彼の要求は「ディスカバリー号の乗員を7人から4人の体制にせよ」と。そうすれば、総勢6人となって、ソユーズがもう一機、自動操縦でドッキングすれば、緊急退避が可能になる。ロシアの立場らしい発想。
もちろんNASAはこの段階になってこんな要求を飲むわけもないけれど、ロシア人宇宙飛行士、NASAを相手にして、はっきりものを言うねぇ。JAXAとはエライちが...
◆ハッブルの後継機についての報道
米メディアのいくつかをウォッチしているけれど、nqさんのコメントにあるハッブルの後継機HOPについての情報がなかなか出てこないなぁ、と思ったら、HoustonChronicleに、やっと、ちょっと関連しそうな議論が。
HoustonChronicle.com: Experts debate whether Hubble is worth repairing
The Hubble Space Telescope is definitely worth saving — unless it costs too much to repair or the "wrong" part of NASA is billed for it, space experts said Wednesday.なかなかパンチのある出だしだ。SpaceDaily.comに載ったUPIのPhil Berardelli氏のえらく長文で中身の無いNASAいじめ?の記事(「真珠湾」なんていう例え話が出てくる)を読んだ後だったから、なおさら爽快に感じたのかも。ただ、記事を最後まで読んでみても、HOPに関する具体的な記述は出てこない。米メディア、どうなってる?
[2/4追記] なんとなくさんからいただいたコメントによると、SpaceRef.comにHOPの記事が掲載されています。65ヶ月の準備期間が必要で、約1000億円、か。思っていたより準備に時間がかかるのと、予算もちょっと高いかな。ジェームス・ウェッブ望遠鏡との関係が鍵、かな。
◆討論会「どうする日本の宇宙開発」
野尻ボードの記事より。2月17日午後6時から日比谷で「どうする日本の宇宙開発」と題して討論会。主張提言が理研の戎崎氏とJAXA技術参与の柴藤氏?? いったいどういう討論なのだろう... ちょっと覗いて見たい気もするけれど、この日は動けない。(泣)
まんぷく日記経由。
確かに、スペースシャトルプロジェクトは失敗でした。.....(略)..... それでも、シャトルがもたらしてくれたものまで否定してしまうのは、あまりに残念です。20年以上に渡って、スペースシャトルプロジェクトは僕たちに夢を見せてくれました。あの機体を、あの運用状況で飛ばし続けた数多くのスタッフには、本当に頭が下がります。感謝の言葉はいくら重ねても足りません。.....(略)..... スペースシャトルは欠点だらけの機体です。それでも、今この状況で、その先に進むためにはまだあの機体が必要なんです。そう、スペースシャトルは確かに失敗作だった。それが四半世紀もの長きにわたってアメリカの宇宙開発とプライドを支え続けてきたことを除けば。5thstarもまた、スペースシャトルを応援しています。2010年のフライト終了予定まで、しっかりと安全に飛び続けて欲しい。
僕は、これからもスペースシャトル計画を応援します。プロジェクトを支える数多くのスタッフや、宇宙飛行士達に心からの感謝を、そして...
がんばれ、スペースシャトル。がんばれ!
新館ができていたんですね。知りませんでした。エンタープライズ号が展示されているのかぁ。(って、そこのトレッキーな人、早合点しないよう...)
[2/4追記] これもコメントより。2003年11月のSpaceFlightNow.comにエンタープライズ号が新館に格納される様子の写真と記事。エノラ・ゲイもここにあるのかぁ...
◆宇宙開発委員会 推進部会議事録が掲載
昨年7月13日第1回と8月17日第2回の推進部会議事録が宇宙開発委員会のページに掲載された。なかなか面白い。
以下、印象に残った委員の発言など。
【小林特別委員】... 昭和40年代、NASDA(ナスダ)ができ上がったころは、きっとすごく情熱に燃えていたと思うが、その当時と比べて現在はどうだろうか。メーカー側の技術者と一緒になってやっていくという気持ちがなくなってきているのではないかと心配する。読み物としてとっても面白い議事録なのに、今ごろになって掲載、とは、年度予算がおおむね片づいたからか>文科省?
.....(略).....
【浜崎プロマネ(JAXA)】 例えば技術開発戦略書というような形で一本にまとまった計画書は、現在、残念ながらJAXA(ジャクサ)には存在していない。もちろん、衛星ごとや、サブシステムごとの技術開発の見通しなどは当然作っているが、基本的には、衛星のサブシステムを決めるときに一つ一つの衛星だけを決めているわけではないので、過去の衛星の技術つながりや、将来の発展を当然のことながら考えながらやっている。その戦略の部分と、衛星ごとの最適化、ローカル最適化の話と両方を含めてプロジェクトごとに判断している。その流れの中で、技術開発戦略も少しずつ変わりながらという形が現状である。
.....(略).....
【井口委員長】 データがあるのかないのかわからない状態で、いろいろなことの設計が進んでいるような気がしてならない。すべてのデータがある状態というのは不可能であるにしろ、少なくともどういうデータがあって、これからどういう実証データをとるつもりであるのかということも、同時にお話しいただきたい。
.....(略).....
【井口委員長】 私は、「みどり」、「みどりII」とも見て、恥ずかしく思っている。「みどり」も「みどりII」も両方とも日本の技術レベルを超えたかなり高いところでトラブルが起きていたとはとても言えない。逆にかなり低いレベルのところである。そこで簡単に言えば、今、松尾委員からあったように、見落としというか、見逃しが原因である。
.....(略).....
【井口委員長】 衛星システム企業担当について、最後に「技術情報・品質情報を共有できる環境を整備する」と記載されている。誰が整備するとは書いてはないが。これは経団連、あるいはメーカーにお願いしたい。今の話で、メーカー間でこれをやってくださいと、お願いしたい。役所にどうこうしてくれなんてことを言うということは恥ずかしい話ではなかろうか。これはメーカー間できちんとやっていただきたい。
.....(略).....
【浜崎プロマネ(JAXA)】 補足したい。まず制度的な仕組みについてである。例えば、メーカー間の情報を直接やりとりすることについては、必ずしも今の契約上、自由にできるわけではない。JAXA(ジャクサ)の許可が必要な場合や、メーカー各々のノウハウを保護しなければいけない立場もあるため、現在若干の障壁になっている部分がある。そのような点については、契約上の配慮や、あるいはメーカー間で、JAXA(ジャクサ)にとらわれずに直接自由に交換していただきたい情報と、そうでない情報とを事前に明確化し、今よりはるかに必要な情報を自由に流通できるような仕組みの整備していただきたく、また、JAXA(ジャクサ)においても重点的に取り組みたい。
【川崎部会長】 いろいろうわさとして聞こえてくる話の中には、なかなか共同設計といったものについて、まとまって討議をしながら設計を見直すということがうまく機能しないという話を、ほかのケースで聞いているが、そのあたりについては、何か特段のことを契約以外の面でも考えているのか。
.....(略).....
【黒川特別委員】 最近出た本で、山本七平の『日本はなぜ敗れるのか』という話がある。つまり常に精鋭がやっていると勝手に思い込んでいるのである。エンジニアもみんないいと思っており、経営者を見ても同様である。最近の事故もまた同様である。技術者は、最高と勝手に思い込んでいるだけであり、そうではないところをお互いどうチェックするかという方がよほど大事なわけである。
.....(略).....
【黒川特別委員】 ではアメリカのエンジニアが日本より優秀かどうかというと、優秀な人もいるし、そうじゃない人もいて、それをシステムとしてどう構築するかという方が大事であり、勝手にうちのエンジニアは優秀だと思い込んでいる方がおかしい。さらに優秀な人が見れば、やる気を失ってしまうエンジニアはたくさんいると思う。その辺に問題があるわけで、そうでなくてもきちんとやれるかという戦略をどう築くかという話が一番大事だと思う。
.....(略).....
【井口委員長】 今の点で、ロケットであればそれでいいと思う。衛星について私が心配していることは寿命、要するに期間が長いということ。GOSATにおいても5年の寿命設計である。だから余裕をとれば7年とかになると思う。それだけのデータを持った材料なりなんなりがどれだけそろっているか。そのデータベースだと思う。それが十分そろっているようには思えない。
.....(略).....
【住特別委員】 これは私自身のNASDA(ナスダ)との長い付き合いの経験からなのだが、「みどり」の時代はNASDA(ナスダ)も非常に新しい方向に行こうとして、サイエンティストに配慮するような面があったと思うが、失敗し始めてから、一気に古い体制に戻ってしまい、人の意見を聞かない。というか、そういう段階になった際に、情報を出して、いろいろ言われるのが嫌だというところがあってそのようにしていたと私には見えるのだが、次第に、いろいろ言うのはいいという雰囲気になっているような気がする。ただ今度の場合においても、やはりサイエンティストは全部のプロジェクトに責任は持てないため、サイエンティストが意思決定をすることがないというのはわかるが、相当部分のエンドプロダクトのレベルでは、サイエンティストの協力は非常に大事であり、全部うまくいっているときはそれでいい。うまくいかなくなったときに、例えば納期があるから、もう仕方がないから、このスペックでいいかとか、そういうクリティカルなときに、やはりサイエンティストの意見を相当程度聞いて、やっていくようにした方が、将来にとってもいいのではないかと思うので、文言を別に書き込むということは必要ないが、やはり外部のそういう人を含めて、サイエンティストなり技術者なり、そういう人達の意見をよく注視したプログラムの運営実施体制を作っていただきたい。
.....(略).....
【浜崎プロマネ(JAXA)】 一番の問題は、企業とJAXA(ジャクサ)の間で、やはりまだある程度壁が存在していると思うため、そこをいかに取っ払って、例えば企業の一番若手のエンジニアがJAXA(ジャクサ)の年寄りに何か言えるとか、あるいは逆も言えるような、そのような形で壁を取っ払って共同作業できるような形に、そこは是非努力していきたい。
.....(略).....
【井口委員長】 一言言わせてもらえれば、8ページに実施体制があるが、浜崎プロマネの下にサブプロジェクトマネージャがいる。実務はサブプロジェクトマネージャに任せて、浜崎プロマネは半分は現場に常駐するくらいのつもりでやっていただきたい。責任者が現場に行ってほしい。
.....(略).....
【佐藤特別委員】 大体地球観測の衛星というのは、打上がったときは、非常に大量のデータが得られて、貴重なデータもたくさん得られているのだが、それをちゃんと解析する科学者の数がかなり少ないということもあって、結構宝の持ちぐされになっているという話をよく聞く。
.....(略).....
【井口委員長】 ETSプロジェクトマネージャの山形さんが、その経過について、昨年の日本航空宇宙学会誌2月号、4月号の中で、システム信頼性設計についてある程度ちゃんとやっていると書かれている。ところが、その設計方針はどうですかとほかのプロジェクトマネージャに聞くと、あまり賛成してくれない。ということは、どうもそれぞれのプロジェクトマネージャが、非常にきつい言葉で言えば、勝手にやっているのではないか。それではまずいのではないか。
.....(略).....
【冨田特別委員】 企業の人間というのは、JAXA(ジャクサ)の人と違って、1日いればそれだけでお金を使っていくわけである。私がやっていたとき、その辺の感覚に非常に違和感を感じた。つまり人は無料だという感覚を持っておられる。
◆野口宇宙飛行士が6時間の水中訓練
ジョンソン宇宙センター(JSC)の近くにあるNBL(中性浮力研究所?)で、野口宇宙飛行士が相棒のStephen Robinson宇宙飛行士とともにSTS-114の船外活動の訓練を行った様子がJSCのwebサイトに。
NASA/JSC: NBL team brings crew closer to Return to Flight
NBLのプールの巨大さは、とても言葉に表せられない。国際宇宙ステーションの与圧部分のモックアップがそっくりそのまま沈められている。建物そのものが巨大なため、写真ではプールの大きさもごく普通に見えるが、NBLのプールを日本の小学校のプールに例えるとしたら、JAXAの筑波宇宙センターにあるそれは、金魚鉢に見えてしまう。(って、ちょっと極端だけどね... Fast Factを見ると、大きさは62m×31m×12mとなってる) NBLのプールはNASA/JSCの敷地にあるのではなく、ボーイングや他の民間何社かの共同運営だと聞いた。
◆閉鎖環境試験!
じゅりのぶらぶら日記経由。
JAXA: 第23回宇宙ステーション利用計画ワークショップ 議事録「きぼう」船内実験室等の利用について/宇宙医学分野分科会
日本人宇宙飛行士心理選抜と研究上起こる諸問題について提言があった。思わず、むむむ、とうなって読む内容ですな。こういうところを見てたわけね。
○ISSの宇宙飛行士の望ましい心理的資質要求の提言
1)精神機能・活動(思考力、判断力など)
2)パフォーマンス(正確性、安定性など)
3)性格(綿密、正確など性能的側面:自己統制、ストレス耐性など個人的側面:素直、謙虚など人柄的側面:協調性、親和性など社会的側面)
4)対人関係・集団活動(協調性、援助性など)
5)教養など(価値観、人生観など)
6)動機づけ(使命感、達成感など)
○研究上の諸問題
* 被験者の問題(被験者はうそをつく)
* 取得したデータは公開できないので、参加する研究者の業績につながらない)
* 宇宙飛行士の特殊性(プライドが高く、限界まで弱音を吐かない)
* 検査に対する予備知識が結果に影響する
○精神機能・活動、精神状態、対人関係、動機づけ等の悪化・低下を客観的に把握する方法、あるいは精神的健康度の客観的把握方法の開発、悪化・低下の対策法の研究を組織的・統合的に実施しなければならない。
ロシアでの閉鎖実験は、優秀な宇宙飛行士が参加していたら、トラブルは起きなかったかもしれない。という意見には思わず同意。目の前にニンジンがぶら下がっているのといないのとでは、動機づけが違う。とはいっても、500日の閉鎖環境試験というのはつらそうだな。「これに耐えれば火星に行かせてあげる」というのでもないかぎり、管理人的にはパス。
スピンオフは意識しすぎると本末転倒になるおそれがある。まずは、健康管理に必要なことがなにかを考えていくべきである。その通り!
◆日本のテストパイロット100人に聞きました(違う50人)
JAXA/ISASニュース:「ロケットの次のゴール」または「詐欺師ペテン師の世界」
JAXA/ISAS内部の人間の士気を鼓舞するために書かれた文章であると思われるが、こうやって部外者も閲覧できるのがご愛嬌。
興味深いのは、ISASが再使用型有人宇宙ロケットを開発したとしたら、それを操縦したいと思うかどうかを、日本の50人のテストパイロットに対してアンケートをとっていること。6割近いパイロットが自分から操縦したい、と、答えている。「命令があれば操縦する」を加えると、7割近い。
JAXAが独自の有人宇宙ロケットを開発することは今のところ考えがたいことではあるけれど、もし万が一、そういうことにでもなったとしたら、その時の宇宙飛行士第一号は、このアンケートの母体となったテストパイロット達であろうことが、この記事からはからずも読み取れる。いままでのNASDAの宇宙飛行士ってペイロードスペシャリストやミッションスペシャリストだけだったから、大きな路線転換、ということに。まだはるかな未来のことだけど。
要するに宇宙と言って特別な世界を標榜したがる我々と,世の中に受け入れられるシステムを作ろうとする人との違いです。という文章には共感できる。
◆星出宇宙飛行士のインタビュー記事
一昨年の記事だけど、日本機械学会の「メカライフ学生企画」に星出宇宙飛行士へのインタビュー記事が掲載されている。
日本機械学会メカライフ学生企画:2003年9月 宇宙開発事業団宇宙飛行士 星出彰彦氏 (PDF)
本当にやりたいんだったら直談判するくらいの根性を見せろ,と言われまして...なるほど、若田宇宙飛行士が選ばれた時の選抜試験ではキミもワタクシもいろんなドラマがあったのね... 今にして思えば90年代って宇宙飛行士選抜が3回もあって、幸運な時代、だったのかも。今やミレニアムを過ぎてからはや5年、ですぜ。
「飛行までの訓練の9割方は何かあったときにどうしたらいいのかを学ぶための訓練」なんて言葉もあったりして、これから宇宙飛行士になりたいと思っている人には参考になるかも。
今日はコロンビア号事故の三回忌。1ヶ月後に迫った野口宇宙飛行士の打ち上げを見に行こうと航空券を予約して、帰宅後、テレビの画面に映った空中分解していくコロンビア号の映像を今でも鮮明に思い出す。しばらく茫然自失となったあと、受験仲間と相談して5thstar.orgを立ち上げることにした。あれから2年か。
Houston Chronicle紙には、コロンビア号の機首部分や乗組員の遺体が見つかったテキサス州のHemphillという町で遺体の収容を手伝った人へのインタビュー記事。
HoustonChronicle: Area memorials to honor lost Columbia crew
機首部分が見つかった地点にコロンビア号の乗組員7名と、破片捜索中の事故で亡くなったヘリコプターの乗員2名を追悼するモニュメントを設置する、という。
Florida Today紙には、コロンビア号の回収された破片が今も様々な研究に利用されている、という記事。
FloridaToday: Columbia debris aids in research
土井宇宙飛行士と一緒に飛んだこともあるカルパナ・チャウラ宇宙飛行士が行った実験のデータを記録したメモリカードが2枚、回収されて、コロラド大学で解析された、とのこと。
Return to Flightに向けたディスカバリー号とアトランティス号の準備状況の記事も載っている。
FloridaToday: Countdown ticks for shuttle liftoff
ディスカバリー号を3月上旬に発射台に移動、非常時の救出用のアトランティス号の組立作業を開始。このためにエンデバー号の作業に当たっていた数百人の作業員をアトランティスにシフト。3月30日にはディスカバリー号の外部燃料タンクに燃料の液体水素と液体酸素を注入する試験を行う。
5月のReturn to Flightが成功すれば8月にもう一回、テストフライト。それも成功すれば12月から国際宇宙ステーションの建設を再開。
もし仮にディスカバリー号がなんらかの理由で8月までに打ち上げできなかった場合、NASAの安全規定により、打ち上げは2006年の春まで延期されることになる。そうなってしまうと、国際宇宙ステーションの運用には深刻な影響が予想される。
野口宇宙飛行士の打ち上げ予定日は現在のところ、FloridaTodayほか米メディアによれば5月14日、だが、最終決定は4月26日に開催される予定の打上げ準備状況レビュー委員会で行われるとのこと。
t o k o k u ' s Hawaii diaryの1月24日の記事。
次のジェームス・ウェブ宇宙望遠鏡までの中継機宇宙望遠鏡として、日本が総力をあげて作る予定の可視広視野カメラがいよいよ現実味をおびてきました。.....(中略)..... 一緒にやってきた人たちや知ってる人が多いのもあって、これだけでも「うわー日本がんばれー!!」と思ってしまう。一度は宇宙望遠鏡の装置もやってみたかった私としては一生に一度の大チャンスを逃しつつあるのが残念だけど、超応援してます!!なんだか期待できそうなプロジェクトが進行中のようですね。
[追記] nqさんからいただいたコメントによると、これのことのようです。
受験仲間のMさんからのテレビ情報です。
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今月の目玉は、若田さん出演のNHK「課外授業ようこそ先輩」です。
2/ 2 水 24:25〜24:50 NHK教育 アニメ ふたつのスピカ
http://www3.nhk.or.jp/anime/spica/
BSで放送した、宇宙飛行士をめざす少女のアニメが地上波で放送されます。全20話。
2/ 6 日 8:25〜 8:57 NHK総合 課外授業ようこそ先輩 宇宙飛行士 若田光一
2/ 8 火 26:25〜26:57 NHK総合 課外授業ようこそ先輩 宇宙飛行士 若田光一 (再)
http://www.nhk.or.jp/kagaijugyou/index.html
通常は土曜日にNHK教育で再々放送がある事になっていますが、今回は別の番組が入っていて、再々放送はないようです。
2/12 土 19:00〜19:45 NHK教育 サイエンスZERO 土星衛星タイタン
2/15 火 24:00〜24:45 NHK教育 サイエンスZERO 土星衛星タイタン (再)
http://www.nhk.or.jp/zero/
2/20 日 23:00〜24:00 NHK BS2 熱中時間-忙中・趣味あり「闇と戯れる」
プロボクサー・小林秀一の天体観測 自作の望遠鏡 (再)
http://www.nhk.or.jp/bs/popup/g_cultu_bs2_n10.html
2/21 月 19:45〜22:06 NHK BS2 映画 アポロ13
http://www.nhk.or.jp/bs/popup/g_movie_bs2_n55.html
2/15 火 20:00〜21:50 NHK BSハイビジョン 地球大進化 (再)
http://www.nhk.or.jp/bs/popup/g_cultu_hi_n15.html
2/16 水 20:00〜21:50 NHK BSハイビジョン 地球大進化 (再)
http://www.nhk.or.jp/bs/popup/g_cultu_hi_n16.html
2/17 木 20:00〜21:50 NHK BSハイビジョン 地球大進化 (再)
http://www.nhk.or.jp/bs/popup/g_cultu_hi_n15.html
以下はスカイパーフェクTVの無料放送。
サイエンスチャンネル
2/ 1 火 17:30〜18:00 765ch 宮崎緑の夢・実現!ライフサイエンス (14) (再)
宇宙放射線から宇宙飛行士を守る
2/ 8 火 16:30〜17:00 765ch 宮崎緑の夢・実現!ライフサイエンス (14) (再)
http://sc-smn.jst.go.jp/8/bangumi.asp?i_series_code=B030212&i_renban_code=014
宮崎緑さんがJAXAの村井先生にインタビューする番組です。2003年制作。
2/18 金 15:30〜16:00 765ch 夢をつむぐ人々 (65)
常識への挑戦!双眼天体望遠鏡の発明者
http://sc-smn.jst.go.jp/8/bangumi.asp?i_series_code=D010602&i_renban_code=065
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