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2004.09.29

宇宙開発利用の基本戦略(案)

・内閣府:総合科学技術会議の議事要旨

9月9日に開催された第39回本会議の議事要旨が掲載されている。

資料1−2 我が国における宇宙開発利用の基本戦略(案)

すでに新聞でもその骨格が報道されて、細かく見ていけばいろいろと突っ込みどころの多い「基本戦略(案)」ですが、管理人が見るところ、一つ大事な記述がある。

4.分野別推進戦略
(6) 長期的視野に立つ研究開発の方向性
「我が国としては、当面独自の有人宇宙計画は持たないが、長期的には独自の有人宇宙活動への着手を可能とすることを視野に入れ、基盤的な研究開発を推進する。そのため、国際宇宙ステーション計画を通じた有人宇宙活動を今後も継続して実施する。なお、米国などの動向の影響を最小限としつつ、我が国の主体性ある活動を国際協力の枠組みにおいて実施し、着実に技術蓄積を行うための方針を策定する必要がある。」

国内の有人派の人たちから見れば憤飯ものの官僚作文に見えるかもしれないけど、どっこい、これはすごい文章だぞ、と、管理人は思う。メンツと整合性を大事にする官僚がここまで踏み込んで書いたか、と...

これは、JAXAからしっかりした二の矢、三の矢が飛んでくれば、日本の有人宇宙活動のための研究開発を、大手を振って開始できる環境になる、と、管理人は読んだ。ようは野田司令、ここで踏ん張らなかったらいつ踏ん張るのさ、ってことなんだけど。

この「基本戦略(案)」をもってして、河村建夫前文部科学大臣に「 有人宇宙飛行についても、長期的な視野でという指摘、重く受け止めたい。」といわしめたことの意味は大きいと思う。

麻生太郎前総務大臣の「 みんながやさしく見守って、よくやったとほめてくれる国は少ない。そこだけはよく頭に入れておいて欲しい。」という発言は、ごもっとも。

いろいろ言いたいことはあるけれど、ボールはとりあえずJAXA側に投げ返されましたぜ。

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