JAXA新理事長のかじ取りは?
東京新聞にJAXAの新理事長、立川敬二氏の抱負が載っている。
宇宙開発ビジョン示す 〜JAXA・新理事長 立川敬二さんに聞く〜
昨年10月1日に旧NASDA、旧ISAS、旧NALが合併してJAXAが発足してからというもの、この巨大で複雑な宇宙航空の研究開発の日本の総本山をどのようにかじ取りしていくかについて、前理事長の山之内秀一郎氏のビジョンは、部外者にはついぞうかがい知ることができないものだった。関係者に話を聞くと「理事長はいい人だ」という話が漏れ伝わってはくるものの、その実態はついに外部からは見えなかった、と言ってもいいだろう。
山之内氏と比べると、立川氏のこのインタビュー記事はずいぶんわかりやすい。
——宇宙開発委員会の委員の三年間、JAXAをどうみていたか。「H2Aロケットも輸送手段で最終目的ではない。」
財政が厳しく、予算削減を心配していた。その中でどう宇宙開発を進めるかが、大きな関心で、重要な課題。H2Aロケットも輸送手段で最終目的ではない。衛星、探査機を打ち上げることに意味がある。目に見える成果を出さないといけないと思っていた。
じつに当たり前のことだけど、今までのNASDA内部の組織力学ではなかなか言えない一言だったのではないだろうか? 外部からやってきた理事長だからこそ、の、台詞のように思える。
——独自の有人宇宙活動については?難しい課題をさらりとかわしている。具体的なかじ取りはこれから。外部からやってきた人物だけに、組織内をどううまくまとめていくかが課題。リーダーシップを存分に発揮されることを期待してます。
米国の十分の一の予算で何ができるか、特徴をはっきりさせることが重要。今は他国にお願いすることでよいと考える。日本が進んでいる(無人の)ロボット技術でできることがたくさんある。ただ、日ごろの研究開発はすべて有人につながるので、初めからやらないというのではない。
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