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2004.09.29

成層圏から衛星軌道へ??

SpaceShipOneによるAnsari X-Prizeの第1回目の挑戦まで、いよいよあと数時間、ですね。うまくいくといいな。

ところで、だいぶ前の記事のようですが、受験仲間の一人から教えてもらったので、ご紹介。

MSNBC: Airship groomed for flight to edge of space

成層圏プラットホームといえば、通信用の中継基地などをめざした技術開発が最近熱心に進められていて、先日も北海道で飛行船の無人飛行試験が行われたばかり。

上のMSNBCの記事では、JP Aerospaceという会社が、V字型の巨大な飛行船を作って、将来的には成層圏から飛行船で衛星軌道にまで到達することを目指しているという。

え、飛行船で宇宙へ? そんなことってできるの?

計画によると、ヘリウムを詰めた飛行船で成層圏、高度約30kmまで昇っていき、そこからイオンロケットで飛行船を徐々に加速、水上スキーのように、空気の抵抗を揚力として利用しながら、3日間から9日間ほどかけて、やがてマッハ25、地球の周りを回る衛星軌道に乗る計画、という。

ほんとうにそんなことが可能なのか?? 実現のためには解決するべき技術的課題はまだ山のようにあって、どのような解決案があるのかすらわからない。でも、もしかしたら、ロケットよりもずっと安上がりでかつ安全に、衛星軌道に到達できるかもしれない。これから先、注目するに値するアプローチかな、と、思う。

実際には、V字型飛行船の技術はまず、米軍の偵察と通信確保の目的のために、経済的な成層圏プラットホームとしてまず実用化される予定、という。これならいずれ、完成するだろう。

しかし、この会社の、夢にチャレンジする、途方もないスケールのでかさには、ただただ感服する。もしかしたら、ひょっとしたら、軌道エレベーターよりも先に実用化されてしまうかもしれない。ロケットが過去の遺物になる時代が来る...のか???

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