October Sky
「October...って、今はまだSeptemberですぜダンナ」っていうツッコミは却下。:p
松浦晋也さんの記事に触発されて、ってな訳でもないのだけれど、映画「October Sky」を見てみた。邦題は「遠い空の向こうへ」。1999年の作品。米映画の中にときどきある、とっても地味だけど、とってもまっすぐで素直な作りの映画。NASAのエンジニア、ホーマー・ヒッカム・ジュニアが自らの高校生のころに友人達とロケット作りをして、科学コンテストに出場した体験を綴った原作「ロケット・ボーイズ」の映画化。
世界初の人工衛星スプートニクの打ち上げって、10月だったのか。タイトルの「October Sky」はここから来ている...
こういう素直な作りの映画って好きだなぁ。スプートニクのころには管理人はまだ生まれてなかったけどさ。
この映画の中でホーマーたちのロケット作りを暖かく見守り、必要な書籍を買い与える女性教師ミス・ライリー。管理人にとって、このミス・ライリーのように自分の人生に大きな影響を与えたのが小学校の3〜4年生の時の担任の若い女性教師だった。
アポロ11号が無事、月に着陸し、いよいよ人類が初めて月面に降り立つ、という時、当時のわれらが担任の先生はクラスを休みにし、生徒達を帰宅させた。そのおかげで管理人はその世紀の一瞬を、自宅のテレビで家族と一緒にリアルタイムに眼に焼き付けることができた。
「小学4〜6年生の約4割は「太陽が地球の周りを回っている」と考え、半数以上は月の満ち欠けの理由を理解していない」という、国立天文台の縣助教授の調査結果を報じる新聞記事が、あちらこちらのブログで話題になっている。たとえば理系白書の元村有希子さんのブログでは
その子の心の中には、「なんで?!」という好奇心がむくむくと湧いてくるだろう。周りの大人が、その好奇心の扉をいっぱいに開き、子どもを次のステップに誘導してあげてほしい。その意味で、小学校の先生だけでなく、家庭の父親や母親の力も試されていると思う。と説く。
管理人自身の経験から言えば、小学生の時、父親の部屋に転がっていた一冊の天文雑誌をなにげにぱらぱらとめくりはじめたのが、宇宙に「ハマる」きっかけだった。当時、身体が弱くて学校を休みがちだったこともあり、文字通り手当たり次第に天文の本をむさぼり読んだ。太陽が東から昇り西へ沈むことは地球の自転のため、であることは、学校で習うずっと前に自分で読んだ本の中で知った。
しかし、そんな自分を理解し、支えてくれたのは、着任してきたばかりのその担任の先生、だった。管理人が夜ごと自分で撮影した、拙い天体写真のスライド上映会をクラスのみんなの前で行う機会を与えてくれたのも、この先生。今にして思えば、大勢の人の前でプレゼンテーションをする、という度胸はこの時に身に付いたものかもしれない。
そんな身体の弱い、運動音痴でカナヅチだった小学生が、ん十年後には宇宙飛行士選抜を受験する、なんてね。人生、わかんないもんだ。
今もし、人類が火星に初めて降り立つ、なんてことになったとしたら、授業を休みにして、生徒達に「世紀の瞬間」を目撃させてあげられる先生がた、って、日本に何人くらいいるのだろう? 時代は...変わってしまった...?
« 耐熱タイル | Main | 選抜体験について語る »
Comments
The comments to this entry are closed.
« 耐熱タイル | Main | 選抜体験について語る »
October SkyはRocket Boysのアナグラムでもありますね。DVDの特典映像もお買い得な感じです。
私の小学時代の担任も、スポーツから音楽、科学に至るまで、一緒になって遊びながら教えてくれる方でした。心から恩師と呼べる人です。
まだまだそういう教師はたくさんいるんだ、と信じていたいですね。
Posted by: yosuke | 2004.09.22 01:13 AM
yosukeさんこんにちは。いつも日記を拝見させていただいています。
October Sky
Rocket Boys
おお! たしかにアナグラムになってますね。気づきませんでした。よくできている...
この映画だったら、たしかにDVD買ってもお買い得なかんじです。
いい先生との出会い、って、ほんと、一生の宝物になりますね。
Posted by: 5thstar管理人 | 2004.09.23 09:53 PM