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2004.12.31

2004年の宇宙関連ニュース

気がつけば、ココログに引っ越してきてからもう一年以上経っている。2004年の5thstar的「今年の十大ニュース」。

SpaceShipOneが民間初の有人宇宙飛行に成功
ガガーリンが人類で初めて有人宇宙飛行に成功してから今年で43年。有人宇宙飛行は長い間、国家プロジェクトに限られていた。高度100km、わずか数分の弾道飛行とはいえ、バート・ルタン氏率いるスケールド・コンポジット社が民間初の有人宇宙飛行に成功し、X-Prizeを獲得した功績は大きい。今後、どのように進展していくのか、楽しみな分野でもある。

SpritOpportunityが火星に着陸
NASAの火星探査機スピリットとオポチュニティがそれぞれ1月4日と同25日に火星に着陸。当初の寿命を越えてすでに一年近く、火星表面のいろいろな場所の探査を続けている。同じ時期に火星を目指した日本の探査機「のぞみ」は電子回路のトラブルで火星周回軌道に入れず、昨年12月に太陽を巡る人工惑星に。欧州の「マーズエクスプレス」は火星周回軌道に入って貴重なデータを送り続けているものの、スピリットとオポチュニティの大活躍の前ではちょっと影が薄い。軟着陸を目指した「ビーグル2号」は行方不明となった。NASAとしては「M2K4」(今年は火星の年)というキャッチフレーズは大成功となった一年だ。

■カッシーニが土星周回軌道に到着
記事では取り上げなかったけど、7月1日、NASAの土星探査機カッシーニが土星軌道に到着。打上げが1997年。燃料を節約するためにまず金星で2回、地球で1回、木星で1回のスイングバイを行って、それぞれの惑星の軌道周回の運動エネルギーを分けてもらって土星軌道に到達している。7年の旅路。今月24日に探査機ホイヘンスを放出し、来年1月14日には土星の衛星タイタンに軟着陸を試みる。

野口宇宙飛行士の打ち上げ予定日が決まる
10月29日、NASAは野口宇宙飛行士のフライトSTS-114の打ち上げ予定日を「来年5月12日から6月3日の間」と正式に決めた。昨年2月1日のコロンビア号の事故の後、何度も打上げ予定日が浮上しては延期になっていたが、いろいろな安全対策が進みつつあることと、宇宙ステーションへの補給ミッションに早く復帰しないと宇宙ステーションのほうも心配なことから、今回の決定はあまり大きくは動かないものと見られる。1996年5月、旧NASDAの宇宙飛行士選抜で選ばれてから苦節8年。宇宙へ行きたいという夢は9年目にして叶うか。長い年月だ。5thstar的にはやっぱり大きなニュースだ。

宇宙飛行士三兄妹がNASAで訓練
古川、星出、山崎の三宇宙飛行士がロシアでの訓練を終えて、今度はNASAのミッションスペシャリスト養成コースに参加するために6月、渡米。NASAが緊急帰還機CRVの開発を予算不足で中止したことから、宇宙ステーションに一度に長期滞在することのできる人員が(ソユーズの定員である)3名に限られてしまい、長期滞在要員としての順番が回ってくるかどうか、かなり厳しい状況になってしまった3人だが、NASAの宇宙飛行士としての資格を得ることで、起死回生を狙う。個人的にはT-38の訓練や無重力飛行機による訓練、シャトルシミュレーターを使った訓練など、垂涎ものの訓練がめじろ押しで、かなりうらやましい。ただ、野口さんのフライトが成功すると、宇宙ステーションを完成させるためのフライトと、長期滞在1回、計2回分の日本人フライトが可能になる勘定だが、3人はこの時期、訓練コースにかかりきりとなり、ミッション固有訓練に対応できる日本人宇宙飛行士が土井、若田、の二人しかいなくなる。若い三人にしてみれば、せっかくのチャンスを逃してしまうことになるので、なんとももったいない。緊急帰還機としてのソユーズをはやく「2機常駐」体制にして、宇宙ステーションの滞在人数を増やさないと、日本人に順番が回ってこない。なんとかしなきゃね>JAXA

ブッシュ大統領が今後の宇宙計画を発表
1月14日、ブッシュ大統領が米国の今後の宇宙開発政策について演説した。月と火星への有人宇宙計画を視野に入れた野心的な計画。NASAという巨大な組織がこの計画で息を吹き返すか、はたまたあてどもなく漂流を続けるか、注目。

NASAのオキーフ長官が辞任
12月に入って、NASAのオキーフ長官が辞任するというビッグニュースが世界を駆け巡った。表向きの理由は、NASAよりも給料の良いルイジアナ州立大学の総長に就任する、というものだが、コロンビア号事故以降の苦しい時代のNASAを引っ張ってきた長官として、NASAの体質改善を途中で投げ出してしまう格好となり、今後のNASAのリスク対応体制に若干の不安が残る。

JAXA理事長が交替
JAXA理事長の山之内秀一郎氏が健康上の理由で11月14日に退任、NTTドコモの取締役相談役で宇宙開発委員会の非常勤委員の立川敬二氏が15日より新理事長に就任。来年2月のH-IIAロケットの打ち上げ再開に向けて民間企業出身の立川氏の采配ぶりに注目が集まる。

宇宙開発利用の基本戦略
9月9日の内閣府総合科学技術会議で宇宙開発利用の基本戦略(案)が答申。昨年の中国の有人宇宙飛行成功とアメリカの長期宇宙開発計画の発表を受けて急きょ見直しをしていた日本の宇宙開発計画。「総花的」という批判も一部にあるけれど、ある意味、ボトムアップ的な基本戦略の策定がJAXA側に求められている時代、と解釈することもできる。

宇宙開発推進へ議員連盟発足
3月17日、日本の宇宙開発を推進するための超党派の議員連盟が発足。

【番外】ハリケーン「フランシス」による被害
日本でも台風が最多上陸数を記録した今年はアメリカでも超大型ハリケーンによる被害が目立った。なかでもフランシスはフロリダのケネディ宇宙センターを直撃。いくつかの建物に被害をもたらした。野口宇宙飛行士がのるディスカバリー号には直接の被害は及ばなかったものの、安全対策のいくつかの作業工程を見直しせざるを得なくなり、当初、来年3月ごろだった打上げ予定が2ヶ月の延期に。

【番外】星になった受験仲間
平成10年度の宇宙飛行士募集選抜を受験した仲間(Issac98)の一人の名前が小惑星1951 WHに名付けられた。命名者は軌道計算の大家の中野主一さん。

【番外】ココログ利用一周年
12月17日はこのサイトのココログ利用一周年。2003年もいろいろなブログサービスが台頭して話題になったものだけど、今年はさらにたくさんの大手サービスプロバイダがブログに参入してきて、一種の社会現象となった。新聞記者高知県知事も(今は更新を停止しているようですが)ブログを始めたし、個人的に最も驚いたのは、JAXAの人もブログを始めたこと。25日付けの東京新聞(「真鍋かをりのここだけの話」がフィーチャーされている)によれば、ココログの開設件数が1年で約5万4000件。3月にスタートしたgooブログが9万件弱。ライブドアが約27万件。日本の人口を考えればまだまだ少数派ともいえるけど、登場人物はじつに「濃い」。今年は「ブログ定着の年」といってもいいかな。

来年もよろしくお願いします。

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