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2005.01.30

ESAが今年後半に初のISS長期滞在

26日にカナダのモントリオールで開かれた宇宙機関長会議に関連して、ある人からタレコミ情報として下記のニュース記事を教えていただいた。この会議でESAの長官がロシアの長官と会って、国際宇宙ステーション(ISS)にヨーロッパ人の初めての長期滞在宇宙飛行士を今年後半にも送り込むことに合意した、という。

SpaceDaily.com: First European Long-Term Space Station Mission This Year
Roscosmos.ru: The ESA and Roscosmos leaders held a meeting in Montreal

ISSに搭乗するのは、1995年にミールで179日滞在した経験を持つESAのトーマス・ライター宇宙飛行士。「NASAも『断る理由はない』として、この形で進みそうです。」という。

ESAはロシアとの好調な関係を活かしてうまくやったなぁ、というのが第一印象。「ESAが長期滞在クルーを送り込めば、次は日本人もというのが流れ」というのが当然期待されること、だけど、日本にとっては微妙なタイミングだなぁ。

日本の国際宇宙ステーション搭乗宇宙飛行士である、古川、星出、山崎、の3名は、昨年9月からNASAのミッションスペシャリストの資格取得を目指して猛特訓中。資格が得られるのは早くても今年の年末になる。一方で、宇宙ステーション長期滞在の切符を手に入れるためには「ミッション固有訓練」というのを1年ほど受ける必要がある。

つまり、現段階でもし、宇宙ステーションへの日本人の長期滞在が確定すると、ミッション固有訓練に対応できるのは、若田さん、土井さん、の二人しかいないことになる。

毛利さんは日本科学未来館の館長。向井さんはストラスブールの国際宇宙大学に出向中。野口さんはSTS-114の訓練がいままさに佳境。古川、星出、山崎の三人はMS訓練の真っ最中。

日本に巡ってくる数少ない長期滞在のチャンスを、若田さんか土井さんが対応してしまったら、若い三人の中で宇宙に行くことができない宇宙飛行士が出てくる可能性がとても高くなってしまう。

だから今回の話は日本にとって「ちょービミョーな」タイミング、なのだ。

管理人ごときが心配したってどうなるもんでもないけれど、とっても心配な話題である。

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