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2004.02.08

宇宙ステーションの次期滞在クルーが二度目の変更

現在、国際宇宙ステーションに滞在中の第8次遠征クルーと交代する第9次遠征クルーは4月18日にソユーズロケットで打ち上げの予定。この第9次遠征クルーのメンバーはもともとNASAのWilliam S. McArthur, Jr.氏とロシアのValery I. Tokarev氏だったのが、McArthur氏の「健康上の理由」により、リロイ・チャオ氏と交代することが1月12日に発表になったばかり。

それから一ヶ月と立たないうちに、打ち上げまであと70日あまり、というタイミングで再度、クルーが交代することになった。

Space フロリダトゥディ紙の記事によると、宇宙ステーションでの長期滞在を目的として長い間訓練を続けてきたメンバーの間に培われる信頼関係を重視し、もともと第10次遠征クルーとして訓練を続けてきたMichael Fincke氏とGennady Padalka氏に交代させるという。

NASAの発表はこちら

宇宙ステーションという、「板子一枚外は地獄」という極限の閉鎖環境で6ヶ月を過すクルーのお互いの人間関係は極めて重要だ。「喧嘩してしまって、もう顔も見たくないので自分一人だけ地上に帰りたい」というわけにはいかない。共通の目的のために訓練を積んできたメンバーを打ち上げ数カ月前に突然入れ替えると、いくらプロフェッショナルな宇宙飛行士といえども多少の心配は残る。

しかしNASAの記事を見ると、こんな記述がある。

"Fortunately, the partnership has a pool of highly qualified crew members available, which gives us the flexibility to deal with unexpected circumstances. After a very thorough evaluation by our partners, I'm confident that these assignments make the very best use of our crew resources and skills and will ensure the flights' full success."
この「unexpected circumstances」と「very best use of our crew resources」というのはなんだろうか。

あくまで私の推測だけど、異例とも言える今回の2回目のメンバー変更の影には、

共同通信:米、宇宙基地撤退を検討 2017年以降、譲渡も
京都新聞:米、宇宙基地撤退を検討 2017年以降、譲渡も

という、アメリカの宇宙政策変更の影が色濃く出ている、と、思う。この変更により、今後15年ほどの間に、飛ぶことのできる宇宙飛行士の数は極端に少なくなってしまった?のだろうか??

ところで、リロイ・チャオ氏もマイク・フィンク氏も、どちらも日本と縁の深い宇宙飛行士だ。

リロイ・チャオ氏は向井さんと同じ1994年のSTS-65のコロンビア号のフライトが初飛行。その後、1996年のSTS-72や2000年のSTS-92で若田さんと二度、フライトしている。船外活動のエキスパート。親日派の中国系アメリカ人で、1998年度の我々の宇宙飛行士最終選抜でもパーティに参加して、二次会まで付き合ってくれた。

MohriChiao.jpg

一方のマイク・フィンク氏は空軍中佐で、以前、日本に駐在していたこともあるパイロット。1996年からのNASAのアスキャン(宇宙飛行士候補生)クラスに、毛利さんや野口さんと一緒に参加し、1998年にミッションスペシャリストの資格を得る。今回が初飛行になる。最終選抜では国際宇宙ステーションのモックアップの案内をしてくれた。

fincke.jpg

日本では岐阜県の各務原の基地にいて日本語の教育も受けたことがあるとのことで、日本語がぺらぺら。初フライトが6ヶ月の宇宙ステーション滞在、ということでさぞや張り切っていることでしょう。私のことを覚えてくれてるかな?

野口宇宙飛行士が予定通り9月に飛ぶことがもし可能であれば、アスキャンクラスの同期生で日本語ペラペラのマイク・フィンク氏が、予定が延びたとしたら、過去3回のフライトをすべて日本人と飛んだリロイ・チャオ氏が、のぐっちゃんを宇宙ステーションで出迎えることになる。万全の体制で日本人を迎えようとするNASAの配慮、も、あったりするんだろうか? ちょいと深読みしすぎか??

とにかく異例のクルー交代だ。もともとの予定クルーだったTokarev氏はどうするのだろう?

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